発達凸凹小学生の忘れ物に悩んでいるお母さんはいませんか?子どもが登校した後、部屋に落ちている忘れ物を発見するとため息が出てしまう…そんな日々とさよならできた高学年でも効果があった我が家の事例をご紹介します。 |
【目次】
1.子どもの忘れ物に困っていませんか?
小学生になったのに忘れ物が減らないお子さんの様子に「またか…」とため息をついてしまうことってありませんか?
あまりにも忘れ物の頻度が多いとイライラして「また忘れ物?!」とキツク言ってしまうことがあるかもしれません。
小学生になると学校に持っていく物って意外とたくさんありますよね。しかも学年が上がれば上がるほど、科目が増えて使用するものも増えていきます。
例えば、
算数では「コンパス、分度器」
図工では「折り紙、絵の具道具」
家庭科では「裁縫道具、布、調理の野菜」
音楽では「リコーダー、鍵盤ハーモニカ」
この他にも細々と、持ち物が2倍くらい増えているのがわかりますよね。
入学してまもなくはお母さんが一緒に持ち物をそろえて前の日の夜には準備万端。忘れ物ゼロで過ごしていても、一人で準備をするようになったら忘れ物が多くて…というお母さんも多いと思います。
子どもの忘れ物が多くて、何度声をかけても改善されないと…
「うちの子どもは大丈夫かな?」
「もしかして発達障害?」
と思う方もいるかもしれません。
発達障害・グレーゾーンで不注意傾向があるお子さんは忘れ物や落し物が多いです。
ですから、 特に忘れ物もせず、宿題も欠かさずやる、いわゆる優秀なお母さんほど発達障害・グレーゾーンのお子さんの行動が意味不明すぎて、イライラし疲れやすい傾向にあるかもしれません。
私も子どもの忘れ物に悩んだ一人です。
我が家には自閉傾向の息子がいます。高学年になっても忘れ物が多く、とても悩んだ時期がありました。
けれど、親子のコミュニケーションを活かして忘れ物ゼロに成功しました。
2.発達凸凹小学生に忘れ物が多いワケ
ここでは発達凸凹のある小学生に忘れ物や落とし物が多いワケについてお話ししますね。
忘れ物の主な原因は、脳の特性による「不注意」が考えられます。この特性が忘れ物の多さにとても影響しています。
ですから、本人からすると
「分かっちゃいるけど、自分ではどうしようもないよ〜!」
という状態なのです。
自分の意思だけではどうしようもない部分であるため、いくらお母さんが頭ごなしに叱っても注意してもほとんど改善されないのです。
例えば、 工作活動をしている時にハサミを使っていた子どもが、次にゲームをしようとすると持っていたハサミのことなど一瞬で意識しなくなるわけです。
手からポロリと落ちたのか、無意識でどこかに置いたのか、自分でも思い出せず、「家のハサミがない!」とあとで騒ぐなんてこともあるかもしれません。
また、「ワーキングメモリ」という作業や動作に必要な情報を一時的に記憶したり処理したりする能力が苦手なことが原因の場合もあります。
日々の生活の中で、失敗が多い発達凹凸キッズにお母さんがイライラした態度でお子さんに接すると…自尊感情が低くなる傾向があると言われています。
ですから、お母さんがサポートすることによって失敗の数を少なくしてあげましょう。
忘れ物対策には失敗が少なることで本人の自信につなげていくことが必要です。
、
・小学生になったから自分で
・もう高学年だから自分で
と、自立を促すのではなく、発達凸凹の特性に寄り添って必要なところはサポートしてあげましょう。
3.忘れ物対策に便利な「連絡帳」の活用術
我が家の息子が忘れ物ゼロになったのは小学5年生の時です。
息子の担任の先生がしてくださった忘れ物対策が、とても役に立ったのでご紹介します。
その対策とは「連絡帳」の親子確認です!
どんな方法かというと、次の日の持ち物をランドセルに入れたら「連絡帳」に赤丸をつけます。
これを親子で確認します。たったこれだけです。
「連絡帳」の親子確認のポイントは、笑顔でたくさんの丸を付けること!
5年生になって、親子で確認!?と戸惑うお母さんもいるかもしれませんね。
「5年生になれば、自分でできて当然!」
「忙しいのに、そんな面倒なことを?1人でやってよ!」
と思われるお母さんも多いかもしれません。しかし、毎日一緒に確認をし、習慣ができてきたら我が家では確実に忘れ物がゼロ!になりました。
確かに5年生になれば、学校生活には慣れています。
学校生活に慣れている高学年だからこそ、忘れ物が多くなったり気が緩んだりする時期なのです。
忙しい家事の中で、お母さんが子どもの「連絡帳」の内容を確認することは大変かもしれません。
けれど、実際にやってみるとたったの5分程度で済みます。
子どもが進んで準備をしないこともあると思います。そんなときでも、「早く、明日の支度しちゃいなさいよ!」と目尻を上げて、お子さんを叱るのはNGです。
例えば、
教科書を1冊入れただけでもOK!→「1冊はランドセルに入れたんだね。」
というようにそこは「スモールステップ」で、こまめに褒めてください!
後は、お母さんがアシストしてもあげてもいいんです。
5年生になると、反抗期になる子もいます。子どもは段々と親に学校でのことを話さなくなってきます。
そんな、高学年のお子さんだからこそ、「連絡帳」の親子確認がオススメです。
「連絡帳」を通して、学校での様子を知ることができ、親子のコミュニケーションをとることができますよ。
さらに発達障害、グレーゾーンの子どもは視覚優位な子が多いと言われています。
目で見て、たくさんの赤丸がついていることで、子どもの自己肯定感もアップします。
いかがでしたか?
ポイントは
➀こまめに褒めてスモールステップで進める
➁お母さんがアシストしてもオッケイ
➂赤丸を透けることで視覚的に「できた」を実感させる
この3つです。
発達障害・グレーゾーンのお子さんの忘れ物問題はお母さんにとって、大きな悩みかもしれません。
しかし、すぐに取り入れられるので、ぜひ、「連絡帳」の親子確認で、発達凸凹小学生の忘れ物ゼロを目指しましょう!
連絡帳に書けない一年生やお子さんは持ち物が記載されているクラスだよりなどを親子で確認するようにしましょう。
・連絡帳に書いてこない…
・書くのが苦手
というお子さんの場合は、担任の先生に協力をしてもらって親子で確認できる方法を考えてみてくださいね。
少しのサポートで親子でご機嫌に過ごすことができるようになりますよ。
また、こちらの記事では、忘れ物をなくすための対策について学べます。あわせてチェックしてみてくださいね。
メルマガでも忘れ物問題を解消するためのヒントが得られます。
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)