話を聞かない思春期・反抗期キッズに悩んでいるお母さんに朗報です。会話が難しくなってきて文句ばかりの反抗期キッズに言葉を届ける目からウロコの方法を、ママの声で脳を育てるママボイスの専門家、発コミュトレーナーの山南あやさんにお伺いしました。
【目次】
1.話を聞かない思春期・反抗期キッズに悩んでいませんか?
小さな頃から違和感を感じていても「様子を見ましょう」と言われ、成長すれば改善されるかもという期待を胸に見守ってきた子どもが、高学年になって
暴言がひどくなってきた
声をかけるとすぐ文句を言ってキレる
子どもがいつか犯罪者になってしまうのではないかと不安になる
このようなことに悩まれているお母さんはいませんか?
パステル総研の発達科学コミュニケーション(発コミュ)で活動しているトレーナーやリサーチャーも同じように自分の子育てに悩み、苦しい思いをしてきたお母さんたちです。
その苦しい子育てを乗り越えて、今は自分の子どもの専門家となって子どもの発達をお家で伸ばしながら日々研究と実践をかさねて活動をしています。
この記事では、お子さんのお悩みを解決した後に、過去の自分と同じように悩んでいるお母さんへ子育ての楽しさを伝えたいと活動している発コミュトレーナーをご紹介します。
今回は、発コミュトレーナーの山南あやさんにインタビューをしました。
山南さんは、中学2年生の息子さんと小学5年生の娘さんの2人のお子さんを育てています。
以前は、山南さん自身も、子育てに希望が抱けずに、怒鳴ってばかりで親子のコミュニケーションが悪化していました。
しかしながら、今は、お子さんと何でも話し合える会話ができるようになり、コミュニケーションがスムーズになることで指示も通りやすくなったそうです。
山南さんは、このような経験を踏まえ、ガミガミ言うばかりのお母さんを、笑顔で子どもと楽しく会話ができるようなお母さんに変身させていくことを使命として、トレーナーの活動をされています。
インタビューでは、山南さんのトレーナーとしての活動、発コミュとの出会い、ライフスタイルなど、たくさんのお話を伺いました。
こちらの記事は3回に分けてお伝えするインタビューの第1回目になります。
2.思春期・反抗期キッズに言葉を届けるママボイス
今回は山南さんのご専門について伺っていきます。
ーーー今日は、トレーナーの山南あやさんに来ていただきました。最初に簡単に自己紹介をお願いいたします。
「ダラダラ反抗期キッズが文句ゼロで動き出す、凸凹キッズの脳を育てるママボイス、発達科学コミュニケーショントレーナーの山南あやです。
会話が難しくなってきて文句ばかりの反抗期キッズを、脳を育てるママの声で子どものイライラを落ち着かせて、自主性を伸ばす発達サポート方法を教えています。
反抗期の二つの脳の仕組みを理解して、感情を落ち着かせて思考力を育てれば、反抗期を発達のチャンスに変えることができます。
ママの声を聞いて行動する力を育てて、大人になるための成長を歩み歩ませるルート作りをお伝えしています。」
ーーーありがとうございました。ママの声に注目するのが新しいと思ったのですが、具体的にどんな声で声をかけると子どもは聞いてくれるのですか?
「子どもの脳に声を届けて『お母さんの話を聞いてもいいよ』というふうに、まず聞く耳を持たせてから声かけのテクニックを使うと、子供に伝えたい事が伝わるようになるんですね。
お母さんがどんなにいいことを言ったとしても、子ども達の脳は、例えば、声のトーンや声色とといった非言語情報を処理するスピードの方が早いのです。
ですから、お母さんの声が整っていないと、『あっ、お母さん怒ってる』という情報を先に処理してしまうんですね。
なので、もう怒ってると思われたら、それ以上情報をインプットしたくないので、お母さんが指示を出したとしても届かない、ブロックされてしまうということが起こってきます。
それをママ達は知らずに、声かけのテクニックだけを一生懸命使おうとするんです。
だけど、それを使っていると子ども達をうっかり苛立たせてしまって、コミュニケーションそもそもが成立しないということが起こってきます。
子どもが聞いてくれる声となると、例えば、子どもがイライラしている時は、明るい声とかだと余計に圧力をかけてしまったりします。
なので、いつも話しているお母さんの声のトーンより少し低めのトーンでゆっくりと伝える方が、『今からお母さんがちょっと大事な話をするんだな』というふうに脳はキャッチすると言われています。
そういった声のトーンでまず語りかけるというスタートの段階は、すごく大事だと思います。
だから、声かけのテクニックや伝えたい言葉が子どもにきちんと届くようになる声の出し方を、私はママボイスと呼んで、思春期のママたちに授けたい力としてお伝えをしているんです。」
◆ポイント解説
子どもには、どんな内容を伝えるかももちろん大切ですが、その内容を理解してもらうためには、聞く耳を持ってもらわないといけないということですね。
そして、聞く耳を持ってもらうためには、最初にお母さんが声をかける時の声の出し方が大事になるということです。
その声の出し方、ママボイスをママ達が習得したら、子ども達が話を聞いてくれないとか指示が通らないというお悩みがなくなりそうですね。
一方で、ママボイス、声のトーンは、どうしてもママの感情に左右されてしまうと思います。
ママがイライラしていたら声はトゲトゲしくなってしまうし、焦っている時は早口になってしまいますよね。
続いては、ママが声の出し方をコントロールできるようになる方法を伺っていきます。
3.ママの感情を声にのせないマル秘テク
ーーー声の出し方はママの感情に左右されがちですよね。なかなかうまくできない方も多いと思うので、声に感情をのせない秘訣があったら教えてもらえますか?
「一つお伝えしたい方法があります。それは、意識的にママが伝えたいゴールを考えて、声のレシピを作るという方法なんです。
つまり、声をかける前に少し集中して、まず子どもを観察してから声を戦略的に整える、という方法です。
お子さんの様子をじっと観察しながら、今この状況でなんと言ったらこの子は動くかな?指示を聞いてくれるかな?とか、どうしてイライラしてるのかな?元気がないのかな?というふうに、子どもがどんな様子で今どんな感情なのかをチェックしてもらいたいんです。
そして、それに合わせた声のレシピを作っていくんです。声のトーン、ペース、テンション、抑揚などを組み合わせていくんですね。
例えば、朝の支度が間に合わない時に『早くして』と、どうしても気持ちは焦ってしまいますよね。
支度がなかなかできない子は、ぼーっとしがちな子だったりするので、その子のペースに合わせた声のバリエーションをチョイスします。
ペースはゆっくりで、声のトーンはいつもより少し低めで、あとは大事な言葉を際立てる抑揚などです。ママも『よし、これでいくぞ!』と準備をすれば、お子さんに対してガミガミ言うこともなく、お子さんもママの声を聞いてくれます。
しかも、ママも声のレシピを作る間に感情がクールダウンされていっていますので、声がきちんと整ってくるんですね。なので、いつもだったらお互いに嫌な感情で終わってしまうところを避けることが出来ます。
しかも、ママがガミガミ言わないから、お子さんもサクッと動いてくれるようになると思います。
少しイライラしているときは、ぜひ『今から声のレシピを作るぞ』と一旦時間を取って、声を戦略的に作ってみることを試してみてくださいね。
◆ポイント解説
声を戦略的に作るという点は興味深いですね。確かに感情的になったとき、時間がない時などは、ひとまず子どもに動いてほしいから、とにかく指示を出して結局険悪な雰囲気になりがちですよね。
そんなときに、一旦立ち止まって戦略的に声を作るというのは、すごく新しいなと感じました。
ママが声をかけて子どもに伝わらないと感じると、声かけの内容を簡単にしようとか、どうしても内容の方にフォーカスしがちですよね。そうではなく、ママの声、声のトーンが問題の場合も多いにありそうですね。
特に、思春期の子どもにガミガミ言っても絶対響かないし険悪になりがちなので、親子でいい時間を過ごすためにも、まずはママの声を工夫することが大事なことがよく分かりました。
次回のインタビューでは、山南さんの発コミュとの出会いからトレーナーとしての活動についてお話を伺っていきます。お楽しみに!
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執筆者:佐藤とも子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)