おはじきやあやとりといった日本古来の遊び、伝承遊びには子ども達の脳を発達させてくれる嬉しい仕掛けがたくさんあります。発達障害・グレーゾーンの子ども達にこそオススメしたい遊びのうち、室内でできるものをご紹介いたします。 |
【目次】
1 発達障害やグレーゾーンのお子さんに伝承遊びがオススメ?
2 伝承遊びは子ども達の脳をグングン発達させる
3 おはじき遊び 〜感情も成長する!〜
4 あやとり遊び 〜運動神経も成長する!〜
2 伝承遊びは子ども達の脳をグングン発達させる
3 おはじき遊び 〜感情も成長する!〜
4 あやとり遊び 〜運動神経も成長する!〜
1 発達障害やグレーゾーンのお子さんに伝承遊びがオススメ?
けん玉やめんこ、コマ遊び!みなさんも一度は楽しまれたことがあるのではないでしょうか?この伝承遊びは、昔から子どもたちに楽しまれ、受け継がれてきた日本古来の遊びのことです。
テレビゲームの発売、核家族化、様々な要因により、子供の遊びはこの約30年間で大きく変わったと言われます。という私も、思い切りファミコン世代。男の子と一緒になって遊んでいました。テレビに向かっていても、友達と一緒に遊ぶことで、コミュニケーションは取っていたのでしょう。
また、ゲームやパソコンとの上手な付き合い方は、これからの時代を生きていく子どもたちには大きな課題でもありますね。
それでも伝承遊びをお勧めしたいのは「脳の発達」」に良い影響が満載だから!道具がなくても、共通のルールを理解していて、外でも室内でも遊ぶことができるのは伝承遊びならでは。今回は、そんな伝承遊びを脳科学的な視点からご紹介いたします。
2 伝承遊びは子ども達の脳をグングン発達させる
伝承遊びの多くは体を使って遊びます。体を動かすことは、脳の様々な部分が刺激され、多様な発達の効果が期待できるのです。
例えば、オニごっこ。オニに捕まらないように全力で逃げる。時には、駆け引きのような動きをする。コミュニケーション能力、体力、バランス感覚が養われます。
また、カルタなら、耳で聞いた言葉を文字の変換し、その文字や関連する絵柄の描かれている札を探し、手を動かして取る。この処理を脳が瞬時に行います。脳の中では情報伝達が起こり、とてつもなく活性化されているのです。
この情報伝達、活性化が脳を刺激し、繰り返されることで、脳がグングン発達していくのです。脳は、筋肉と一緒で、使えば使うほど鍛えられ、発達していくのです。
では、室内遊びでお勧めしたい伝承遊びをご紹介いたします。
3 おはじき遊び 〜感情も成長する!〜
手ではじいて遊ぶおはじきは、私も子供の頃にたくさん遊んだ記憶があります。はじめはテーブルの上、だんだんはじく力が強くなると、家の床の上を、部屋中使って遊びました。
ふたつのおはじきの間を通すルールもありますが、幼児さんや発達凸凹ちゃんには「当てたら、そのおはじきをゲットする」と言った、シンプルで簡単な内容にしても良いですね。
おはじきも、必ずしもガラスの既成の物でなくても、木の実や貝殻、ボタンなどで代用しても動きにバリエーションが出て面白いですよ。
最後に数を数える練習をし、さらに競うということ自体が感情の発達も促してくれるのです。
4 あやとり遊び 〜運動神経も成長する!〜
ひもや毛糸が1本あればできるあやとりは、ひとりでも楽しめるもの、ふたり以上でできるもの、と遊び方が多様です。
指先を細かく動かすことは、運動を司る脳の「運動野」と密接に関係しているのです。指先を器用に使うことで、運動神経も成長しているのですね!
さらに「この紐を取るとどうなるかな?」という想像力も養われます。また、平面でなはく立体的な空間を認知して展開するため「空間認知力」が育ちます。
この空間認知力が育つと、例えば
・ぬりえの際に枠からはみ出たり、スキマができる
・本棚から、目当ての本を探すことが苦手
・図形の問題が苦手
・ダンスなどを見て覚える、その動きを真似することが苦手
と言った困りごとも解消されていきます。
また、大人の場合では車の駐車が上手にできる、読書が早い、という方は、この空間認知力が長けている場合が多いのです。
ひも1本でできるので、我が家でも子供たちとのお出かけには必ずと言っていいほど持ち歩いています。体を動かして遊ぶのが得意なのは、あやとりのおかげかも知れません。
遊びながら脳を発達させるには「楽しむ」ことが最も大切です。楽しく繰り返すことで脳はグングン成長します。
ぜひお子さんと一緒に、お母さん方も楽しく遊んで脳を発達させてまいりましょう。
執筆者:葉山 めぐみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)