癇癪を起こす原因は脳の未熟さにあり、発達途中の子どもは保育園トラブルになることも。わが家は癇癪により大きな事件が勃発!待ったなしの状態の中、ダイアリーを活用することでピンチを脱し保育園生活が送れるようになりました。その方法をお伝えします。
【目次】
1.癇癪が原因で保育園トラブル勃発!
娘が保育園の年長組に通っていた時、立て続けに同じ子に対して癇癪を起こし、手を出したことで大きな事件に発展したことがあります。
お相手のお子さんのお父様が保育士を押しのけて室内に乱入し、娘ではなく、同室の女の子たちに声をかけて回るというお友達みんなに怖い思いをさせてしまいました。
娘は弟もろとも事務室に施錠の上、隔離。
その後も保育園を交えて話し合いができる状態が整うことはありませんでした。そのお父様と娘を会わせることができず、園をお休みするという日もありました。
ちょうど保育園でも運動会の練習が始まり、お昼寝をなくしていこうかなというタイミングでもあり、娘にとっては精神的に負荷のかかった時期のことでした。
私が娘を様子見していたばかりにお相手のお子さんにはもちろん、他の女の子のお友達にも、娘にも、怖い想いをさせてしまい、本当に悪いことをしてしまったと後悔しています。
癇癪はわが子だけではなく周りも巻き込んでしまうことがあるので、本当に対応に悩んでしまいます。残念ですが、癇癪に対して明確な解決策ってありませんよね。
しかし脳の仕組みを理解すると癇癪についてどうしたらいいのかが少しずつ分かってくるのです。対応策をお伝えする前に癇癪が起きてしまう原理について次で説明していきますね。
どうして癇癪がなくならないのか?!そこに注目していきます。
2.癇癪は脳の誤学習で起きている
すぐに癇癪を起こしてしまうお子さんを見ていると、「癇癪はいつまで続くの?」と疑問に思うかもしれませんが、一般的に癇癪は4歳頃までに自然となくなっていくと言われています。
それは、3歳頃から言語能力が発達し、感情表現ができるようになり、また4歳頃になると自分の感情表現だけでなく相手の気持ちも理解できるようになることから、癇癪が落ち着くと言われています。
もちろん成長スピードはひとりひとり違うので、この年齢が絶対というわけではありません。
また、発達障害・グレーゾーンや繊細なお子さんは、脳のネットワークの未熟さから状況を理解して適切な行動をとるというのが難しいことがあります。
そのため、理解して行動に移すというよりは、理解する前に勝手に身体が先に動いてしまいお友達に手を挙げたり、癇癪へと繋がってしまいます。
このような行動が増えると脳は「こういう時は癇癪を起こすものなんだ!」と学習し癇癪を起こす脳の仕組みができ上がります。
そうすると余計に癇癪を起こすという行動が強化され、繰り返し繰り返し癇癪を起こすことになります。
私たち大人でも愚痴を誰かに聞いてもらってスッキリした!と感じたことがあると思います。そうすると、また誰かに聞いてもらってスッキリしたい!となりますよね。
癇癪持ちのお子さんもそれと同じ。癇癪を起して何となくスッキリしたという気持ちがあれば、同じことを何度もしようとしてしまいます。
本当は癇癪を起こしてスッキリ爽快!になるわけではないのですが、一度間違った刷り込み方をされてしまうとその勘違いはずっと続いてしまいます。
癇癪が収まらない原因はこの脳の仕組みにあるというわけです。
しかし、脳の発達を促すと癇癪は徐々に減っていくといことも分かってきています!では脳の発達に欠かせないものって一体何なんでしょう??
3.成功体験を積むと脳のメカニズムが変わる!
お子さん自身がスッキリするからと言って、癇癪は決して喜ばれる行動ではありません。
癇癪を続ければ続けるほど、怒られたり、周りの人の悲しい顔を見ることで、どんどんネガティブな記憶が蓄積されていきます。
癇癪をどうにかしたいなら、癇癪が起きた時にどう対応するかを考えるよりも、そもそも癇癪を起さないように子どもが成長してくれたら嬉しくないですか?
癇癪を根本的に解決するためには、たくさんの成功体験を積んで、ポジティブの記憶を増やし、お子さんの自信を貯めることが遠回りのようで近道なんです。
成功体験とは、「頑張ったらできた!」「やればできた!」という経験をした時の記憶のことです。
日頃から叱られたり、思うようにいかなかったり、気持ちがネガティブになる子はそのような記憶があまり残っていません。
ネガティブな記憶の方が超強力に脳に残るようになっているのが脳の記憶のメカニズムです。
だから、お母さんの関りで小さくても確実に成功体験を積むことができれば、集団生活の影響に振り回されずに成功体験の記憶をつくっていくことができます!
しかし、私たち親は、子どもの小さな成功体験を見落としがちなところがあります。
なぜかというと、私たち大人は、どうしても完成形を知っているのでそこまで求めようとしてしまいます。
・日常生活で言えば、片付けってどこまでやれば片付けなのか。
・朝の準備ってどこまでできれば自立したと言えるのか。
・宿題ってどこまでやれば終わりなのか。
・お友達をどんな風に遊びに誘っていけばいいのか。
その、ゴールや理想を抱いているからこそ、まだできてないところに目がいってしまいます。
しかし、そのゴールに、いきなりたどり着くことはできませんよね?だから、小さなスモールステップで認めてあげる、ということが大切なんです!
4.1日3行の脳育ダイアリーで記憶が強化される
何か自分から行動してできた時、頑張れた時、うまくいった時、我慢できた時、しっかり認めてあげて、子どものチカラに変えていけるようにしていきましょう。
そしてシッカリと良い行いを定着させていきましょう。
子どもたちは、実際に体験したことはシッカリと覚えていたり、また再現できたりするようになります。
お母さんは子どもに気付きを与えることができるように関わっていきましょう。その気づきこそが行動の定着に繋がります。
そこで、ぜひ試してもらいたいのが、子どもに一目瞭然で気づきを与えることが出来る、脳育ダイアリーである「ヒーローズダイアリー」の活用です!
3行の親子の交換日記でそれが叶います!
なぜかというと、記録にすることで、記憶に残りやすくなるからです。お子さん自身が書けなくてもお母さんが書いて記録に残すことでシッカリと脳に記憶を残すことができます。
なので字が書ける、書けないは関係なくどのようなお子さんをお持ちの方でも活用して頂けます。
書く項目を簡単にいうと、
1行目:タイトル「〇〇ができた」
2行目:それができた理由
3行目:できたことに対してお母さんの感想
となります。どんなに小さなことでもいいので書いてみましょう。
例えば、
1行目:元気に通園ができた!
2行目:〇〇ちゃんと会いたくて、遊びたい気持ちがあったから行けたね。
3行目:ニコニコ笑顔で元気に行くことができて、お母さんも嬉しい気持ちになりました。ありがとう。
子どものありのままの姿を見て、特別なことではなくていいので記録に残していきます。この形式で書くと成功体験として記憶に残り、振り返りもできるようになります。
毎日の小さなできた!の積み重ねをダイアリーに記録し、夜寝る前や週末に読み聞かせをすることで、一歩成長できた自分に出会えて、大きな大きな、確かな自信に繋げてあげることができます。
これって、最強の読み聞かせ!!ですよね。特に、夜を指定しているのは、記憶は夜、寝ている間に整理されて長期記憶に格納されていくからです。
習慣化していくと、ママだけでなく、子どもも自分で小さな成功体験を言語化できるようになります。
お手持ちのノートでぜひ始めてみてくださいね!
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癇癪は記録のチカラでなくすことができます!多様な場面で記録を活かす方法をお伝えしています
執筆者:はらしおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)