発達障害ADHDグレーゾーンの子どもの落ち着きのない行動、気になってついイライラした声掛けをしていませんか?実は本人に落ち着きがない自覚がないので届かない声掛けなのです。環境と声掛けで子どもが落ち着いて行動できるようになりますよ。
【目次】
1.発達障害ADHDグレーゾーンの子どもにNGな声掛けしていませんか?
2.声掛けが届かない正体は本人にも自覚のない脳の特性
3.落ち着きのない子にできる2つの対応
①集中しやすい環境を整える
②できていることを褒める
1.発達障害ADHDグレーゾーンの子どもにNGな声掛けしていませんか?
落ち着きがなく、1つのことに集中できない発達障害ADHD・グレーゾーンの子どもの様子を見ると、イライラしたりこの先を考えて不安になりませんか?
・じっと座っていられない
・次々と物を出したまま片付けない
・1つのことに集中できない
・やるべきことをダラダラやる
こんな様子をみるとつい、
「ちゃんと座って」
「もー、また片付けない!早く片付けて」
「ほら、また中途半端にやめる!」
「いつまで〇〇してるの!」
こんな声掛けになっていませんか?
残念ながら発達障害ADHDグレーゾーンの子どもに、このような指示は通用しません。
2.声掛けが届かない正体は本人にも自覚のない脳の特性
落ち着きがなく1つのことに集中できない子どもに、お母さんの声かけがなぜ届かないのか。
それは、発達障害ADHDグレーゾーンの子どもたちの脳の特性にあります。
この子たちの脳は未熟なために、多注意・不注意、衝動的、多動性という傾向があります。
・多注意・不注意で興味関心が次々にうつる
・衝動性があるから思い立ったらすぐに行動してしまう
・多動性があるからじっとしていられず動いてしまう
こんな風に、落ち着きがなく集中力がない子をみていると、とても気になるのですが実は本人にその自覚はありません。
意思とは別に脳が反応して行動してしまうために、本人もその行動に対して意識がないのです。
親としては落ち着いてほしくて声をかけているのですが、そもそも本人にその意識がない限り、叱られても実際にどうしたらいいのか分からない場合が多いのです。
また、落ち着きのない子に落ち着きなさい!と言うのはかえって失敗体験になっていきネガティブ思考や不安を助長させてしまうので逆効果になる場合があります。
本人に意識がないため、改善することは難しいと思われがちですが、環境を整えお母さんの声かけを工夫するだけでお子さんが落ち着いて行動できるようになりますよ!
その方法を2つお伝えしますね。
3.落ち着きのない子にできる2つの対応
◆① 集中しやすい環境を整える
先日レクチャーでお会いしたママさんでテレビを見ながらご飯を食べる癖があり、結局いつまでもご飯が進まないという方がいらっしゃいました。
「食事」に集中できないというのもあるあるのお悩みですよね。
そこでテレビをリビングから無くすことを提案しました。
するとお子さんはご飯に集中することができたそうです。
我が家もリビングにはテレビはありませんが、テレビがあったときに比べると、 無くしてから本を読んだり身支度が早くなったりとメリハリのついた生活ができるようになっています。
こんな風に、可能な限り集中できる環境を整えてあげることで、気がそれることなく落ち着いて行動できるようになります。
◆② できていることを褒める
環境を整えると同時に、声掛けも忘れずに工夫してくださいね。
落ち着いてないことに注目するのではなく、その中でできていることを肯定することが1番効果があります。
例えば、食事中の離席に注目せずに一旦スルーして、お席に戻ってくることができたら、
「座って食べられてるね」
「いっぱい食べてるね」
とできていることに注目した声掛けをしてみてください。
すると「座って食べる」ことに意識が向き徐々にできるようになっていきます。
環境を整えることと、声掛けをセットでぜひ試してみてくださいね。
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執筆者:仲田なぎさ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)