「子どもはほめて伸ばしましょう」っていうけどほめるだけで本当にいいの?と不安に思いませんか?実際、間違ったほめ方ばかりしてしまうとデメリットになってしまうことも…反対に、お母さんの気持ちが届くほめ方をすれば子どもはぐんぐん伸びていきますよ。
【目次】
1.子どもをほめて伸ばすデメリット
子どもはほめて伸ばした方がいいって聞くけど、本当にほめるだけで大丈夫なの?
昨今、自発的に行動できない若者がほめる育児の弊害だと言われていますよね。
こういうことを聞くと、ほめるだけじゃダメなのかも。
むしろほめるといけないかもなんて思ってしまうかもしれません。
確かに、ほめることにデメリットがないわけではありません。
・天狗になって人を見下す
・ほめられないと何もしない
・指示待ちで自分から動けない
・打たれ弱わくチャレンジ精神がない
これらのデメリットは間違ったほめ方をしてしまうことで、でてきてしまいます。
もしかして、こんなほめ方していませんか?
◆才能だけほめる
「頭いいね」「上手に描けたね」など元からある才能だけをほめていませんか?
例えば、「頭いいね」と言われた子は「ぼくは頭がいいから」といって努力をしなくなります。
そしてわからない問題でつまづくと、「ぼくは頭がよくないんだ」と挫折感を味わってしまいます。
「上手に描けたね」と言われた子は「上手に描けないとほめてもらえない」と思い描けない絵は描かないなど挑戦をしなくなります。
◆結果にこだわりすぎる
結果だけにフューチャーするのもNGです。
「100点とれてえらいね」「かけっこ1番なんてすごいね」などです。
このほめ方だと、100点取れなかったら隠そうとしたり、勝てない勝負に挑戦しなくなったりします。
◆人と比べてほめる
人と比べて叱るのはよくないと知っている方も多いと思いますが、ほめるのもよくないんです。
「○○ちゃんより早かったね」「みんなはできなかったけど○○君はできたんだね」こんな感じでほめちゃうことありますよね。
このほめ方ばかりをしてしまうと、「ぼくが一番すごい」「私は特別」と思ってしまいます。
幼児期であれば「自分はなんでもできる」という万能感を抱いていて当たり前です。
これは成長とともに、理想と現実にうまく折り合いをつけていけるようになるはずです。
しかし、「私は特別」という思いが強いと自分を客観視できずに成長していきます。
そうすると、些細なことで傷つきやすくなったり、失敗はなんでも人のせいにしたりということが起こってしまいます。
◆子どもをコントロールするためにほめる
「わがまま言わなかったね。えらいね」というようなほめ方は子どもにはプレッシャーです。
わがままを言っちゃいけないと、自分の気持ちに蓋をするようになってしまいます。
また、親の都合で「もっとゆっくり噛んで食べなさい」と言ったり、「速く食べれてすごいね」とほめたりすることはありませんか?
これでは子どもは混乱して人の顔色ばかりうかがう子になってしまいます。
◆ほめっぱなしにしていない
「お支度早かったね!明日からもがんばろうね」と言われたらどうでしょう。
お母さんはお支度が早くできたことをほめたつもりですよね。
しかし、まだまだ足りないからがんばれと言われているようにも感じませんか?
これではほめられた気がしないしうれしくありません。
こんなデメリットだらけなら子どもをほめない方がいいのかも…
そんなことはないですよ!
ほめることは子どもの成長にとって欠かせないことです。
子どもにちゃんと届くほめ方を知れば、子どもをぐんぐん伸ばすことができますよ。
2.ほめ下手ママはほめ方を知らないだけ
何を隠そう、私はほめ下手なママでした。
とにかくほめた方がいいに決まってる!と思い、間違ったほめ方ばかりしていました。
結果ばかりほめるし、ほめてもすぐ次を求めてしまっていました。
子どもはできることしかやらなくなり、新しいことに挑戦しなくなりました。
できることはできて当たり前になっていくのでほめなくなります。
そうするとだんだん、ほめるところがない!となっていきました。
でもこれって「すごいね」「えらいね」しかほめる方法を知らなかっただけなんです。
ほめる方法と言っても難しいことではありません。
ほめた方がいいのか悪いのか考えて検索してしまうほど、お子さんのことを考えているお母さんにとっては簡単なことですよ。
3.ほめ上手ママのほめ方とは?
ほめ上手なママは子どものことをとてもよく見ています。
「ちゃんとあなたのことを見ているよ」って伝わることが子どもをぐんぐん伸ばすほめ方です。
「お母さんがぼくのこと見ていてくれてる」という安心感があれば新しいことにもチャレンジできます。
「私はやればできるんだ」と自分を認められるようになればほめられなくても自発的に行動できます。
また、親の愛情を感じ気持ちが安定します。
「あなたのことちゃんと見てるよ」と伝えるためにはアイメッセージでほめるのが効果的です。
アイメッセージとは主語を『私』にして自分の気持ちを伝える事です。
「うれしい」
「助かったよ」
「お母さんこれ好きだな」
アイメッセージでほめるためには、まず子どものことをよく観察しましょう。
努力やチャレンジしたことなどのプロセス、過去のお子さんと比べて少しでも上達したことを見つけましょう。
ほんのちょっとしたことで構いません。
例えば、ピーマンを食べてみたけど、べーっと吐き出しちゃった。
こんな時、ベーしたことに注目してしまいがちですが、『ピーマンを食べてみた』ということに注目しましょう。
そして、事実と感じた気持ちを伝えます。
「ピーマン食べてみたんだね!お母さんすごいなと思ったよ」
事実を一緒に伝えることで、どの行動がお母さんの心を動かしたかがわかるので次もやってみようという意欲につながります。
だからといって次に食べなかったときに「お母さんピーマン食べた方がいいと思うよ」なんて言わないでください。
これはアイメッセージに感じるかもしれませんが、『気持ち』ではなく『意見』を伝えています。
伝えるべきは「ちゃんとあなたのこと見ているよ」ということです。
子どもはお母さんが大好きです。
お母さんが喜んでいるとうれしいし、がんばる気持ちが湧いてきます。
ぜひ今日からアイメッセージでほめてみてくださいね。
こんなほめ方あったんだ!子どもに届く目からうろこなほめ方満載!
執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)