「吃音は子どもに気にさせないように対応する」こんな常識を持っているお母さんはいませんか?実は吃音の対応はこの常識を変えることから始まります。今回はお子さんの吃音に対する本当の対応についてお伝えしますね。
【目次】
1.新事実!吃音対応の常識は間違っています!
2.吃音が気になりだしたら対応しないといけない理由
3.今すぐ行動しよう!吃音対応の新常識とは
1.新事実!吃音対応の常識は間違っています!
お子さんの吃音をよくしたい!何も気にせず笑っておしゃべりしたい!という方に乗り越えて欲しい壁があることをお伝えします。
それは「吃音を気にさせないように」という吃音の常識を変えることです。
「吃音を気にすると悪化する」というのは説明されなくてもママたちは肌で感じてわかっている方がほとんどです。
ですが、吃音に気づかない子がどれだけいるか?というとほぼ0です。
2〜3才の小さな子でもわりと早い段階で吃音そのものには気づいています。
「なんでこんな話し方になるんだろう?」
「いつもじゃないから いつかよくなるのかな?」
と子どもなりに考えています。
次第に症状が進行し、どもる頻度が増えたり、声も出なくなる難発(ブロック)を発症すると、「話したいのに話せない!なんなのこれ?とにかくなんとかしなきゃ!」と工夫を始めます。
この工夫を始めた時点で「吃音が気になり出した」ということになります。
2.吃音が気になりだしたら対応しないといけない理由
子どもはどもる度に「またつっかかっちゃった。頑張ってるのに…」と、どもることが失敗経験となっていきます。
時々、忘れ物をして怒られるという程度の失敗経験ではないんです。
1日に2〜3回どもる子は、毎日2〜3回失敗経験を重ねたことになります。
1日10回どもる子は毎日10回失敗経験を重ねたことになります。
誰からも怒られていなくても、どもることを隠せなかった自分を、「ダメじゃないか!もっと上手に話さなきゃ!」とその数だけ罰するようになります。
こんな風に自分を責めている子は、放っておいてはいけないんです。
「吃音を気にさせないように」を「吃音に気づかないようにお互い触れないようにする」ことだと勘違いされている方は、今日から対応を変えていってくださいね。
3.今すぐ行動しよう!吃音対応の新常識とは
子どもに「話しにくいことある?」と聞いて、「ううん」と言われたから平気と思っている方もいます。
小さい子は「話しにくい」と「吃音」が結びついていない子もいます。
もっと子どもにわかりやすくシンプルに吃音のことを話しましょう。
「ぼ、ぼ、ぼくね、ってなることあるよね。それどう思ってる?」
何について話そうとしているかはっきりわかるように尋ねてみてください。
その時にママがおどおどしたり、びくびくしたり、探るように言うと警戒します。
堂々と!「大したことじゃないんだけど」という雰囲気でど〜んとかまえて聞いてください。
「どう思う?」に答えられず「わからない」と言ったり、困っていたら、「やだな、って思うことある?それとも全然平気?」と選択肢を与えて尋ねてみてくださいね。
どちらの回答だったとしても、聞きたいことを聞きっぱなしにすることはNGです。
「言葉を学んでいる子どもの時期にはそういう話し方になる子がいるの。『吃音』とか『どもり』とか言うんだけど、大きくなったらよくなるから心配いらないよ。どもってもおしゃべりた〜くさんしてればよくなるからね。」
とママがはっきり言い切ってあげてくださいね。
人って思った通りになるものです。「吃音者だから一生どもるんだ」と思い込んだ人は大人になってもどもり続けます。
「そっか。いつかよくなるんだ。じゃ、気にしても仕方ないや」と思った子は、どもっても気にせずおしゃべりして自然と吃音がよくなっていきます。
そんな、しなやかで強い心を育てることが吃音の悩みを根本から解消するために重要です。
今日から吃音対応の常識を変えて、お子さんの心を育てる会話をしてくださいね。
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執筆者:おざわつきこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)