もうすぐ冬休み!何か楽しいことを計画されていますか?発達障害・ADHDの子どもは順番を待つことが苦手な子が多いので、お出かけを敬遠しがちという方もおられるかもしれませんね。この記事ではイライラせずにお出かけを楽しめる方法をご紹介します!
【目次】
1.発達障害・ADHDの子どもは待つことが苦手
2.なぜ待てないのでしょうか?
3.お出かけに行く前にするべきこと。ポイントは予告!
◆子どもと一緒に計画を立てる
◆あらかじめ1日のスケジュールを伝えておく
◆旅のしおりを作る(予告した情報の定着)
1.発達障害・ADHDの子どもは待つことが苦手
我が家の現在息子は小学3年生で、注意欠陥多動性障害(ADHDの傾向があります。
先日、家族4人で某遊園地に遊びに行きました。
遊園地といえば、アトラクションに乗るために長蛇の列に並ぶ、食事のためにまた長蛇の列に並ぶ…。
何かを待つということは避けられない状況ですよね。
息子は待つことが苦手ですぐにイライラしてしまうので、遊園地へ行くことはずっと敬遠していました。
ですが、あらかじめしっかりと準備をしておけば、イライラせずに遊園地を楽しめることが判明!
その方法について詳しくご紹介しますね。
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2.なぜ待てないのでしょうか?
発達障害・ADHDの子どもは、待つことが苦手という子が多いです。
彼らはなぜ待てないのでしょうか?
理由は、「見通しをもつことが苦手」という特性があるからです。
見通しとはどういうことかというと、例えば、
・電車に何時間乗るのかな
・いつになったら順番がまわって来るのかな
・何分待てばいいのかな
などです。
目の前にないことを想像することが苦手なのです。
また、状況判断が苦手という特性から、突発的なことが起きたり急な予定変更に弱いこともあります。
特に初めての場所だと、先のことに想像力が及ばず
「まだ?」「いつ?」「次は?」
と頻繁に聞いてきたり、なかなか到着しないことや順番が回ってこないことに対してイライラしたり、不安になったり。
最悪、癇癪を起してしまうこともあります。
イライラや癇癪が始まったら、抑えるのが大変です。
ですから、発達障害・ADHDの子どもには、イライラを起こさせないように「予防」をしておくことが重要になります。
3.お出かけに行く前にするべきこと。ポイントは予告!
では、イライラを予防するためにはどうしたらよいのでしょうか?
遊園地へ行く前にしておくとよい、オススメ法を紹介します。ポイントは「予告」です!
◆子どもと一緒に計画を立てる
どんなトラクションに乗りたいか?待ち時間はどれくらいか?ということをあらかじめ子どもと一緒にリサーチをしました。
さらに、身長制限があって息子が乗れないものがあることなどを説明しておきます。
自分(親子)で調べることで、行ったことがない場所でも想像を膨らませることができます。
調べる過程で、
「すごい!いいこと発見したね!」
「ママは知らなかった~。調べてくれてありがとう!」
など、子どもを褒めたり、「楽しみだね~!」と話すなどして、初めての場所へ行くことに対して、ポジティブなイメージをどんどん入れておきます。
この段階で、待ち時間軽減のため、事前予約できるものは可能な限り予約しておくことや待ち時間の少ないアトラクションを提案しておくということも大事なポイントです。
◆あらかじめ1日のスケジュールを伝えておく
行先と乗りたいアトラクションがおおよそ決まったら、行程を考えました。
今回は、初めて行く遊園地だったので、1日のおおまかな行程は私が考え、それを息子に「予告」しておきました。
・8時に家を出発するよ
・電車に1時間くらいのるよ。3回乗り換えるよ。
・10時に到着する予定だよ
・11時のショーを予約しているよ
・〇〇のアトラクションは1時間くらい待つ可能性があるよ
・18時には遊園地を出るよ
といった形で、時系列にそって、1日の流れがイメージできるように細かく予告します。
混み具合で予定が変わる可能性がある場合は、予めそのパターンも伝えてきます。
さらに、遊園地内の説明をする際は、地図を見せたりHPを一緒に見たりして視覚を意識しながら予告します。
聴く力が弱い息子には言葉で伝えただけでは伝わらない可能性が高いためです。
◆旅のしおりを作る(予告した情報の定着)
ここまでの「予告」でも十分効果がありますが、もし余力があれば予告した情報の定着(記憶の定着)まで図れるとよいでしょう。
せっかく予告したのだからしっかりと覚えておいてほしいですからね。
私がとった方法は「しおり」を作るということです。
「持ち物:レインコート」とか「おやつ:150円まで」とか楽しみながら書きました。
さながら「遠足のしおり」です!
もしここで、字が汚かったり、おかしなことがあっても、何も言わず目をつぶってくださいね!
ここでの目的は、あくまでも記憶を定着させることなので、あとで見返すことはあまり目的としていません。
予告した情報を何らかの形でアウトプットできていたら、それだけで花丸です!
書くことが難しければ、復唱してもらう、口に出して言ってもらうだけでも十分だと思います。
そして、いざ当日!
息子は、予告したスケジュールをある程度覚えていたようで、「次のショーは〇〇で△時だったね」「方向はこっちかな?」と地図を見ながら、自ら歩いていました。
紙に書いてアウトプットしたおかげで、予想以上にしっかりと覚えていました。
次に行くところやどこで何をするかがおおよそ想像できているため、待ち時間が発生してもイライラしたり癇癪を起すことなく、楽しく過ごすことができました!
楽しい一日を過ごせたおかげで、息子はテーマパークに対してポジティブな記憶が残り、「疲れたけど、めっちゃ楽しかった!また行きたい!」と言ってくれました。
さらに、息子のイライラや癇癪が起きなかったので、家族全員大満足です。
待つことが苦手だったり、初めての場所が不安な発達障害・ADHDの子どもには、「予告」が有効です。
さらに余力があるなら、予告した情報をアウトプットさせることで、情報の定着(記憶の定着)につながり、さらに効果が上がりますよ。
ぜひ試してみてください!
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執筆者:おぐらまりこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)