思春期や反抗期の子どもとの親子関係は難しいですよね。部屋に閉じこもる、会話が激減する、イライラが増えてくる、そんな時は子どもが困り事を抱えているサインかもしれません。一定の距離を保ちながらできる思春期用のコミュニケーションに対応をチェンジしてみませんか?
【目次】
1.思春期・反抗期の親子関係によくあること
2.本当はSOSだった!娘の異変
3.思春期の子どもと距離を置くことの大切さ
4.ちょうどいい親子関係を築く距離感とは
◆挨拶はしっかり、他愛もない話題から始める
◆お母さんのフラットなモチベーション
1.思春期・反抗期の親子関係によくあること
思春期の子どもが会話も少なくなって部屋に閉じこもるようになると、様子が気になりますよね。
言葉遣いもツンケンし始め、反抗的な言い方にイラっときて「なに、その言い方!?」と、ついこちらも強めに言葉を返してしまう。火に油を注ぐようなもので、親子関係はギクシャクしてしまいますよね。
まず前提として、思春期や反抗期の子どもは、気分にムラがあるのは当然のことなのです。
だから、親との衝突が起こりやすくなるのはごく普通のことです。
ただ、ほとんどの時間を部屋に閉じこもったり、暴言暴力がひどくなったり、ずっとイライラしているのであれば、何かしら困り事を抱えているのかもしれません。或いは、親への信頼感が薄れていることも考えられます。
2.本当はSOSだった!娘の異変
私の娘は小学5年生、繊細さと不安の強さが気になる不登校中の思春期の子どもです。
娘は低学年から友達とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、悪口を言われて傷ついたりすることが重なり、5年生の秋から不登校になりました。
低学年の頃から「友達にこんなこと言われた」「休み時間に話してて楽しい友達はいない」と話すことがあり、気になっていました。
ですが、学校には毎日行っていたのと登校しぶりもなかったので、うまくいかないこともあるだろうと、深刻には捉えていませんでした。
しかし、不登校になる前に娘の様子が以前と変わってきていたのです。部屋に閉じこもることが多くなり、リビングにいるのは夕食時くらい。
タブレットでYouTubeを観たり、ゲームは自分の部屋でもできるので、リビングで会話することが急になくなってきました。
今思えば、無気力な様子や、「学校つまらない」と言う発言は、SOSサインだったのだなと思います。
3.思春期・反抗期の子どもと距離を置くことの大切さ
思春期の子ども、特に女子は言葉の発達が早かったり、精神的にも自立が早いです。
お母さんも思春期や反抗期の対応へギアチェンジが必要になります。
それは、親子関係に一定の距離を保つこと。
いまは子どもの安全基地が自分のお部屋になっています。
だから、お母さんは安全基地にズカズカ入っていくことはせず、見えない境界線があると思って見守ってください。
口を閉ざしてしまった思春期・反抗期の子どもに、気になってアレコレ聞き出そうと話しかけることは、自立したがる年ごろの子どもにとってはウザいとしか思われません。
距離を置いて見守るということは、子どものことを信頼して任せているということ。
口出しをされると「そんなに信用できない?」と不満が募っていくものなのです。
4.親子関係にちょうどいい距離感とは
◆挨拶はしっかり、他愛もない話題から始める
まずは日常の口出しからやめてみましょう。
宿題やったの?
身だしなみに気を使ったら?
YouTubeとかゲームをやりすぎ!
友達関係とか最近どう?
学校で何かあった?
これは指示出しや境界線を越えた介入なので言わない方が良いでしょう。
挨拶だけはピンポイントで、更に笑顔を意識してみましょう。
朝、機嫌が悪そうでも、返事をスルーされても、声に穏やかな感情を載せて「おはよう」と言いうことです。
不登校中だと起きる時間が遅くなりがちです。
娘も9時や10時に起きてくることがあるのですが、それは夜眠りたくても眠れない時があるからです。
学校にいけないことで罪悪感を抱えて、行かなきゃと思うけどいけない、という辛い気持ちがあります。
それを知ってから、わたしは「おはよう」の挨拶だけで、あとは他愛もない話題を振っています。
◆お母さんのフラットなモチベーション
次はお母さん自身の感情ケアです。
お母さんの感情がいつも穏やかだと、お子さんは家が安全基地になり安心して過ごすことができます。
つい、口出ししてしまうお母さんは「話しかけられた時だけ反応する!」とルールを決めてしまいましょう。
お母さんが「あれダメ、これダメ」と攻撃してこないとわかれば、困っていることも打ち明けてくれるかもしれません。
思春期や反抗期の子どもも、やはりお母さんが一番の相談相手ですから。
いかがでしょうか。
子どもが口をつぐんでしまうと、つい色々と聞き出したくなるのですが、思春期や反抗期は親の方から距離を置くことが大事。
お母さんの方から境界線をしっかり引いていけば、子どもも自分がどうしたいのかを冷静に考えることができます。
自分と向き合う時間をしっかり与えてあげてくださいね。
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執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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