大縄跳びが苦手、嫌い!運動苦手!な小学生には具体的な練習のコツがあります。小学校での大縄大会で自信を失わず跳べるようになることで、自信も大幅にアップする練習方法をお伝えします。
【目次】
1.縄跳びが嫌いでできないことが多い運動苦手な小学生
2.運動が苦手な子にとって大縄跳びが跳べないワケ
3.これをしたら跳べる!大縄跳びの具体的な練習方法とコツ
①大人もできない姿を見せる!目から情報ゲット
②「大波小波」の遊び歌でスモールステップで動きを習得!
③毎回「できた!」で終わる練習で自信が大幅にアップ!
1.縄跳びが嫌いでできないことが多い運動苦手な小学生
縄跳びができない問題、運動が苦手な小学生によくみられがちなことではないでしょうか。
子どもが縄跳びに自然と出会う時期は、幼稚園・保育園であったり、就園前でも他にやっている子がいたら触る機会もあるでしょう。
何となく見様見真似でやっている内に小学校入学前には簡単な縄跳びが跳べるようになっている子が多いような印象です。
しかし、ここで自然とできるようにならないのが特に運動が苦手な子どもたち。
我が家の発達障害・自閉症スペクトラム症(ASD)の特性を持つ息子も幼稚園の頃は全く跳べませんでした。そもそも縄跳びに興味がない、やろうとも思わない、そんな様子でした。
小学生になると、冬の体育の授業といえば縄跳びが定番です。
全く縄跳びに触れてこなかった息子ですが、縄跳びカードで回数を数えたり、縄跳び〇級!と成果が分かるような縄跳び週間中はプライドが刺激されたのか、何とか前跳びは跳べるほどに。
そんな状態で迎えた小学2年生の冬。クラス全体でやる大縄跳びが始まりました。
体育の授業でも休み時間もずっと大縄の練習をしていた時期。 学校では練習に参加していましたが、すぐに跳べるようにはなりませんでした。
本人も何とか跳べるようになりたい、私自身も跳べるようになったら大きな自信がつく!と家庭でも練習をすることにしました。
2.運動が苦手な子にとって大縄跳びが跳べないワケ
運動が苦手な子は、体力や筋力の問題とは別に協調運動が苦手で不器用さがある子と言えます。
協調運動が苦手とは、目と手、手と足など複数の体の部分を協調させて同時に動かすことが難しいのです。
1人で行う縄跳びで言うと2つの動きを同時に行う必要があります。
「縄を回す」「ジャンプする」という手と足の協調運動です。
大縄跳びで言うと、「縄の動きを見る」「走る」「ジャンプする」といった複数の協調運動が求められます。
さらに、ボディイメージが弱いという特徴も上げられます。
自身の手足がどこまで伸びているのか、体がどのように動いているのか、どのくらい隣の人の近くにいるのかといったような感覚があいまいなことがあります。
大縄跳びは何人かが列を作りテンポよく縄に入っていくので、列の前後感覚を感じ取り前につめることも必要です。
ここでボディイメージが弱いと、前につめるのが遅くなったり早すぎたりしてタイミングを計りにくいことがあります。
加えて、我が家の息子のように発達障害・自閉スペクトラム症(ASD)タイプの子どもは、
- 興味対象の幅が狭い、限定的
- 集団行動が苦手で、園庭でみんなで一緒に遊ぶことに抵抗がある
という特性が強い傾向にありますので、運動に対して進んで取り組む気持ちにはなりにくいかもしれません。
このように、運動が苦手な子はとにかくやみくもに練習すれば大縄跳びが跳べるようになるわけではないことが分かります。
では、跳べるようになるにはどんな練習をしたらいいのか、次にご紹介致します。
3.これをしたら跳べる!大縄跳びの具体的な練習方法とコツ
学校での練習だけでは時間的成約もありますし、先生も一人一人への細かい指導ができない場面も多いでしょう。
付き合う親も大変ですが、まずは家庭で練習ができるよう大縄を入手しましょう。
いわゆる普通のロープでもできますが、我が家では持ちやすさや本人のやる気が上がると期待して市販の大縄を購入しました。
100円ショップやホームセンター、スポーツ用品ショップでも取り扱いがあるようですが取り寄せだったり在庫がないことも。ネットでも千円弱で入手ができます。
◆①大人もできない姿を見せる!目から情報ゲット
練習をスタートする前に、一旦頭の中で動きをイメージできるように親子で一緒に大縄の解説動画や書籍を見るのがオススメです。
運動の教え方に詳しい親御さんの方が少ないと思いますので、親も勉強と思って色々な情報を得るといいですね。
YouTubeでも体育のプロが解説している大縄跳び練習の動画が沢山配信されています。
体育の指導法や運動が苦手な子ども向けに書かれた運動指導法などの本も沢山あるので、図書館で探して読んでみることもできます。
動画や図説を子どもと一緒に見ながら、ここで縄に入るんだね、縄の真ん中でジャンプするんだよ、などと分かりやすく解説します。
そして、ぜひ親が跳んでいるところも子どもに見せましょう。
他に縄を回してくれる人がいるならば、自分も跳んでいるところを子どもに見てもらいます。
親もやることで、練習への心理的ハードルが上がっている子どもに対して「自分もやってみようかな」と思うきっかけになります。
余裕で跳べる親御さんなら、子どものお手本になります。
上手に跳べない親御さんなら(私はこちらです!)、「お母さんも難しくて跳べないよ~。でも何回かやったら跳べそうな気がする!」などと、大人でも簡単にできない人がいることで安心感を持たせつつ、一緒に跳べるように練習していこうという気持ちになります。
自分ではどのように体が動いているか分かっていないことがありますので、子どもが跳んでいるところを動画で撮影して本人に見てもらうのも有効です。
◆②「大波小波」の遊び歌でスモールステップで動きを習得!
最初は垂直にジャンプする練習です。運動が苦手な子には、まっすぐ上にジャンプをするのが難しい子もいます。
縄は使わずに、ジャンプだけの練習をします。
縄の真ん中の位置にビニールテープで四角の枠を付けるなどして、跳ぶ位置が分かるようにします。
最初は10回、次は15回!と回数を上げながらやると、できた!が分かりやすくていいですね。
次に大波小波の遊び歌で縄の動きを目で追いながら跳ぶ練習をします。
大縄は回さず、「♪おーなーみ こーなーみー 」と歌いながら左右に縄を揺らして、子どもはその場でまっすぐ跳びます。
その場から動かずに跳び続けるのは最初は難しいので、子どもが動いてしまったら回す人が引っ掛からないように子どもに合わせて動いてあげることが、できない!と感じさせないポイントです。
縄の動きを見ながら跳ぶことに慣れてきたら、「♪ぐるっとまわって」で縄を回して、子どもは縄を跳び続けます。
これにも慣れてきたら、最後に「♪にゃんこのめー(ねこのめ)」 の「め」のタイミングで縄を跨いで止めるまでを流れでやっていきます。
いよいよ回っている大縄に入る練習ですが、入るタイミングがなかなか分かりづらいですし縄が当たりそうで怖さもあります。
入るタイミングを掛け声で知らせ、後押しをします。
縄の中心が地面についたときに「ヨシッ」「ハイッ」などと掛け声をかけます。
縄の動きを見ること、真っすぐジャンプすることが出来ていれば、後はタイミングを合わせて入って跳ぶだけ!
◆③毎回「できた!」で終わる練習で自信が大幅にアップ!
練習を分解してスモールステップで練習に取組むことも大事ですが、最も大切にしてきたのがどんな練習内容であっても、最後は「できた!」で終わらせることです。
縄に入れずにもうできない…となったら、「じゃあ真っすぐジャンプ10回やって終わりにしよう」などと出来ることをやってから終わりにするようにします。
毎回練習後に今日はこれが何回できたよね、と実際にできたことを伝えることで「できなかった」という記憶を残すことなく練習へのやる気が継続して自信がつくことに繋がります。
このような練習を続けたことで、息子は約2週間ほどで無事に大縄跳びが跳べるようになりました。
平日できるときには大縄の片方を結んで私が一人で回し、週末は夫と二人で回して練習をしました。
なかなか練習の時間を取るのが難しい時もありましたが、跳べた時の息子の自信に満ちた顔を見たときには、こちらも大きな喜びを得ることができました。
今では大縄を公園に持っていき、大縄跳びで遊ぶことが好きになっています。
大縄跳びが跳べないと悩んでいるお子さんのお役に立てたら嬉しいです。
発達障害でできないが沢山ある子がどんどん伸びる!お母さんの常識を変えるメール講座はこちらです。
執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)