小学生で不登校になる子の特徴は発達障害グレーゾーン?迷う子育てを卒業する方法

 

小学生で不登校になりやすい子は、集団生活に様々な苦手さを抱えています。子どもの努力や気合いでは解決できないので、発達障害グレーゾーンの特性を知り、正しい順序で脳を発達させましょう。困ったことが起きるたびに迷う子育てを卒業できますよ。
 

【目次】

1.小学生で不登校になって知った発達障害グレーゾーン
2.不登校になる子どもの特徴
3.発達障害グレーゾーンでも定型発達でも育て方は同じだった
4.子育てがうまくいく方法は脳が発達するほうを選ぶこと

 
 

1.小学生で不登校になって知った発達障害グレーゾーン

 
 
小学生の子どもが不登校になると、病院の受診を進められて発達障害だとわかったり、診断はつかなかったけれどグレーゾーンですと言われたりしたという方が、最近は多いのではないでしょうか。
 
 
発達障害グレーゾーンと聞くと、何か難しい病気のように感じるかもしれませんが、育て方はみんな同じ。困ったときや迷った時は、脳が発達するほうを選ぶと、子育てが上手くいきます。
 
 
発達科学コミュニケーション(発コミュ)の創始者である吉野加容子先生は、発達障害グレーゾーンのことを「パステルカラーのような色とりどりの個性」と表現されています。
 
 
障害や病気だと捉えるのではなく、彩りある個性なんだと知ってくださいね。
 
 
お母さんが今は困っていて短所だと思っているその場所に、もしかしたらその子のキラリと光る個性が、まだ眠っているかもしれませんよ。
 
 
けれど、私も発コミュをしっかり習得するまでは、子どもの困りごとばかりに目が行って、眠っている個性になんて、全く気が付きませんでした。
 
 
当時、発達障害という言葉に全く馴染みがなく、息子が小学1年生で不登校になってはじめて、自閉症スペクトラム(ASD)だと診断されました。
 
 
不登校になったのは、発達障害があったからなんだ!と、なんともいえない悲しさと、妙な納得感、そして、できないのは発達障害だから仕方がない…と色々なことを諦めるようになっていきました。
 
 
思い返すと、1歳を過ぎてからずっと、子育てが大変でした。
 
 
すぐに火がついたような癇癪を起こし、私には息子の気持ちがわからない…と悩み、とても育てにくい子だと感じていました。
 
 
けれども、2歳下の娘は、息子に比べてものすごく育てやすい子でした。
 
 
いつもニコニコしていて愛嬌があり、幼い頃の娘の気持ちは手に取るようにわかりました
 
 
本当に娘が望んでいたことだったかどうかは別として、全然手がかからない子だと祖父母も含めて家族みんなが感じていたことでした。
 
 
ところが、今まで育てやすかった娘が、小学2年生になったばかりの頃、「学校辞める!」と宣言して突然の行き渋りを始めました
 
 
途端に、育てやすかった娘の気持ちがわからなくなり、どう育てればいいのか悩む日々が始まりました。受診もしましたが、息子のように診断がつくことはなく、発達障害グレーゾーン
 
 
子育てのピンチは、いつやってくるのかわからないものです。
 
 
 
私は、そのおかげで発コミュに出会い、発達障害だからと色々なことを諦める子育てをやめることができたのです。
 
 
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2.不登校になる子どもの特徴

 
 
行き渋りや不登校で困っているお母さんは、不登校になりやすい親の特徴や子どもの特徴を調べて、なんとなく納得したり対応を変えてみたりしたことはありませんか?
 
 
共通して、集団生活のなかに苦手なことや困りごとを抱えていることが特徴ですよね。
 
 
・先生の言うことを聞いてみんなで同じことをするという小学校のルールに馴染めない
 
・気が散りやすかったり、一斉の指示がわからず授業についていけない
 
・退屈になったり嫌だと感じると教室を飛び出してしまう
 
・自己主張が強くて友達トラブルになる
 
・自己主張が弱くて友達からどう思われているのか気になる
 
・集団の中では緊張して言葉が出ない
 
・怒られることが苦手で友達が怒られていても気分が沈むほど繊細
 
・過敏さを持っていて教室のガヤガヤした音が怖い
 
 
あげればきりがないほどに、子どもによってさまざまなが理由があります。特徴として分類はできても、わが子にぴったりあてはまる解決策を見つけるのは難しいのではないでしょうか。
 
 
低学年であるほど、子どもが言葉で説明するのは難しいでしょうし、説明してくれないので、お母さんも対応に困ってしまいます。
 
 
頑張れば集団生活ができてしまう子どもたちも多いので、グレーゾーンだからこそ、ギリギリまで子どもが抱える困りごとに気が付きにくいということもあります。
 
 
 
 
 
不登校の子どもが急激に増えているとはいえ、不登校をポジティブに捉えることは簡単ではありませんし、このままで良いのかな?という心配する気持ちもむくむくと湧いてきますよね。
 
 
だからこそ、色とりどりの個性を持つわが子にぴったりと合う子育ての方法をお母さん自身が見つけられるようになり、成長とともに変化する状況にも軽やかに対応できるようになれたら良いと思いませんか。
 
 

3. 発達障害グレーゾーンでも定型発達でも育て方は同じ

 
 
脳の発達には順序があります。発達科学コミュニケーションでは順序通りに脳を育てていくコミュニケーション方法です。
 
 
発達障害グレーゾーンであっても、定型発達であっても、脳が育つ順序は同じ!発達の順番通りに育てていくことがポイントなんです
 
 
発達がゆるやかなのかとても早いのか、様々な脳のエリアのどこに得意と苦手があるのか、この違いが色とりどりの個性を作り出しています。
 
 
 
 
 
例えば、赤ちゃんが寝返りをするようになると、次第にハイハイを覚え、つかまり立ちからだんだんと歩くようになっていきますよね。
 
 
個人差はありますが、順番にできることが増えていきます。
 
 
ねんねの赤ちゃんがいきなり歩けるようにはならないのと同じで、お母さんがやってほしいと願うことを、子どもが急にできるようには、なかなかなりません。
 
 
けれど、年齢とともにお母さんがやらせなきゃいけない!と思うことは、子どもの成長ペースを超えてどんどん増えていきます
 
 
だからこそ、育て方に迷い、みんなと同じようにできないことに悩むのではないでしょうか。
 
 
発達科学という視点から子育ての方法を学ぶと、わが子の現在の状況と、困りごとを解決するにはどんな関わり方をすればいいのか、お母さん自身がわかるようになります。
 
 
誰かと比べず、純粋にわが子の成長を喜べるようになるんです。
 
 
今、子どもはこんなところに困っているから、この脳のエリアを成長させるためにこんな関わり方をしてみよう!
 
 
そんな風に、子どもへの関わり方をお母さん自身が考えられるようになるなんて、すごいことだと思いませんか?
 
 
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4.子育てがうまくいく方法は脳が発達するほうを選ぶこと

 
 
 『脳を育てるという観点から言えば、学校に行ってわからない授業をただ座って、ぼんやり聞いているだけよりも、お家の中で体験を増やし、脳を発達させるほうが良いですよ。
 
不登校でお家にいるなら、お母さんが子どもの脳を育てられるチャンスですね!
 
 
私は吉野先生のこの言葉に救われました。
 
 
迷う子育てを卒業する方法とは「いつも脳が発達するほうを選ぶ」ということです。
 
 
どうしようと悩んだとき、脳の発達にまつわる知識があれば、自分で決めて動けるお母さんになることができます。
 
 
脳が発達するのはどっちかな?と考えて、自分で判断できるようになるんです。
 
 
お母さんとのコミュニケーションで子どもの脳が発達するからこそ、困りごとのひとつである癇癪は必ずなくなります
 
 
発達の順序を学ぶことで、お母さんが納得感を持って子育てできるようになるので、イライラする気持ちも減っていき、わが子と穏やかな会話が叶うようになりますよ。
 
 
目立った困りごとがなくなってくると、親子ともに行動力が湧いてくるので、成功体験やできる事が増えて、家族みんなで成長している感覚があります。
 
 
 
 
 
わが家の例をご紹介すると、小学校4年生の発達障害グレーゾーンの娘は、1年間の不登校を経て、週に数回の給食登校を始めました。
 
 
いきなりできるようになったのではなく、始める時期を見極めて、小さなステップを無理なく踏んでいったからできたことです。
 
 
最初のステップは給食だよりを見せて「どのメニューが気になる?」と会話しただけです。
 
 
その次は、このメニューは美味しそう!という日を選んで、「じゃぁこの日だけ、給食を食べに行ってみない?」と提案しました。
 
 
娘は、「そんなことしてもいいの?」と、とても驚いていました。
 
 
遅刻せずに学校に連れて行かなければいけない!という信念のもと、子どもを激しく怒っていた2年前。
 
 
そんな私から、好きなメニューの給食だけ食べに言ったらいいんじゃない?という言葉が出てきたのだから、娘は驚いたはずです。
 
 
好きなメニューだけ選んで月に数回通う時期を経て、今は先生が対応してくださる決まった日に、コンスタントに通えるようになりました。
 
 
給食がおいしくて楽しみ!という言葉も聞けるようになりました。
 
 
怒られるかもしれないという思いから、最後には学校でほとんど喋れなくなっていた娘が、小学校のルールどおり「このメニューは苦手なので減らしてください」と先生に言えるようになりました。
 
 
発コミュの肯定的な関わりや、スモールステップで進む行動の分解というテクニックで娘の脳が発達したから、できるようになったことだと思っています。
 
 
不登校になる前の行き渋りの段階で、もう頑張れないよ…という子どもからのSOSサインだと知ったことも、私にとっては大きな転機でした。
 
 
全く知識のなかった私でも、こんな風に子育ての対応を考えられるようになりました!
 
 
不登校になったからといって、子どもの人生が終わるわけではありません。
 
 
世の中には、こんな価値観もあるんだ!という新しい視点にたくさん触れて、子育てを楽しめる未来を手に入れませんか?
 
 
私自身も、柔軟な発想ができるお母さんになれるように、子どもにたくさんの選択肢を手渡せるように、これからも発コミュを続けていきます。 
 
 
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執筆者:作倉 帆香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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