自律神経失調症の受験生の光の眩しさをやわらげて緊張を解きほぐす!家庭での対応のコツ

 

自立神経失調症の大学受験生が「光が眩しい」と言い出し、対応に困っていませんか?この症状は自立神経のバランスが崩れて起こる起立性調節障害の1つです。我が家の息子の克服法をお伝えします。
 

【目次】

1.大学受験生の秋、光が眩しすぎる!と言い出した息子
2.自律神経失調症の受験生と完璧主義思考の関係
3.光の眩しさを解消する家庭での対応2選
①ありのままを肯定する声かけ
②子どもの興味関心のあることに誘う

 
 

1.大学受験生の秋、光が眩しすぎる!と言い出した息子

 
 
我が家には大学受験を目指して予備校生をしていた息子がいますが、受験の近づく秋頃から、「光がまぶしい」と頻繁に訴えるようになりました
 
 
受験生がいらっしゃるお宅では、このようなことはありませんか?
 
 
実は、子どもに無理をさせないある対応をすることで、光がまぶしいという困りごとを解決することができるんです!
 
 
受験生が急に光をまぶしく感じる感覚過敏になる原因は交感神経の働きすぎによるものかもしれません
 
 
人はまぶしい光に触れた時に瞳孔を狭めて眩しさを調節できる機能が備わっています。
 
 
この機能を調節するのが自律神経ですが、自律神経失調症があると働きすぎている交感神経をうまく調節できないのです。
 
 
そのため瞳孔が開いたままになり、光をまぶしく感じるというわけです。
 
 
我が家の息子は、数年前から対向車のライトが眩しいと言うことはタマにありましたが、私はLEDライトのせいだと思って、あまり気に留めていませんでした。
 
 
このように、受験によるストレスと交感神経は密接に関係しているのです。
 
 
息子の感じ方は、街灯さえも「まぶしい」と言うくらい日常生活に支障をきたすほどで、とても困っていました。
 
 

 
 
ところが、家庭で息子に無理をさせないある対応をすることで、光の過敏さを和らげることができたんです
 
 
この記事では、受験生の自律神経が乱れる理由と光の眩しさを解消する家庭での対応法をお伝えしますね。
 
 
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2.自律神経失調症の受験生と完璧主義思考の関係

 
 
この時期、大学受験を控えた学生は、受験のプレッシャーと不安を抱きながら勉強に励んでいますよね。
 
 
特に、発達グレーゾーンの子どもは、完璧主義の特性を持っていることが多く、その凝り固まった思考から、より精神的に不安定になりがちなんです
 
 
照明や車のライトの光がまぶし過ぎると感じるのは、交感神経が働きすぎて、瞳孔が開いたままになることが原因です。
 
 
これは自律神経のバランスを崩した結果です。
 
 
このメカニズムは、自律神経失調症があると、瞳孔を狭める筋肉への血流が低下します。
 
 
すると筋肉を縮めることが出来なくなるため、目に入ってくる光が増えても瞳孔を狭めることができなるというわけです。
 
 
うちの場合は、予備校の受験戦略で夏までに基礎固めを頑張って勉強してきましたが、夏まで全受験科目の基礎を終えられず、やる気を失いました
 
 
完璧主義の強い子だけに、「~するべき」が強く、また完璧にできることで合格がゲットできると思っていたのでしょう。
 
 
夏までに基礎を終えられなかったという現実は、受験がうまくいかないという不安を強め、その不安から、親や周りの期待にも応えたい一心で息子は身体に影響が出るまで頑張り続けてしまったようです
 
 
その結果、キンキンに張り詰めた身体は、自律神経のバランスを崩すに至り、やる気も燃え尽きたようでした
 
 

 
 
では、完璧主義の思考はどこから生じるのでしょうか。
 
 
完璧主義思考は、発達障害の子が抱えやすく、脳の機能の未熟さに原因があります。
 
 
脳が未熟なために、情報を集めて判断する力が弱く、先の見通しを立てることが難しいのです。
 
 
そのために、先ほど書いたような「完璧にできることで合格できる」と思ってしまいがちです。
 
 
どうすれば光がまぶしく感じる症状をやわらげることができるのでしょうか。
 
 
要は完璧主義の「~すべき思考」を和らげて、自律神経を整えてあげることが必要なんです
 
 
次に、私の対応法をお伝えしますね。
 
 
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3.光の眩しさを解消する家庭での対応2選

 
 
光の眩しさを解消するには、完璧主義の凝り固まった「~すべき思考」を和らげて、自立神経を整えてあげる対応が必要です。
 
 
私のやったことの1つ目は、とにかく休ませること、2つ目は、肯定の声かけでした。
 
 
息子がやる気を失った時に最初にした対応は、とにかく休まること。
 
 
キンキン状態の身体を少しでもリラックス状態にもっていくようにしました
 
 
予備校に行かなくていい、眠たいなら寝たらいい、勉強はしなくていい、というスタンスで、とにかく指示出しはしないで、家で自由に過ごさせました。
 
 
次にしたのは、声掛け。
 
 
私は彼が受験勉強のために、好きな野球や、やりたい工作を我慢していたので肯定する対応をしていきました
 
・バッティングセンターへ行きたければ行ったらいい
・作りたい物を作ったらいい
・一人暮らしをしたらいい
 
 
これを続けることで、彼は自分のすることに前向きになれたように思います
 
 
続いて、具体的な声掛けを記しますね。
 
 

◆①ありのままを肯定する声かけ

 
 
「起きたね」
「テレビ見ているんだね」
 
など、その子のありのままの状態を実況中継するつもりで声をかけます
 
 
この実況中継は、子どもをありのまま受け入れるメッセージとして伝わり、子どもは肯定してもらえたと感じることができます
 
 
特に思春期以降の子どもには実況中継の声かけは有効です
 
 

 
 

◆②子どもの興味関心のあることに誘う

 
 
子どもが興味関心のあることは何でしょうか?
 
 
最近よく読んでいる本のジャンル、子どもの頃から好きだった工作、他にも貢献欲からボランティア活動など、何かしら興味を持っているでしょう。
 
 
そうした子どもの興味のあることを切り口に、外出や家の中での活動に誘ってみることをおススメします
 
 
子どもは自分の興味関心のあることなら、行動しようとします。
 
 
とにかく休ませる、肯定の声かけを重ね、うちに息子は自分で光対策を試行錯誤するようになりました
 
 
例えば、
 
・眼鏡の上から装着するサングラスを買ってきて、家の中で使用する
 
・お風呂に入る時は、浴室と脱衣所のどちらか一方の照明を消す
 
・起床時は人工光の目覚まし時計を使う
 
 
などです。
 
 
まずは安心安全な環境で、身体を休ませ、次に本人が自信をもてる声かけをする
 
 
現在息子は大学生となり、週末には好きな野球を楽しむ生活を送っています。
 
 
いまでも下宿先では照明を暗くして過ごしているようで、寝る前の習慣儀式になったのかもしれません。
 
 
いかがでしたか?
 
 
この記事がみなさんの一助になれば嬉しいです。
 
 
 
 
 
 
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執筆者:宝井あつみ (発達科学コミュニケーションリサーチャー)

 

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