話を聞けない不注意な子どもに対して何度も「すごいね!」「偉いね!」と声をかけても、子どもが全く反応しないことに悩んでいませんか?脳の情報処理の仕組みと不注意キッズが肯定の気持ちを受け取れるようになる3ステップをお伝えします。
【目次】
1.「褒めても響かない」そんな悩み、ありませんか?
2.なぜ褒めが届かない?話を聞けない不注意な子の脳の仕組み
3.褒めが届く!3段階の肯定テクニック
①視覚・聴覚で褒める
②触覚で褒める
③言葉で褒める
1.「褒めても響かない」そんな悩み、ありませんか?
褒める育児がいいとされる昨今。子どもを褒めているのに本人に届いていない、そもそも人の話を聞いていない、そんなお悩みはありませんか?
実は、脳の情報処理の仕組みを理解し、「褒めを届ける」工夫を取り入れることで、話しが聞けない不注意な子どもでもしっかり肯定の気持ちを受け取れるようになります。
発達障害グレーゾーン、特に注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもは不注意という特性があるため、最後まで人の話を聞けないことがあります。
私の子どもも最後まで話が聞けないために、
✔褒めているのに聞いていない
✔褒めているのに途中でいなくなってしまう
✔そもそも褒め言葉が届いていない
そんな風に悩んでいましたが、脳の仕組みを理解し褒める順番を工夫をしたところ褒めが届き、褒めても無反応だった息子の自己肯定感をぐんぐん伸ばすことができました。
詳しく解説していきますね。
2.なぜ褒めが届かない?話しを聞けない不注意な子の脳の仕組み
「褒めてるつもりだけど、全然反応がない」その原因は、脳の情報処理の順番にあります。
特に幼児期から9歳頃までは右脳が主に働いており、視覚や聴覚、触覚を通じて情報を優先的に受け取ります。
つまり、最初にネガティブな非言語情報が入ると、その後どれだけポジティブな言葉をかけても響きにくくなるのです。
また、コミュニケーションにおいて情報の受け取り方は以下の割合で決まると言われています。
視覚情報:55%
聴覚情報:38%
言語情報:7%
これを踏まえると、褒めるときには非言語情報が何より大切だとわかりますね。
3.褒めが届く!3段階の肯定テクニック
話しを聞けない不注意な子どもにも褒めがしっかり届くようにするための3段階のテクニックを紹介します!
◆①視覚・聴覚で褒める
まずは、子どもが「ポジティブな気持ち」を受け取れるように、表情と声のトーンを意識しましょう。
ポイントは
・笑顔で口角を上げる
・ 声を少し高めに、明るく話す
です。
例えば「やったね!」と言うとき、無表情で低い声では伝わりません。見た目と声で褒める準備を整えるのが第一歩です。
◆②触覚で褒める
次に、触覚を使った褒めを取り入れましょう。
具体的には、
・ ハイタッチをする
・背中を触る
・頭をなでる
などです。
触覚を通じてのポジティブな刺激は、子どもの安心感を高め、「褒め」を身体で感じられるようになります。
◆③言葉で褒める
最後に、具体的な言葉で褒めましょう。
ただし、褒めるポイントは、「短く、簡潔に」が鉄則です。
「今の片付け、早くて助かったよ!」
「よく気づいたね、ありがとう!」
など、子どもが分かりやすい言葉で短く褒めましょう。
あまりに長い言葉や複雑な表現は、話しを聞けない不注意な子どもには届きにくいので注意です。
この3段階を取り入れてから、以前は「何も響かない」と思っていた我が子が、少しずつ褒めを受け取れるようになりました。
以前は、おもちゃを片付けた後に「すごいね!」と声をかけるだけでは無反応だった息子に、
笑顔で「やったね!」と言いながらハイタッチをし、その後に「すごく助かったよ」と短く伝え、これを繰り返すことで、子どもにポジティブな感情が芽生え、片付けを楽しめるようになったのです。
「褒めが届かない」と諦めずに、まずは非言語情報から褒めを届けてみませんか?
この3段階のテクニックで、話を聞けない不注意な子どもにも「自分はできる!」という自己肯定感を育てることができますよ!
子育ては学ぶ時代です!発達科学の力で子育てを”辛い”から“楽しい”に変えてみませんか?
執筆者:うめちゃん先生
(発達科学コミュニケーショントレーナー)