オリンピックってどこか、自分とは無縁の世界と感じていませんか?実はオリンピックは、子育てに置き換えることもできるんです。ここでは、フェンシング女子エペの佐藤希望選手に焦点を当てて「マイナー競技」について考えます。 |
【目次】
1.マイナースポーツって子育てと似てるかも!?
2.フェンシング女子エペ・佐藤希望選手ってどんな人?
3.フェンシング界の挑戦「マイナースポーツ」から「ベンチャースポーツ」へ
4.パステル総研に元オリンピック選手・小林可奈子選手が来ます!
1.マイナースポーツって子育てと似ているかも!?
子育てをしていると、社会から取り残されていく…という気分になったことはないですか?
・なんでうちの子はみんなと同じようにできないんだろう?
・なんで私だけ、こんなに大変な思いをしているのだろう?
・でも子どものことは大好きだし、本当はもっと上手に関われるようになりたい!
そんな思いでこの記事を読んでいる方も多いのではないでしょうか?
実は私もその1人でした。でもこの疎外感、少し見方を変えれば強みにすることもできるんです。
私は大学時代から超マイナースポーツの経験があります。
その競技は女子選手がほとんどいない超マイナースポーツ。競技は好きだと思いつつ、
「男性と同じだけ練習しても周りに追いつけない…」
「こんなマイナーな競技に時間を費やしてもいいのか?」
という焦りを感じながら日々練習に参加していました。
しかしマイナースポーツを始めると意外にもいいことがいっぱいありました。
その中の一つが、すぐに全国大会に行けるということ。全国の舞台で得られる刺激はとても大きいものでした。
子育ては、大会で勝つという明確な目標がない分、マイナースポーツよりも難しい面があると思います。
しかし、同じような状況にいる人が近くにあまりいない中で、毎日コツコツと積み重ねているという点はマイナースポーツと共通しているように思います。
そこで今回は、ママ・アスリートとして東京オリンピック出場を目指す、フェンシング女子エペの佐藤希望選手に焦点を当て、子育てとの共通点について考えてみたいと思います。
2.フェンシング女子エペ・佐藤希望選手ってどんな人?
佐藤希望選手はママ・アスリートとして東京オリンピック出場を目指す、フェンシング女子エペの選手です。
元々は中学生までお父さんのご指導のもと剣道をされていました。しかし「日本一になろう。そして、フェンシングなら五輪もあるぞ」という言葉に影響を受け、高校生からフェンシングを始められました。
そして、なんとフェンシングを初めてわずか8カ月で世界大会に日本代表として出場を果たしています。高校卒業後もフェンシング部で活躍を続けられ、2012年には念願のロンドン五輪に出場しました。
しかし2013年、切迫早産で絶対安静に。ワールドランクポイントもゼロになってしまいました。
それでも、無事に長男をご出産されたのち、コツコツと戦績を上げていかれ、翌年と翌々年には全日本選手権大会で優勝を果たします。
さらに2016年のリオデジャネイロ五輪では、なんとフェンシング女子初の8位入賞を勝ち取っています!
そして現在は、2人の息子さんにもオリンピックで活躍する姿を見せたいという思いを胸に東京オリンピックに向けてトレーニングに励まれています。
女性は結婚し出産すれば引退するのがほぼ当たり前と思われていた時代に、次世代の選手のロールモデルにもなれている佐藤選手。
実は佐藤選手の活躍には、サポート体制の充実も関係しているようです。
例えば2013年に国立スポーツ科学センター(JISS)で、女性の身体の変化に合わせた効果的なトレーニングの研究とサポートが始まりました。
妊娠・出産は女性の身体に大きな影響を与えます。それが今ではJISSに行くと、この時期に最適な専門的なサポートが受けられるようになったのです。
また、先輩選手と情報交換ができるネットワークの確立、託児所の設立などスポーツ界でのサポート体制はどんどん充実してきています。
そのおかげで、佐藤選手は復帰後のイメージを描きやすくなったとおっしゃられています。
東京オリンピックでは、参加する女性アスリートは過去最大となる予定です。今後ますます、こういったサポート体制が充実していきそうですね。
3.フェンシング界の挑戦「マイナースポーツ」から「ベンチャースポーツ」へ!
そして、佐藤希望選手の属しているフェンシング界も大きな変革を迎えています。今のフェンシング界はマイナースポーツで、競技人口も少なく、活動費を集めるのも大変な状況です。
しかし、フェンシングの面白さと楽しさをより多くの人に知ってもらうことでフェンシング界を盛り上げていこう!とする大改革が行われているんです。
例えば、
・緊張の具合などを示す心拍数を観客用のモニターに写す
・どちらにポイントがついたかをLEDでもわかりやすく提示
・試合前にフェンシングのショーを行う
などスポーツの枠を超え、非日常と感動を味わえる空間を作り出す試みが次々と打ち出されています。
これらの取り組みの成果として、2018年の全日本選手権大会では5500円という高額なチケットが、あっという間に完売しているんです。
マイナーだからこそ潜んでいる飛躍のチャンス。そこに目を付け実践を繰り返し、新しい感動を呼び起こそうとしているフェンシング界から目が離せませんね。
4.パステル総研に元オリンピック選手・小林可奈子選手が来ます!
ここでオリンピック憲章を見てみようと思います。そこにはオリンピックとは、調和のとれた人間の発達を目指した「生き方の創造」であると記されています。
つまりオリンピックとは
「目標」に向かって取り組む喜びを通して、
身体と心と専門性を高め、
刺激を受けられる仲間と共に
自分と周りに夢と感動を与えながら
新しい生き方を創って行く
ということなのだと私は考えます。これを実現する方法ってスポーツじゃなく、身近に転がっていると思いませんか?
そうです、子育てです!
何かと悩むことが多い発達障害の子育て。この記事を読んでいる方の中には、同じような境遇の仲間が近くにおらず、寂しい思いをされているお母さんもいるかもしれません。
しかし、ここまでお伝えしたように周りがやっていないこと、マイナーなことは強みにもなるんです。
そこでパステル総研では、発達障害の子育てで悩んでいるお母さんにもっと自信を持ってもらいたい!と講演会を企画しました。
今回お呼びするのは、現役ママ・アスリートとして活躍されているマウンテンバイクの小林可奈子選手です。
2児の母親でありながら、選手・コーチ・母親・先生として4つの顔を持つ小林選手からは貴重なお話がたくさん聞けると思います。
子育てをこのまま「大変!」で終わらせるのか、それとも「ワクワクする!」に変えるのか?
それは今日からお母さんがどう行動するか、で決まります。
残席残りわずかです。子育てをもっと楽しみたい!自分の人生も楽しみたい!そんなお母さんはぜひ参加してくださいね!
『東京オリンピックにかけるママアスリートの軌跡
〜母として、選手として、コーチとして挑戦を諦めない理由~』
▶︎日時:2020年1月26日(日)
13:00~15:00
(受付:12:30~13:00)
▶︎場所:コートヤード バイ マリオット
東京ステーション
トラストシティカンファレンス京橋
▶︎住所:〒104-0031東京都中央区京橋
2ー1-3 京橋トラストタワー4階
執筆者:白石あやこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)