発達障害アスペルガーグレーの子が動いた!子どもの脳に伝わる簡単・楽しい声かけ

何回声をかけてもサッと動かない発達障害アスペルガーグレーの子どもたち。今回は筆者の体験をまじえながら、簡単で楽しい!そして子どもがサッと動くようになる声かけをひとつお話します。いつもの一言、変えてみませんか?
 

【目次】

1.何回言っても聞いてくれない子どもにイライラしていませんか?
2.発達障害アスペルガーグレーの子どもの本当のキモチと親心
3.息子が教えてくれた「言葉の力」
4.発達障害アスペルガーグレーの子どもに伝わる言葉とは?~脳に届く声かけの方法~

 
 

1.何回言っても聞いてくれない子どもにイライラしていませんか?

 
 
新型コロナの影響で、入学式や始業式はあったもののいつ学校が始まるのか見通しもつかず、不安な毎日を送っていませんか?
 
 
まだ学校は始まらないとはいえ、新しいクラスになじめるか、勉強についていけるのか、担任の先生はどんな先生なのか…色々思うところがありますよね。
 
 
自粛生活を送る中、親子ともに気分転換を工夫していてもストレスはたまると思います。
 
 
発達障害アスペルガーグレーの子どもに声かけしてパニックが余計ひどくなったり、「ちゃんと聞いてるの?」「何回も言っているのになんでできないの?」とイライラしていませんか?
 
 
ここ最近の自分を思い出してみてください。
 
 
どんなときに子どもに声をかけているか?どんな声かけで子どものパニックがさらにひどくなっているか?そして、どんなときにイライラしているのか…?
 
 
「小学生になったんだから」
「上の学年になったんだから」
「そろそろ自分で勉強をしてもらった方がいい。」
「お手伝いもやらせた方がいい。」
 
この子の将来のために自分でやった方がいいにちがいない、そう思うのが親心。
 
 
そう思うあまり、イライラしながら「ちゃんとして!」「早く早く!!」「さっさとする!!」などとこわ~い顔で言ってませんか?
 
 
発達障害アスペルガーグレーの子どもも「自分でしよう」とは思っているのです。でも、お母さんが思うようには素早くできなかったり、ボーっとして集中できなかったりしてしまうのです。
 
 
そんなとき、こんな風に言われたらお子さんはどうでしょうか?
 
 
 
 

2.発達障害アスペルガーグレーの子どもの本当のキモチと親心

 
 
発達障害の子どもは、
 
・具体的に指示を出さないと伝わりにくい
・状況を読むのが苦手
・不器用
 
などの様々な特性を持っています。そのためどうしても行動が遅くなってしまいがちなんです。
 
 
だから、怒られることで
 
「今、がんばって自分でやろうとしている最中なんだから」
 
「なんで自分でやってるのに怒るんだろう」
 
という気持ちになってしまいます。
 
 
これではせっかく頑張ってやろうと思っていても、やる気も失せてしまいますね。本人は一生懸命なのです。
 
 
発達障害アスペルガーグレーのお子さんは、脳の特性から、イライラしても叱っても効き目がありません。
 
 
私たち親は、子どもに「一人でできるようになってほしい」と願っています。
 
 
日常生活で子ども一人でできそうなことはやらせてみるものの、子どもは大人の理想通りにはいきません。
 
 
時間がかかったり、もたもたしていたり、止まっていたり、ふざけながら…という場合もあるでしょう。
 
 
ですから、頑張って見守ろうとしても我慢できなくなってつい、「ちゃんとして!」「早く早く!!」「さっさとする!!」などと言ってしまいます。一日に何回この言葉を使っていますか?
 
 
このような言葉は、私たちは怒っているつもりはなくても子どもは怒られていると思い、焦ってしまいます。
 
 
さらに残念なことに、発達障害アスペルガーグレーの子どもの行動を早くするどころか余計に遅くする、あるいは行動を止めてしまう言葉なのです。
 
 
子どもはお母さんの表情や声のトーンなどにとても敏感です。そして、お母さんの表情や言葉に反応してしまいます。
 
 
その反応は、いい反応のときもあればもちろん好ましくない反応のこともあります。好ましくない反応とは、いわゆるパニックや癇癪などです。反抗的な態度になることもあるでしょう。
 
 
特に発達障害アスペルガーグレーの子どもは先ほども話したとおり、できないことに注目して叱る「しつけ」が効かないことが多いです。
 
 
怒っても、叱っても、言うことをきくどころか全く効果がありません。余計に反抗的になったり、態度とは裏腹に「自分はできない」「だめなんだ」と自信を失ってしまったりするのです。
 
 
そうはさせたくありませんよね。
 
 
では、どのような言葉がけがいいのでしょうか?実は、お母さんの声かけを変えるだけで子どもは変わるのです!
 
 
 
 

3.息子が教えてくれた「言葉の力」

 
 
実は私も、無意識に「さっさと!」という言葉をよく使っていました。でも、発達科学コミュニケーションを学んでからは使わないように意識しています。
 
 
こんな出来事がありました。
 
 
我が家は、夕飯を食べてからお風呂に入ります。その日、たまたま、いつものお風呂の時間になっても、まだ夕飯を食べ終わっていませんでした。
 
 
「わっ。もうお風呂の時間やー!」と私。
 
そのとき、息子が「ささっと、ごはん食べてお風呂はいろ~♪」と言いました。続けて、
 
「怒り口調で『さっさと!』じゃないで。 優しい口調で『ささっと…』やで~!!ね~♪」と、私の顔をのぞきこんだのです。
 
それにつられて「ささっと食べよっ。ささっと食べてお風呂に入ろ~♪」と親子で顔を見合わせて楽しい時間が流れました。
 
 
息子には、同じ音の言葉でも口調やイントネーションでずいぶん雰囲気が変わる、ということを教えられた出来事でした。
 
 
 
 

4.子どもに伝わる言葉とは?~脳に届く声かけの方法~

 
 
お母さんの言葉ひとつで発達障害アスペルガーグレーのお子さんは変わります!
 
 
我が家の場合は息子に教えられ「ささっと♪」を使っていますが、日頃使っていて「いいな」と思う言葉をもうひとつ紹介します。
 
 
それは、「ゆっくり」という言葉です。
 
「ゆっくり、したらいいからね」
「ゆっくりするんだよ」
「ゆっくりで、いいんだよ」
 
この言葉を使うときの表情はどうでしょう?怒った顔で「ゆっくり…」とはならないですよね。きっと優しい、あたたかく包み込むような表情なのではないでしょうか?
 
 
発達障害アスペルガーグレーの子どもは焦ることなく「見守られている」という安心感のもとで行動することができます。
 
 
・靴を履くとき
・服を着るとき
・コップを運ぶとき
・お皿を運ぶとき
 
などなど、毎日の生活の中で使える場面はたくさんありますよね。
 
 
 
 
一度、試しにいつもの言葉を変えてみましょう!!
 
 
発達障害アスペルガーグレーの子どもに限らずどんな子どもの脳にも、言葉をちょっと変えるだけで届きやすくなります。
 
 
脳に届くということは、子どもの行動が変わるということです。
 
 
毎日の生活がスムーズになり、お母さんも子どももニコニコ♪お子さんもぐんぐん伸びていきますよ。
 
 
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執筆者:愛川まいこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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