発達障害・グレーゾーンの子どもの中には不安が高く、お友達と自然に関われない子がいます。お友達ができないのではないか?そんな心配があるお子さんにはコミュニケーションの土台を作りましょう。お母さんにできるコミュニケーションのコツをお伝えします。 |
【目次】
1.お友達と関わるのが苦手なのは発達障害・グレーゾーンの子どもの「不安」が関係!
2.積極的なお友達との関わりを極端に苦手とする我が家の娘
3.お母さんができるコミュニケーションの土台作りの第一歩とは?
◆子どもにお友達の状況を伝える
◆お母さんの気持も一緒に伝える
1.お友達と関わるのが苦手なのは発達障害・グレーゾーンの子どもの「不安」が関係!
発達障害・グレーゾーンの子どもの中には、お友達と関わるのが苦手な子どもがいます。特に不安が高い子どもは他人への警戒心が働き、心を開くまでにとても時間がかかります。
たとえ幼稚園でのクラスが一緒のお友達であっても、自分の中で心を開いていないお友達の場合には、うまく関わることができないんです。
また、発達障害・グレーゾーンの子どもに多い「こだわり」がお友達関係に影響していることもあります。
この子はお友達だけど、この子はお友達ではない!というような、本人にしか分からないこだわりの部分で関わることに制御が働いてしまいます。
さらに、人とのコミュニケーションは、言葉のやり取りだけでなく、
・言葉の本音を読み取る
・比喩や喩え、相手の表情やその場の雰囲気から状況を察する
などのスキルが大切になります。
しかし、それらのスキルは発達障害の子どもにとって、苦手なものばかり。
そのため、お友達とのおしゃべりで上手く話が噛み合わず、疎外感を感じるようになってしまいます。年齢があがるにつれて、いたずらやからかいの対象になってしまうこともあります。
そうなると、人との関わり合いに強い不安を持つようになってしまいます。
発達障害の子どもは不安になりやすいことが分かってきており、不安が強い状態になると、人との関わりを減らしてしまう傾向があります。
さらに症状が悪化すると不安障害という二次障害を伴うこともあるので、普段の行動の様子や不安を感じていないかお子さんをよく見て気が付くことが大切です。
2.積極的なお友達との関わりを極端に苦手とする我が家の娘
表面上は普通に見えてしまう発達障害・グレーゾーンの子ども。不安が高くてお友達との関わりが上手くできない行動は、相手の誤解を招く原因にもなりかねません。
お友達のことが嫌いで関わらないというわけではないので、誤解を与えてしまってはもったいないですよね。
ここで、我が家の娘が実際にお友達と関わる中で起こった話をします。
娘が幼稚園の年中組のときのことです。クラス替えがあり、年少のときより元気で積極的なお友達がクラスに多く集まりました。
ある日、娘を迎えに幼稚園に行ったときのことです。
クラスで一緒のお友達の一人が、娘に変顔で近づいてきました。とても積極的なお子さんなので、きっと娘を笑わせてあげよう!とサービス精神で関わってきてくれたに違いありません。
しかし、それを見た娘は笑うどころか、私の後ろに隠れるように顔を伏せています。
お友達もどうしていいか分からず、お互い無言になってしまうという、シナリオとしては最悪の状況でした。
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3.お母さんができるコミュニケーションの土台作りの第一歩とは?
お友達は笑わせようとしてくれた!娘はそれを受け入れることなく顔を伏せた!という最悪だった状況を笑顔に変えた方法をお伝えします。
◆子どもにお友達の状況を伝える
まずは、お母さんが子どもにお友達の状況を伝えてあげましょう。
例えば
「〇〇ちゃん、変顔しているね〜」
「面白いね〜」
「誰の真似しているのかな?」
などと、今の状況を笑顔で子どもに伝えてあげます。
◆お母さんの気持も一緒に伝える
今の状況を伝え終えたら、それにプラスして
「〇〇ちゃん面白いからママも笑っちゃう〜」
などと、ママの気持ちも一緒に伝えてみてくださいね。
大好きなお母さんがお友達の変顔を見て、笑っているということで、子どもの不安が解けやすくなります。
実際に上記のような対応をしたとき、警戒心で一杯の目をしていた娘が、ニコニコし始めました。
不安や警戒心が強く、お友達と自然に関われない子どもには、お母さんを介してのコミュニケーションが効果的なのです。
たとえ、子どもが言葉を発さなくとも、ニコニコした表情でお友達と接することができたら、それは立派な非言語コミュニケーションです。
それでなくとも、子どものコミュニケーション に不安があるのに、お友達がせっかくきてくれた状況をうまく対応できない子どもに対する、お母さんのイライラや焦る気持ちはわかります。私がそうでしたから…
しかし、子どもの不安を解かし、心を開いてあげることが先決です。
まずは、お母さんが子どもとお友達の間に入り、コミュニケーションの土台作りのお手伝いをしてあげてくださいね。
コミュニケーションの土台を作ることで子どもの不安を少なくしてあげ、お友達との関わりに自信をつけさせてあげましょう。
我が子に行った対応があなたの困りごとの解決のヒントになれば幸いです。
執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)