発達障害児のきょうだいの個性を大事にしたいと思いつつ「しっかりした子」をママは期待しがちです。そしてプレッシャーが積み重なり自信がなくなってしまうことがあります。そんなきょうだいの自信をみるみる取り戻すママの対応方法をご紹介しています! |
【目次】
1.発達障害児のきょうだいの対応を間違えていた私
2.きょうだいが抱きやすい気持ちときょうだいの個性
3.ママの言葉が脳に届いていない?
4.きょうだいの自信を取り戻す対応とは?
◆イチに笑顔、ニに笑顔、サンに笑顔!
◆伝わる速さでゆっくりと
◆ママの優しい声
1.発達障害児のきょうだいの対応を間違えていた私
私の上の子どもたちは2歳差です。
娘は発達障害と知的障害があり、4歳の頃に弟の方ができることが増えました。
着替えやトイレで娘に手がかかり、弟であるのに息子には「一人でやって!」とよく声をかけていました。
それが続くと5歳の頃には「僕なんかどうせ!」が口癖になってしまいました。
とても自信もなさそうだったので、「大好きだよ!」「ありがとう!」などと声をかけるように心がけていました。
しかしある日「ありがとうって言わないで!」と泣き出したのです。
無意識的に「自分のこと一人やってくれてありがとう」という思いを込めていたんだと思います。
そのうち、「先に着替えてね」などと言っただけで「ママに怒られた!」と泣くことが増えたのです。
息子は目で見たことを処理するのが大の得意です。
私が笑いもせずに言った「着替えてね」という言葉と表情は、息子にとって「怒られた!」と感じるものだったのです。
朝の忙しい時間に1つ1つ笑顔で声をかけるどころか、顔も見ずにあれやってこれやってと声をかけていたのです。
これはまずい!私は長男への対応を変えました。
すると長男がみるみる変わっていきました。
「僕ばかり怒られる!」と言う発言はゼロになり、「自分ならできる!」といった発言も増えていったのです。
2.きょうだいが抱きやすい気持ちときょうだいの個性
発達障害児のきょうだいは、嫉妬、寂しさ、孤立感、プレッシャー、自己肯定感の低下を抱きやすいと言われています。
どうしてもママは発達障害の子どもに手がかかり、心配することも多いのですよね。
そのため、「きょうだいはできるのだから自分でやって欲しい」と言う気持ちも当然芽生えます。
ママの期待に応えようと最初は頑張っていても、それがプレッシャーになり苦しくなってしまう子どももたくさんいます。
そして「しっかりしない自分はダメだ。」と自分を責め続け、自信がなくなってしまうことさえあります。
そして、きょうだいが発達障害児に嫉妬したり、孤立感を抱いたりして自信のなさが放置されてしまうと、うつ病やひきこもりなどを引き起こすことさえあるのです。
もちろん多くのママが発達障害児もきょうだいも個性を大事にして自分らしく生きて欲しいと望んでいます。
その一方で「しっかりしたきょうだい」を期待してしまうという葛藤に多くのママが悩んでいるのです。
3.ママの言葉が脳に届いていない?
驚くべきことにママに無表情で言われると脳はネガティブに捉えてしまいます。
そしてため息やキツイ口調などネガティブな情報は増幅して伝わってしまうのです!
一方でポジティブな言葉や笑顔は目減りして脳に伝わるという事実があります。
きょうだいに対しても同じことが当てはまります。
特別キツイ口調で言ったわけではないのに、きょうだいが自分だけ叱られたとなってしまうことがあるのは脳の性質のためだったのです。
そう聞くと一体どうしたら良いか悩んでしまいますよね。
大丈夫です!きょうだいの自信を取り戻す対応をお伝えしていきますね。
4.きょうだいの自信を取り戻す対応とは?
◆イチに笑顔、ニに笑顔、サンに笑顔!
とにかく何かを伝える時は笑顔で伝えましょう!
「着替えてね♪」「やってみよう♪」と意識して笑顔で伝えていきます。
ポジティブな働きかけは目減りし、ネガティブは増幅して伝わってしまう法則を意識してください。
◆伝わる速さでゆっくりと
子どもには目も見ずに、早口にママが伝えても、伝わっていないことがほとんどです。
子どもの意識に届くためにはママが思っているよりも、ゆっくりと声をかけるのです。
まず子どもの目を見て、目が合ったのを確かめます。
それから「着替えようね」笑顔でゆっくりと伝えます。
◆ママの優しい声
見た目の笑顔と一緒に優しい声を意識します。
優しい声だと子どもに伝わりやすくなります!
発達障害児のきょうだいのプレッシャーや寂しさからくる自信のなさは、成長しても残ることが多いです。
もしも発達障害のお子さんのきょうだいが心配という方は、笑顔でゆっくりと優しい声で伝えることを意識してみてください。
たったそれだけできょうだいが自信をみるみる取り戻していきますよ。
またどのようにきょうだいの発達障害を伝えれば良いかお悩みの方は、安心する診断の伝え方のポイントをお話ししています。
お家時間で発達障害児ときょうだいをぐんぐん成長させる情報をお届けしています。
執筆者:今川ホルン
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)