ギフテッドの疲れやすい子どもは過度激動(OE)になりやすく、不安も強く怖がりで、なかなか行動できないことがあります。IQが高くて賢いギフテッドの心スッキリ!不安が消えてチャレンジを始める思考の整理法をお伝えします。 |
【目次】
1.ギフテッドの疲れやすい子どもの不安の強さに悩んでいませんか
ギフテッドの子ども達の中には、とても怖がりで心配性な子どもたちがいます。心配事が頭の中をグルグルまわるので不安が強くなり、とても疲れやすくなります。
小さな頃から、周りの子ども達が何も考えずに楽しくできていることでも、疲れてしんどくなったり、怖がったりしてなかなかやりたがりません。
石橋を叩いて叩いて…渡らない!ということも。
ものすごく頑張ってできたとしても、とても疲れ果てて体調不良にまでなってしまうということもあります。
まだ何もしていないのに「疲れた…」と言う姿や、とても楽しそうにできたのに途中でぐったりしんどそうな様子にびっくりすることはありませんか?
小さな頃は、不安の感じる場所や場面は無理をさせず、お母さんの側で安心できる時間を過ごすことが必要です。
ですが、成長するとともに自我が芽生えてきて、
「僕もあんなことチャレンジしたいのに」
「私もあの子みたいに頑張りたいんだけど」
とやってみたい気持ちが湧きおこり、自分のイキイキとした姿の理想を描くようになります。
不安でも乗り越えたいと思うこと、恐怖を感じても一歩前へ進まないと後悔するのではないかと思うことが出てくるのです。
そんなとき、小さい頃のように守ってあげるだけでは子どもがなかなか成長できないですよね。
そこで、子どもが不安と向き合い打ち勝とう!という気持ちになれる、とっても簡単な方法を今回はお伝えしたいと思います。
2.IQが高いと疲れやすいの?不安が強いギフテッドの過度激動とは
ギフテッドの子どもの不安が強くて、なにか行動するのを怖がっているところを見ると
「簡単だよ〜怖くないよ、やってみようよ!」
と励ましたくなる場面がありますよね。
けれども、ギフテッドの不安の強いタイプの子どもたちにとっては、全く簡単そうだと思えないので、お母さんのこの言葉にますます不安を強めてしまうのです。
これは、過度激動(OE)といって、物事に過剰に反応してしまったり、情報や物事を深く受け取り、考え込んだり悩んだりするギフテッドの特性が関係しています。
想像力が非常に高く、まだ起きていないことでもとてもリアルに想像して怖くなったり、情報や物事を深く受け取るために恐怖心を非常に強く感じてしまったりするという理由があるためです。
こちらでは、過度激動のあるギフテッドの子について解説しています。
更に、IQが高く思考する力が強いので、不安なことを次から次へと想像してしまうという悪循環が起きます。
また、知能の凸凹差が大きかったり、自閉症スペクトラムや学習障害などの他の発達障害を併せ持ったりしている場合、自分の思いをうまく言語化できないこともあります。
不安な気持ちをすぐに言葉にすることができて、お母さんに共感してもらえれば、不安が強くなる前に解決できるかもしれません。
けれど、自分の内側にどんどんため込んでしまうと身動きとれなくなって疲れきってしまうのですね。
心の中にたまった不安な気持ちは、目に見えず、子ども自身も何が不安なのかよくわかっていないこともあります。
その見えない心の中を見えるようにしてあげると、案外簡単に、前向きに動けるようになるんですよ。
3.付せんで解決!ギフテッドの不安が消える思考の整理法
不安を抱え込みすぎて疲れ切ったギフテッドの子どもが、動き出せる方法があります!
疲れやすい子どもを落ち着かせてあげるために必要なのは、思考の整理です。
あれこれ難しいことを言ってくるギフテッドの子どもの思考をお母さんが整理するなんて無理無理!と思わないでくださいね。
使うものは、付せんとお母さんの言葉だけですから!
子どもが何か考え込んでいて、
「疲れたー」
「僕には無理だ」
「やっぱりやめる」
など、あきらめるような言葉を伝えてきてくれたとき、
「そっか、不安になってるのかな?」
と子どもの気持ちを受け止めます。
そして、「何が心配かな?」と聞きながら、子どもが答えてくれたことを付箋に書き込みます。
付せん1枚に対してワンフレーズがいいです。あまりたくさんの情報を書いてしまうと思考が更に混乱します。
1枚書いたら、「他にはある?」とどんどん聞いて付せんに書き込んで、テーブルの上などに貼っていきます。
すると、子どもの頭の中でゴチャゴチャしていた考えが「見える」ようになるので、それだけでギフテッドの子どもの思考は整理されてスッキリするんです!
心配事を書き切ったら、お母さんが、「この不安にはこうしたらどう?」と言ってアドバイスを書き込んで作戦会議していきましょう。
もしも最初の時点で、「何が不安かわからない」と子どもが言っても、「わからない」と書き込めばOKです。
そんな時は、「お母さんだったらこんなことで不安になるけどあなたはどう?」と聞いてみてください。次第に気持ちを出せるようになりますよ。
付せんに書く、たったそれだけ?と思うかもしれませんが、目に見えない気持ちを「見える化」すると脳がしっかりと認識してくれるので、思考が整理されるんですよ。
大人になったギフテッドの方もやっているそうです!
簡単なのでぜひやってみてくださいね。
不安な気持ちを抱えて疲れやすいギフテッドの子ども達が、ワクワクした未来を想像できるようになるといいですね。
「見える化」は褒めたい言葉にも使えますよ!こちらの記事を参考にしてください。
こちらのサイトでは、大人のギフテッドの気持ちの整え方をインタビューしています!
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♡小冊子のご感想
子どもの行き渋りにどう対応するのが正解か分からず困っていました。こちらの本を読んで、行き渋りが悪化する対応をしていたことに気付き、はやめに知れて良かったと思いました。また、どう対応したらいいのか、具体的な対応と声かけが書かれていたので、ありがたいです。今日から取り組んでみます。
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執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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