発達障害の子どもはとにかく行動が遅くなりがち。何を言ってもなかなか動かない、準備は進まない。毎日朝からイライラ怒っていませんか?お母さんの考え方と声かけを変えるだけの簡単な方法で、朝のイライラが減って笑顔で出発できますよ。 |
【目次】
1.発達障害の子どもは、とにかく周りが気になって行動が遅い
目の前のものに気を取られやすく、マイペースでのんびり屋さん。発達障害の特性のひとつでもあると思います。
うちの子どもも、とにかく行動が遅いのです。
作業自体は問題なくできるのですが、
・途中でとまってぼーっとしてしまう
・目に入ってきた他のものに気を取られる
・とにかくやることが進まない
などが原因で、行動の遅さにつながっていました。
ふと目に入ったものが気になってしまい、着替えている途中であってもそちらの方へ行って遊んでしまう…
やるべきことの流れはわかっているはずなのに、できないのです。
その結果、1つの行動を終わらせるだけでも非常に時間がかかってしまいます。
なんとかしようと、私も工夫はしてみました。
例えば…
◆「視界に物が入りにくい工夫をするように」という療育施設からのアドバイスを試した
物を隠すために布を被せれば不自然で目立ちすぎて逆に気になってしまったり、家の構造上、家具の移動はさすがに難しかったりと、うまくはいきませんでした。
◆次は何をするべきかがわかりやすい視覚支援グッズなどを色々作って試した
睡眠時間を削って頑張る労力のわりには効果は少なくて苦労していました。一瞬注目を浴びるもののすぐに役に立たなくなったものなどもありました。
頑張って作っても役に立たない…一生懸命作った料理を残されるかのような残念さですよね。
こんな状況で一番大変だったのは、やはり時間のない平日の朝。保育園に子どもを送ってから、自分も会社へ行かねばなりません。
私は最終的には会社への遅刻が気になり、焦って家の玄関で怒り出してしまうという結末。
「も~、早くして~!」
「お母さんが遅刻する~!!」
会社には朝からヘトヘトで疲れ切って到着して、朝から子どもを怒ってしまったことに気持ちもどんよりしてしまうことも多かったです。
1日のスタートである朝から怒られる子どもにも申し訳ない。どうにかしなければならないと思いました。
2.行動が遅いからと怒っても、逆効果でしかない理由
遅刻しそうになって最終的に怒鳴っても、「お母さんが怒っているから明日からは早く行動しよう!よ~しやる気を出すぞ!!」 とは、残念ながら、なりません。
発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学んでいるうちにわかったこと。 それは、怒って早くしろと言っても効果がない。むしろ逆効果だということです。
お母さんがイライラして、怒る・叱る・怒鳴るなどと否定ばかりしていると、自信がない子になってしまいます。
私たちだって怒られてばかりだと、どう動いていいか分からなくなって、怖くて自分から行動することなんてできませんよね。子どもだって誰だって、同じことなのです。
自信がなくて動けない子どもになってしまい、他の場面でも行動できなくなっていきます。
動かないから脳の発達が促されていかない。だからまた動けず行動が減る。
行動するほど脳は成長していくので、行動が減るということは、ずっと行動が遅いままだということです。
ということは、逆に考えると、行動が増えることは、脳を成長させるというプラスの効果があるわけです!
イライラして感情的に怒ることに何も良いことはないとわかりました。 お母さんは、発達障害の子どもの行動を増やしてやる必要があるようです!
3.子どもの行動を増やすお母さんの声かけで、朝は笑顔で出発できる!
では、どうすれば良いのか?どう発達障害の子どもの行動を増やしてやれば良いのか?
怒って怒鳴るのをやめて、逆にとても小さなことでも褒めることにしました。
何か行動を起こさせるためには、その行動のあとに良い結果が待っていることが大事。
行動したあとの良い結果は、物ではなく「お母さんに褒められること」でも良いのです。
行動して、褒められる。子どもに限らず、誰でも行動したくなりますよね。
そして褒められているうちに自信がつくので、子どもの行動量も自然と増えていきます。
なかなか服を着られない…そんな時は、なんとか1枚着た時点で褒める!
そして次に着るものや次にやるべきことの指示を出す!そしてまた褒める!
怒られながら泣きながら嫌だと思ってしまうとやりたくなくなりますが、褒められて嬉しくなっているときなら、次の指示も素直に聞きやすくなります。
忙しい朝でも、お母さんの声かけを変えるだけなら何もプラスの時間はかからず、簡単です。
怒って怒鳴ることに意味がなく逆効果であることを自分自身よく理解しました。
・怒って子どもの行動量を減らすことはNG
・小さなことでも、できた時点で褒める
・完了までには時間がかかるなら、途中経過で褒める
子どもを小さいことでも褒めようという目で見るようにしたことで、私のイライラはかなり減りました。
悪いところを探すよりも、良いところを探す方が、楽しいですしね。
私自身、怒鳴って疲れて落ち込むことが減ってラクになりました。
特に朝は1日の始まりですから、笑顔でいられる工夫はどんどん取り入れていきましょう!
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執筆者:もうり友海
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)