発達障害の子どもの不安や緊張をまるっと解決する意外な対応方法

 

子ども達にとっては楽しみの夏休み。発達障害・グレーゾーンの子ども達との夏休みは何をして過ごすか、お母さんは悩みどころですよね。お家時間で不安や緊張を和らげ、脳の発達をうながす一石二鳥の対応をお伝えします!
 

【目次】

1.息子の怖がりは発達障害・発達凸凹の特性だった…

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは不安が強いタイプが多いですよね。
 
 
わが家の息子は、小さい頃から怖がりだなぁと少しは気にはなりましたが、保育園では大きなトラブルもなく楽しく過ごしていました。
 
 
そんな日々が大きく変わったのが、1年生の夏休み明けごろ。息子は急に給食が食べられなくなってしまったのです!
 
 
全く食べ物が受け付けられなくなったわけではなく、家では「お腹すいた!」と言って普通に食べる。ですから病院に行って治る体の問題ではないと考えていました。
 
 
 「他に問題があるのでは」と考えていたものの、対処方法がわからないまま、気が付けば6カ月以上も過ぎていました。
 
 
 
 
この6カ月の間、息子の状況は少しずつ悪化していきました。
 
 
・スーパーに行っても気持ち悪さからトイレに駆け込む
 
・外食に行っても店の中にも入れない
 
・「車に乗ると酔う」といって外出さえも拒否する
 
 
こんな風に、日常生活に大きく支障がでるようになって、やっと私は「私が思っているよりも大きな問題をこの子は抱えているんだ」と気づいたんです。
 
 
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2.不安が強い子供の脳の特徴

 
 
なぜ息子はこんな風にどんどんできないことが増えていったのか?
 
 
それはもともと不安の強い息子が学校生活や勉強に対して自信を無くしてしまったからです。そのことを給食を食べられない・吐き気がするという形でSOSを出してきたのです。
 
 
しかし、私は息子のできないことにばかり目がいき、不安な気持ちに寄り添うこともできていませんでした。
 
 
その結果、息子をさらに自信のなくなる毎日へと追いやってしまい、困りごとがどんどん増えていったのです。
 
 
息子のように不安を感じやすい子どもに対応する時には、まずは脳の特徴について知っていることが必要です。
 
 
なぜなら「不安を感じやすい」という特性には脳のエリアが関係しているからです。
 
 
 
 
 
「不安になる」「怖がる」というのは感情の一つです。
 
 
不安が強い、怖がりの子どもは、感情のエリアの発達がゆっくりで、刺激を適切に処理することが出来ないために過敏に反応してしまいます。そして緊張が高まりやすいということがあります。
 
 
この感情のエリアは一生かけて発達していく部分。お子さんが何歳からでも、いくらでも発達させることができるんです!
 
 
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3.スキンシップや触覚遊びで感情力をUPさせる対応

 
 
感情のエリアは皮膚からの刺激との関連が深いことが分かっています。
 
 
それなら
 
 
感情の脳を発達させるために皮膚刺激を与えるのがいい!
 
 
スキンシップを積極的に取り入れよう!
 
 
と急がないでくださいね。
 
 
感情の脳の発達が未熟なために緊張感が強くなりやすい子どもの不安を解消するためには、ストレスにならないような工夫が必要なのです。
 
 
 
 

◆①スキンシップが大好きなお子さんへの対応

 
 

ギュッと抱きしめてもらう
のを好むお子さんには夏休み中、せっかくなので朝・昼・晩と頻繁にハグをして、癒しの時間をあげてください。
 
 
ハグ以外でも、背中をさする頭をなでるハイタッチなどもオススメ
 
 
この方法なら、暑い夏でも気軽にスキンシップしていただけると思います。
 
 
 
 

◆②スキンシップが苦手なお子さんへの対応

 
 
スキンシップが苦手なお子さんには、手や指からの皮膚刺激がお勧めです!
 
 
本人が触って落ち着く癒されるというものを積極的に触らせてあげてください。
 
 
好き嫌いが分かれてしまいますが、具体的には
 
 
粘土遊び、砂・泥遊び、スライム、クッキーやパンの生地作り、乾物遊び、フィンガーペインティング、水遊び、ペット、動物などです。
 
 
小学生であったとしても、遊びの中で触覚からの情報を脳に多く入れてあげることで、 感情の脳がどんどん発達していき、「心地よい」と感じることを通して極度の不安が改善れるようになります。
 
 
夏の長いおうち時間を利用して、お子さんの不安や緊張を和らげ、脳の発達をうながす一石二鳥の方法が、この「触って落ち着く」「触るのが好き」を探し、夢中になって遊ぶことなのです。
 
 

4.昆虫からの癒しで復活した息子

 
 
私の息子の場合、スキンシップを拒否するほどではありませんでしたが、自ら好んでスキンシップを求めることがあまりありませんでした。
 
 
私自身も触覚過敏があったので、子どもを可愛らしいとは思いつつも、最低限のスキンシップで関わっていたので、息子の不安が解消されず感情のエリアの発達が進んでいなかったようです。
 
 
その事に気づき、好きな物癒やされる物を一緒に探し始めました。
 
 
息子は
 
 
昆虫を捕まえにに行き、木や土に触れること
 
 
そして
 
 
昆虫を育てることを通して、土をいじり昆虫を触りエサをあげること
 
 
これらが触って嫌ではない、癒される皮膚刺激でした。
 
 
カブトムシ、カエル、サンショウウオ、カニ、テントウムシと様々な生き物に触れ、世話をすることで、嗅覚・触覚の感覚過敏が改善されていきました。
 
 
 
 
さらに困り事の一つであった学校で給食を食べれなかった問題が、1か月ほどで食べれるようになりました。
 
 
スキンシップに関しては、言葉でも要求してくるようになり、私にとっては驚きの変化でした。
 
 
このように、子どもが好む感触の物を探して、トコトン触れさせることで、感情の脳が発達し、不安の強さが緩和します。
 
 
おうち時間の長い夏休み。お子さんの不安や緊張を和らげることができ、脳の発達をうながすことのできる「触って落ち着くもの」「触って気持ちいいもの」を親子で一緒に探して、いっぱい遊んでみてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:大村かよ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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