「勉強しなさい」は言わなかった私が、娘の心を壊した話

私の想い

先日のレクチャーで
あるママからこんな質問がありました。

「勉強しなさい、は言わないとしても

一問だけやってみない?
一ページだけやってみようか?

なら、言ってもいいですか?」

この質問を聞いた時、
私はかつての自分を思い出しました。

実は私、

「勉強しなさい」だけは
絶対に言わない!

と決めて子育てをしてきたんです。

大手学習塾の教室長として
たくさんの親子を見てきたからです。

「勉強しなさい!」

と言われれば言われるほど
勉強が嫌いになっていく子どもたち。

そんな子を何人も見てきたから

我が子には絶対に言わない!

そう決めて、実行していました。

勉強しなくてもいいと
思っていたわけではありません。

むしろ、その逆です。

後から子どもが自分の意思で
勉強するようになるために、

あえて言わなかったんです。

やらされる勉強ではなく、
自分からやりたくなる勉強へ。

その状態をつくるための
意図的で戦略的な選択でした。

だけどね。

私は、勉強以外のことで
子どもたちを
コントロールしていたんです。

特に次女には、

「ちゃんと練習しなさい!」

「朝早く起きてランニングしなさい!」

「食事制限を守りなさい!」

何度も何度も言いました。

次女にはASDと軽度知的障害があります。

それでもスポーツで活躍できる。
この子には可能性がある。

そう信じていたからこそ
私は必死だったんです。

もっと強くなってほしい。
もっと上を目指してほしい。

障害があっても
何も諦めない人生を歩んでほしい。

その思いが強すぎて、

いつの間にか

娘の人生を
私の思い通りに動かそうとしていました。

そして次女は
心のバランスを大きく崩し、

命を終わらせようとするほど
追い詰められた時期がありました。

目を離せない毎日。

どうしてこんなことに
なってしまったんだろう。

娘の幸せを願っていたはずなのに。

私は、娘のためだと思いながら
娘の気持ちを置き去りにしていたんです。

そして今ならわかります。

「勉強しなさい」

「練習しなさい」

「一問だけやってみない?」

言葉は違っても、その奥にあるママの本音が

「私の安心する行動をしてほしい」

だったとしたら

子どもにとっては
どれも同じように
プレッシャーになることがあるんです。

だから私は、
先日のレクチャーで
こうお伝えしました。

「一問だけやってみない?も
最初の3週間は言わない方がいいですよ」

するとママは、

「勉強がどんどん遅れてもですか?」
「塾の課題も進まなくなりますよね?」

と、不安そうに質問されました。

そうですよね。

怖いんです。

何も言わなかったら
本当に勉強しなくなるんじゃないか。

この子が将来困るんじゃないか。

私が今、何とかしなければ。

そんな不安があるから
ママは言わずにいられないんですよね。

だけどね。

私は、勉強を諦めましょうと
言っているのではありません。

後から自分で勉強する子に
育てたいからこそ、
今はあえて言わないんです。

勉強が嫌だ。
どうせできない。
また怒られる。

そんな記憶が積み重なっている子に

いくら優しい言葉で
勉強を促しても、

勉強そのものへの嫌な気持ちが
強くなってしまうことがあります。

だから一度、
勉強をさせようとする関わりを
手放す時間をつくる。

その間に、

「自分はできる」

「やってみたらできた」

「お母さんは自分をわかってくれる」

そんな成功体験を
日常の中で積み重ねていくんです。

これが発達科学コミュニケーションで
最初に取り組む土台づくりです。

そして、ここで
本当に変わる必要があるのは、

子どもではなく
ママの関わり方なんです。

できていないところを探していた目を
できているところを探す目に変える。

指示する言葉を
認める言葉に変える。

不安だから動かすのではなく、

子どもが安心して自分で動き出せる
関係をママがつくっていく。

私は、ここに
子育てを変える大きな力があると
感じています。

そして私自身も、
この関わり方を学び
子どもたちとの関係を
つくり直してきました。

今、かつては命さえ危ぶまれた次女が
大学生になり、
自分の人生を歩んでいます。

あの頃の私は、

娘が結果を出すことが
娘の幸せにつながると
思い込んでいました。

だけど今は違います。

結果が出ても出なくても

この子が自分で考えて
自分で選んで
自分の人生を歩いていけること。

それが、私の願いです。

もちろん、
親が何も提案しないということでは
ありません。

まだ子どもには見えていない
未来や可能性を見せてあげる。

選択肢を広げてあげる。

だけど最後のYESは
子ども自身に返す。

勉強も、進路も、人生も。

親の正解を歩かせるのではなく、
自分の人生を自分で歩ける子にする。

そのためにまず、
ママ自身が変わっていくんです。

だから、もし今夜

「一問だけやってみない?」

と言いたくなったら、

ちょっとだけ
自分の心に聞いてみてください。

「私は今、何が怖いんだろう?」

勉強が遅れること?

この子の将来?

それとも、

何もしていないママに
なってしまうこと?

その本音に気づいたら、
今日は一度だけ
その言葉を飲み込んでみませんか。

そして子どもが
今日すでにできていることを
一つ見つけてみてください。

「今日も学校行ってきたんだね」

「楽しそうにしてるね」

「自分で決めたんだね」

そんな小さな一言からで
いいんです。

言わないことは、
何もしないことではありません。

今、勉強させることよりも
後から自分で勉強する力を育てる。

その未来のために
ママが今日の関わりを変えるんです。

私が、あの時
本当に必要としていたのは
その勇気でした。

子どもの未来を諦めない。

だけど、
子どもの人生を
ママが背負いすぎない。

そして、
子どもだけでなく
ママ自身も自分の人生を楽しめる。

そんな親子の未来を
私は増やしていきたいと思っています^^

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