「学校に行きたくない」突然始まった、娘の寝起きの癇癪。朝起こすのが、とても憂鬱でした。ですが、朝の常識を手放して肯定的なかかわりをすることで、たった1週間で寝起き癇癪から卒業できました。その記録を紹介します。
1.「行かなきゃ…」「でも本当は行きたくない…」気持ちが揺れつつ登校する長女
小学4年生の長女は、3年生のときに高圧的な先生に当たってしまったことや、 いわゆる「9歳の壁」にぶつかったことをきっかけに、登校渋りが始まりました。
平日の朝は、 「学校行かなきゃ…」 「でも本当は行きたくない…」 この2つの気持ちで揺れながら、学校に行くのか休むのかを自分で決めています。
登校したときには、
・どの授業を教室で受けるか
・どの授業の時に保健室で過ごすのか
・給食はどこで食べるのか
などもすべて自分で決めて過ごしています。
基本的に穏やかな長女。
まさか癇癪で悩む日がくるなんて夢にも思いませんでした…。

2.我慢の限界、寝起き癇癪の始まり
運動会を目前に控えたある日、学校から一本の電話が入りました。
「今日は運動会の練習後に、保健室で暴れていました。」
もともと運動会に対する緊張が強く、毎年のように気持ちが不安定になる長女。
ただ、今年は何かが違いました…。
この日を境に、寝起き癇癪が始まったのです。
朝、声をかけようものなら、火がついたように「いやー!」「学校いきたくないー!」と泣き叫ぶ。
枕を投げる。
足をだんだん床に打ち付ける。
どうしようもなく、途方にくれて「暴れているから…」とそっとしておくと、今度は「なんで起こしてくれなかったの‼︎」とさらに怒りが爆発し、椅子やドアに当たる…。
朝ごはんも「食べたくない。」と数口しか食べず、自分の部屋に戻って、またドシン、ドシン!と物に当たる音がする…。
一方で、土日の朝は早起きで、なおかつ超ごきげんな長女。
だからこそ私は、平日の朝がくるのが憂鬱で憂鬱で、仕方がありませんでした…。

3.ママが捨てた常識の数だけ、子どもの発達は加速する―—“朝の常識”を手放す決断
発達科学コミュニケーション(発コミュ)の学びの中で「ママが捨てた常識の数だけ、子どもの発達は加速する!」という言葉があります。
「朝の場面でも常識を捨てるときがきた‼︎」
私が持っていた”朝の常識”といえば…
・まずはきちんと起こす。
・カーテンを開けて、朝日をしっかり浴びる。
・起きてきたら「おはよう」と家族で言い合う。
・トイレに行く。
・朝ごはんをしっかり食べる。
・歯磨き、洗顔、身支度
・「いってきます。」と元気に出発する…。
改めて考えてみるとたくさんあった、私の朝の子育ての常識…。
そう感じた私は、思い切って、全てを捨ててみようと決断しました。
「朝の常識よ、さようなら‼︎」

4.朝の常識を捨てて…目指せ“ストレス0”の朝
常識を捨てて、何をするのか?
それは長女の脳の現在地を分析して、それにあった対応をしていくことでした。
”分析”といっても、そんなに難しいことではありません。
学校に行きたくない平日の朝。
長女の脳内は、ストレスで大渋滞しています。
だからまず目指したのは「ストレスを増やさないこと」。
そのために大切なのは、肯定10,否定0モードの発動です。
・できていることに注目する
・どんな小さなことでも褒めて、肯定する
・否定や指摘はしない
具体的には、「おはよう!起きてきたんだね!」とハグをする。
ごはんを食べていたら「ごはん食べているね!」と実況中継。
こうして小さな”できた”を積み重ねていきます。
そして、「おはよう」を言わなかったとしても、ごはんを一口しか食べなかったとしても、歯磨きをしなかったとしても、否定(「どうして〇〇しないの!」)も指摘(「〇〇しなさい!」)もしません。
長女がストレスに感じることをとことん排除していきます。
1日目。
泣いて暴れる長女だけど、「本当は甘えたい」「わかってほしい」「受け止めてほしい」気持ちがあると感じました。
抱っこすると、素直に応じてくれたので、だまってそっと背中をさすります。
落ち着いたところで「行きたくないって教えてくれてありがとう!」と感謝の気持ちを伝え、「どうしたいのかも教えてくれる?長女ちゃんが決めていいんだよ。」と尋ねました。
すると、「5時間目からいく。」と自分で決めることができました。
すかさず「決められたね!気持ちを教えてくれてありがとう!」とハグをします。
過敏さのある長女は、突然カーテンを開けることが苦手なため、部屋は暗いまま。
気持ちが安定するまで、朝日を入れることもしません。
朝ごはんは、「パンにする?ごはんにする?」と選べるように用意。
おかずは食べなくてもOKにしました。
「パン食べてるね」「やっぱりおいしいよね」と肯定の声かけをしながら、“朝はストレスを増やさない”ことを最優先に過ごしました。
2日目。
今日は毛布にくるまったまま、「ちがう!」と絶叫。
「何かちがったの?」と穏やかに聞くと、「9時まで寝る。」というので「わかった~!」とまたまた穏やかに返事をして退散。
するとしばらくして下に降りてきたので、今日も肯定の声かけをしていきました。
3日目。
「やだー‼︎」「ちがうー‼︎」と今日も叫ぶ長女。
それでも私は変わらず穏やかに、否定することも指摘することもなく、肯定を続けました。
4日目。
今日も始まる「やだ!」「ちがう‼︎」…
しかし、この日を最後に、長女の寝起き癇癪は終わりを告げました。

5.毎朝笑顔で起きられるようになった長女
あんなに憂鬱だった平日の朝。
気が付けば土日をはさんでたった1週間で状況は大きく変わりました。
鬼門である運動会の前に、寝起き癇癪を卒業することができました。
2カ月たった今では起こす必要がなくなり、毎朝にこにこ笑顔で自分で起きてきます。
自然と、家族みんなが笑顔で朝の時間を過ごせるようになりました。
今回の経験を通して、「ママが捨てた常識の数だけ、子どもの発達は加速する」を身をもって体感することができました。
私がまだ無意識のうちに持っている子育ての常識を少しずつ捨てていって、さらにいろいろな面で長女の発達を加速させていきたいと思っています。

執筆者: くろかわ えり
発達科学コミュニケーション トレーナー





