6歳になっても癇癪が激しく、家では暴れるのに外ではいい子な我が子に悩んだ体験談。癇癪が起きる理由を理解し、叱らずスルーして落ち着いた行動を褒める関わり方で、嘘のように癇癪がおさまった変化を紹介します。
1.外ではいい子、親の前だけのひどい癇癪は育て方のせい?
気に入らないことがある。
思い通りにならないことがある。
そんなときに「なんなんだよ!もうやだー!」と怒りながら唐突に暴れ出す子がいますよね。
親が何を言っても耳を貸してくれず、どう対応すればいいのかわからずお手上げ状態。
実は、我が家の6歳の長女にもひどい癇癪がありました。
癇癪を起こすとずっと泣きわめき、全てがストップ。
落ち着かせようと話しかけても、なだめても、火に油をそそぐようにヒートアップするばかり。
しかも、外ではいい子なのに、癇癪を起こすのは親の前だけ。
「私の育て方が悪いの?」
「このまま大きくなったらどうなるの?」
そんな不安を抱えていましたが、ある対応をしたら今では癇癪はほとんどなくなりました。
我が家で実際に効果があった方法をお伝えします。

「この癇癪、どう対応すればいいの?」と迷ったときに。
泣く・怒る・暴れる…
実は、癇癪には理由があります。
関わり方を少し変えることで、
落ち着いて過ごせる時間が増え、
ママの気持ちもラクになっていきます。
2.6歳長女のエスカレートするひどい癇癪は発達障害?
長女は小さい頃から、気に入らないことがあったり、言いたいことが意図通りに伝わらなかったときに、大声を出したり、おもちゃを投げたりと癇癪を起こしていました。
ショッピングモールでは、欲しいおもちゃを見つけるたびに「買って!買ってくれなきゃヤダー!」と大声で泣きわめき、床に寝転んで動かなくなることも。
あまりの激しい癇癪に、通りすがりの人の視線が痛くて、失笑されたり、冷たい目で見られたり…。
「早くこの場をおさめなきゃ」
その一心で、私は子どもの要求を飲むこともありました。
「今回は買うけど、毎回は買えないよ」
「わかった」
その言葉に安心しても、次の買い物でまた同じことが起こり、落胆の連続。
家でも状況は同じでした。
特に保育園から帰宅した後は、ちょっとしたことですぐに癇癪を起こします。
- 食べたいお菓子がなかった
- ママの手が濡れていて服が濡れた
生活のあらゆるところに地雷がありました。
癇癪の火種になりそうなポイントは先回りして対策してましたが、日常のすべてが地雷になり得る状態で、常に神経を張り詰め、ピリピリした毎日でした。
家族でクリスマスパーティをした時のことです。
長女はベーグルにメープルシロップをつけて食べるのが大好き。
いつも通り、長女が食べる部分にメープルをつけてあげました。
すると突然、「なんでだよ!もうやだ!食べない!」と怒り出したのです。
「え?どうして?」
私は何が気に入らなかったのか全くわかりませんでした。
「今のどこに地雷があったの…?」
そう思いながら、「どうしたの?」「こっち食べる?」と何を言っても何を聞いても逆効果。
好きな遊びや食べ物を提案しても、「やだー!うるさい!」
声をかければかけるほどヒートアップしていきました。
時間に追われているときは、理由のわからない癇癪に付き合えず、「大きな声出さないで!」と私も大声で応戦してしまうこともありました。
その声にさらに長女は泣き叫び、対応は完全に迷走していました。
でも不思議なことに癇癪を起こすのは親の前だけ。
保育園では先生の指示を聞き、小さい子のお世話もできる優等生。
「〇〇ちゃんがいてくれて助かっています」
そう言われるたびに、「じゃあ、問題は私?」と自分を責めました。
6歳になり、周りを見渡したとき、泣き叫びながら床に寝転んでいる子なんていないと気付きました。
「もしかして、発達に問題があるのでは…」
そう考えるようになりました。

3.6歳になっても続く癇癪が続いた娘に見えてきた2つの理由
6歳になっても癇癪が続いていたのには、理由がありました。
①思いを言葉にできない
脳の発達には順番があり、後ろから前へと少しずつ発達していくと言われています。
直感や本能に関わる脳のエリアは早くから働きますが、気持ちを整理したり、言葉にしたり、感情をコントロールしたりする前側の脳は、学童期を通してゆっくり育っていきます。
そのため、嫌だった気持ちや思い通りにならない気持ちが大きくなったとき、大人のように「嫌だった」「こうしてほしかった」と言葉で伝えることが難しいことがあります。
自分でもうまく説明できない。
でも、わかってほしい。
そんなもどかしさが、癇癪という形になって表れていたのかもしれません。
②癇癪を起こすと願いが叶うパターンができていた
もう1つは、癇癪を起こすと願いが叶うと『誤学習』してしまったのです。
先ほどのショッピングモールの場合でも
癇癪を起こす
↓
ママが反応する
↓
買ってもらえる(願いが叶う)
という流れができてしまい、長女の中で「泣けばなんとかなる」というパターンが身についていたのです。
また、癇癪を起こしている間は、脳の内側にある扁桃体という部位が暴れている状態。
このような時は、何を言っても言葉が届きにくい状態です。
不安が強く、感情の切り替えが苦手な自閉スペクトラム症(ASD)グレーゾーンの長女は、嫌な気持ちをうまく整理できず、怒りや泣き叫ぶことでしか表現できなくなっていました。
だからこそ、私は「癇癪を止めよう」と正面から向き合うのではなく、関わり方を変える必要があると気づいたのです。

4.癇癪の最中は反応せず、落ち着いた行動を見逃さない
癇癪がある、それがエスカレートしている場合の対応方法をお伝えします。
それは『スルー』することです。
スルーといっても、放置することではありません。
意識したのは次の3つです。
- 癇癪が収まるまでは見て見ぬふりをする
- 否定的な表情、態度を出さない
- 癇癪がおちついたらすぐに褒める
注意したり叱ったりしてから見守るのではなく、最初から「気づいていない」という態度でいます。
以前の私は、「どうしたの?」「大きな声を出さないで!」と必死に声をかけていました。
けれど、癇癪の最中は感情が大きくなっていて、何を言っても言葉が届きにくい状態です。
そこで私は、無理に落ち着かせようとするのをやめ、 イライラを表に出さず、洗濯物をたたんだり、棚を整理をしたりして過ごしました。
そしてこのスルーを成功させる最大のポイントは、子どもが癇癪をやめたらすぐ褒めることです。
「自分で落ち着けたね」
「泣くのをやめられたね」
褒められた行動は嬉しい感情と一緒に記憶され、少しずつ自分で気持ちを切り替える力につながっていきました。

5.外ではいい子=外で頑張っている子を褒めてパワーチャージ
最初にスルーした時は、1時間以上泣き叫ぶこともありました。
それでも続けていくうちに、今では癇癪を起こすことはほとんどなくなりました。
あったとしても5分もかからず自分でおちつくことができ、「ママ、もう大丈夫」と声をかけてくれるようになりました。
子どもは毎日、園や学校で周りに合わせて必死に頑張っています。
だからこそ安心できる家で癇癪が出てしまうことがあります。
「今日も園で頑張ったね」
「お友達に優しくできたんだね」
「疲れていたんだね」
そんな風に癇癪そのものではなく、普段がんばっている姿を褒めて、家ではゆっくり安心させてあげてください。
おうちを安心してパワーチャージできる場所にしていくことが、子どもが少しずつ自分で気持ちを整える力を育てていくことにつながっていくはずです。

毎日の癇癪に、どう対応すればいいのか迷っているママへ。
癇癪には理由があり、
関わり方を少し変えることで、
落ち着いて過ごせる時間は増えていきます。
執筆者:大森あみ
発達科学コミュニケーション トレーナー





