不安が強い子どもで悪いことばかり考えてしまい、お腹の痛みから外食も難しくなった娘。できていることに注目し、ポジティブノートで小さな自信を積み重ねたことで、「またやってみようかな」と前向きになっていった体験をお伝えします。
1.不安が強い思春期の娘の思考回路
うちの娘は、小学生の時から多少なりともネガティブに考えてしまう所がありました。
しかし、中学生になってからは、さらにその傾向が強くなったように感じています。
例えば、楽しくお友達と遊んで帰ってきた時でも、私が「楽しかった?」と聞いても娘は「ん〜疲れた」と言うだけの時がよくありました。
また、娘は楽しかったと思っても、
「お友達がどう思っているのか、わからない」
「もしかしたら、私といると疲れると思っていないか」
と心配したり、お友達に誕生日プレゼントを渡しても、
「迷惑って思ってはいないだろうか」
とあれこれ考えてしまうようでした。
娘の頭の中では不安や心配がぐるぐる巡り、ネガティブな考えが止まらなくなっているようでした。

2.不安が強い子どもは、できていたことができなくなることもある
さらに、以前お出かけ先でお腹が痛くなったことがありました。
すると、「また出先でお腹が痛くなったらどうしよう」と考えることが増え、その不安から本当にお腹が痛くなるという負のループにはまってしまったのです。
それをきっかけに 、「お腹が痛くなったら、迷惑をかけるかも」と思うようになってしまいました。
初めは元気にお出掛けしていても、その不安がよぎると、本当に腹痛がくる。
そんな悪循環に陥ってしまっていたのです。
さらに、人前での自分の食べ方が気になり、相手にどう思われているかを極端に気にするようになりました。
その結果、お友達の前だけでなく、私たち家族でさえも一緒に食事することを拒むようになり、お家で食べるときも自分の部屋にこもって食べることが増えていきました。
それまで大好きだったお友達との街へのお出かけや家族との外食もすっかりできなくなってしまいました。
そんな娘の姿を見て、親としてはすごく心配になりました。

3.できている事だけに注目
不安が強い娘は、「また失敗したらどうしよう」と考え始めると、その不安がどんどん大きくなってしまう所がありました。
また、嫌だった体験や記憶を何度も思い出したり、『できなかったこと』ばかりに意識が向いてしまったりすることもありました。
そんな娘の姿を見て、私は「できていないこと」ではなく、「できていること」にもっと目を向けていこうと思うようになりました。
そこで、やり始めた時には「◯◯してるね」と肯定の声かけを意識しました。
けれど、私が何度も肯定の声かけをしても、完璧主義の娘自身があまりできていると実感していないように感じました。
そこで、できていることを見える形に残そうと思い、方法を考えました。

4.中学生の娘に合った「できた」を増やす関わり
できたことがわかるように始めは『ポジティブノート』をつけました。
『ポジティブノート」とはその日に娘ができたことを、私がわかりやすいように箇条書きに書いてあげるというものです。
思春期の娘だからこそ、お母さんと二人だけの秘密のノートにしました。
まずは、
- 朝、自ら起きれたら1ポイント
- ご飯を食べれたら1ポイント
と基本的な生活のみに注目しました。
それに慣れたら段々娘もポイントに欲が出てきて、「次は学校に行くまでの身支度も取り入れてみたい」と言うようになりました。
制服を着れた、お弁当を作れた、学校まで行けたなどと、徐々にレベルアップしていきました。
少しハードルが高い物はポイントを高めに設定してあげたりと工夫してあげました。
まずは、できている事だけに注目して、特にやり始めに意識を向けることがポイントです。
また、全部で何ポイント貯まったら、ご褒美のお菓子や欲しいグッズを買ってもらえるという事も娘とルールを決めてやりました。
時々「今日はこれしかポイント稼げてない」とぼやく事もありましたが、根気よく、これをしばらくは続けてみました。

5. 思春期でも穏やかに過ごせる時間が増えていった
「肯定の声かけ+ポジティブノート」を続けていくうちに、娘は少しずつ自信を取り戻していきました。
ある日、娘が「そろそろ家族でマック食べてみようかなぁ」と話してくれたのです。
娘の口から、そんな前向きな言葉が出たことが、私はとても嬉しく感じました。
そして、私も娘のできていることに注目するようになったことで、私自身も「できないこと」にばかり目を向けて落ち込むことが少なくなりました。
「これもできているね」「こんなこともできるようになったね」と、小さな成長を一緒に喜べる時間が増え、親子ともに穏やかに過ごせる時間が少しずつ増えていったように感じています。

\“どう関わればいいか迷う”ママへ/
「待つ?手伝う?」と悩みやすい場面での関わり方を
不安が強い子が「自分でやる」を少しずつ増やしていく
視点と具体的な声かけにまとめました。
執筆者: 平野 さちこ
発達科学コミュニケーション アンバサダー




