完璧主義の子どもが0か100思考から解放されるママの声かけ対応法

発達障害の特性の一つに完璧主義の特性があります。この特性が強いと大人になった時にとても苦労すると言われています。完璧でなくても存在価値があり、またそこから次に活かすために何を学びとるのか、そんな力をつけるためにママができることをお伝えします。
 
 

1.完璧主義傾向の分離不安キッズもいる

 
 
「うちの子、完璧主義なんです!」と悩まれているお母さんもいますよね。
 
 
テストで良い点数を取っているのに、
 
 
「ここが間違っている…」と言って間違いばかりに目がいって落ち込んでしまう。
 
 
「100点じゃなかった…」と100点以外の点数は受け入れずに凹んでしまう。
 
 
「そのくらい平気だよ~」と言っても、まったく聞く耳を持たない。
 
 
また、「明日は絶対に学校に行く」と言っていてもそれが叶わなかったときに、落ち込んで荒れてしまうということもよくある話です。
 
 
思うようにできないと怒り出してしまい、手のつけようがないのでお母さんもイライラ…。
 
 
 
 
次第に失敗することを嫌がり、できないと思うことには手をつけなかったり、やる前から諦めてしまったりしてしまいます。
 
 
お母さんは気軽に、色んなことにチャレンジして欲しいと思っていますがうまくいきませんね…。
 
 
分離不安のお子さんをお持ちのお母さんはこのような「完璧主義」な行動が見られることで悩んでおられる方もいます。
 
 
これは発達障害の脳の特性の一つでもあります。
 
 
では、完璧主義傾向のお子さんにはどのような特徴が見られるのか更に詳しく次で説明していきますね。
 
 

2.完璧主義の子どもに見られる特徴

 
 
一見、完璧主義は高いレベルを目指して、細かなところまで気を付けたり、物事に取り組む姿勢が高く評価されそうですが、完璧主義の思考が強過ぎるとネガティブな側面があると言われています。
 
 
以下がその特徴を現しています。
 
 
・失敗することをとにかく恐れる
 
・物事が思うように進まないと、直ぐに癇癪を起こす
 
・新しいことへ挑戦したがらない
 
・失敗しそうなことや、難しいことは最初からやらない。または、直ぐに諦める
 
・恥をかくことを嫌がる
 
・やるべきことを後回しにする
 
・0か100思考=白黒思考
 
 
このような特徴が強く出ていると、本来できることもできなくなってしまったり、生活をする中で成長する機会を逃してしまうことになってしまいます。
 
 
 
 
それは子どもの成長・発達にはとても勿体ないことなんですね。
 
 
なぜかというと、
 
 
少し頑張ったらできるかな」
 
 
ちょっと挑戦してみようかな」
 
 
と思って、ちょっと頑張ってチャレンジした時にこそ脳の発達は加速するようになっているからです。
 
 
あまりにも完璧主義の傾向が強いと「ちょっとやってみる」という機会を逃すことになるので、とても勿体ないことになります。
 
 

3.足りない部分への注目が多いと完璧主義者になる

 
 
では、どうして完璧主義の子どもになってしまうのでしょうか。
 
 
そもそも、子どもを取り巻く環境は0か100思考の世界でできているということを知っていますか?
 
 
例えば、戦隊ヒーローやアンパンマンなどもそうですが、悪い人VS良い人という配役になっているので良いか悪いかという思考が先ず最初にインプットされていきます。 それが子どもにとっては分かりやすいというのもあるからです。
 
 
なので、小さい時に触れる0か100思考=白黒思考の影響によって、偏った考え方になってしまうのは自然なことなんです。
 
 
子どもはモノごとを理解する力がまだ弱いため、0と100の間のグレーな考えを勝手に身につけるというのは難しく、親が伝えていかない限り子どもは中間的な考えに気づくことができません。
 
 
そのことに親が気づかずにいると、
 
 
例えば、お子さんがテストで90点を取ってきたとします。
 
 
 
 
その時、どのような声かけをしていますか?
 
 
「あと10点で100点だったねー。この10点はどこを間違ったの?」
 
 
と言っていませんか?
 
 
新1年生のお子さんをお持ちのお母さんは、
 
 
「〇〇できないと、1年生になれないよー」
 
 
などと言っていないでしょうか?
 
 
このように足りない部分に注目した声かけばかりをすると、子どもは自己否定感が強くなり100点でない自分はダメな奴と思い込み、完璧にやらないと認めてもらえないと悟ってしまいます。
 
 
そうすると、自己否定が強いうえに0か100思考しかない子どもは、完璧主義者となってしまい、ちょっとでもできないと感じてしまうとチャレンジする気持ちが沸いてこなくなってしまうのです。
 
 
このまま大人になると、ちゃんとできていない自分を責めたり、自分だけでなく周りの人たちにも完璧を求めるようになり、次第に人間関係がギクシャクするようにもなります。
 
 
また、過去に完璧にできなかったことをずっと引きずってしまい、メンタル不調に繋がってしまうこともあります。
 
 
子どもの頃に良かれと思ってかけた言葉が、子どもの行動を萎縮させてしまい大人になってからもその影響が残ることがあるので、お母さんがかける言葉はとても重要なんですね。
 
 
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4.「失敗してもいい!」と声をかけていこう

 
 
では、完璧主義のお子さんに対してお母さんはどのような声かけをしていったらいいのでしょうか?
 
 
先ずはお子さんの悔しい気持ちや、うまくできなくて嫌だった気持ちなどをシッカリ受け止めてあげてください。
 
 
その後に、お子さんの気持ちが和らぐような言葉をかけていきましょう。
 
 
「失敗してもいいんだよ」
 
「完璧でなくてもいいんだよ」
 
 
そのような声かけがとても大切です。
 
 
テストの時などは、完璧主義のお子さんは、
 
 
「テストの点数」=「自分の評価」(テストで70点取ったとしたら、自分は70点の価値しかないと思ってしまう)
 
 
と捉えがちなのでそうならないように、
 
 
「得意なところが分かって良かったね」
 
「ここをもう一度勉強し直したら、次はきっと解けるよ」
 
 
などと今回の経験を次に繋げていけるような声をかけましょう。
 
 
 
 
テストの点数であなた自身のことは決められない、あくまでも次に成長するためのもの、ということを分かってもらうように繰り返し声をかけていきましょう。
 
 
また、昔の偉人達はたくさんの失敗をしていますので、一緒に伝記の本を読みながら
 
 
「何回も失敗していたんだね~」
 
「こんな苦手なことがあったんだね~」
 
 
どんな人でも間違いや失敗があって、完璧でなくても大丈夫ということを伝えていきましょう。
 
 
そして、お母さんも失敗してしまったところを子どもにどんどん見せてあげて欲しいと思います。
 
 
「お母さん、失敗しちゃった〜」
 
「お母さん、間違っちゃった〜」
 
 
お母さんが笑顔で失敗する姿勢を見せることで子どもは「失敗してもいいんだ!」と思うことができ、失敗の呪縛から抜け出すことができます。
 
 
失敗は成功のチャンス!失敗も笑って吹き飛ばせるような親子になれると良いですね。
 
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