家の中から一歩も出ず、ゲームばかりして過ごしているお子さんの姿に不安を感じているママはいませんか?そんなママにぜひオススメしたいのがママとのデートです。親子で外に出てポジティブな経験を積むことで、母子分離不安っ子は安心して外に出ることができるようになりますよ!さぁ、いますぐ外に出て、母子分離不安っ子と春のデートを楽しみましょう。
1.外に出るのが苦手な母子分離不安っ子
お休みの日、ずっと家でゲームばかりして、めったに外で遊ばない。
そんな母子分離不安っ子の日常に不安を感じているママはいませんか?
私の息子は、母子分離不安症です。
普段は外遊びが大好きで、きょうだいや友達と一緒によく外で遊ぶ子なのですが…。
去年の今頃は母子分離不安が強く出ていた時期で、とても調子が悪く、家から一歩も出ようとしない春休みを過ごしていました。
「ママが家にいるから、自分も家にいたい。」と、きょうだいたちが外遊びに誘っても、全く行こうとせず。
いつも一人だけお家でゲームばかり…。
外に全く出たがらない息子の様子を心配していました。
2.運動量が減ると、脳全体が育ちにくくなる?
脳の中で運動を司るエリアは、子どもの脳の発達にとって、中心の幹のような存在。
脳も木と同じように幹が太くないと、枝が充分に伸びていきません。
運動を司るエリアが未発達の子は、脳全般の機能が育ちにくくなってしまいます。
小学生までは特に、運動を司るエリアをしっかりと伸ばしてあげるためにも、お子さんの日々の運動量を増やしてあげることが必要です。
多くの子どもたちは、毎日学校生活において、充分な運動をしています。
学校に行っている日は、登下校で歩いたり、体育があったり、休み時間に遊んだり、生活の中で体を動かす機会がたくさんありますよね。
運動嫌いな子でも、学校に行くだけで充分な運動ができているのです。
しかし、学校が休みの時はそうもいきません。
休みの日、家の中にずっといる子どもは特に運動量がとても少なくなってしまっています。
ですので、学校が休みの時こそ、ママが意図的に子どもが運動できるようなきっかけを作ってあげることが大切なんです!
3.母子分離不安っ子を外に連れ出そう!「親子さんぽ」大作戦
家にばっかりいて、外に出て遊びたがらない息子。
常に鬱々している様子を心配し、「どうにか外に連れ出して運動量を増やしてあげたい!」そう思った私は、ある作戦を実行しました。
名付けて「ママとのデート大作戦!」
母子分離不安っ子は基本ママと一緒であれば、安心して行動することができます。
だからこそ、「子どもを外に連れ出したいのであれば、ママも一緒に外に出てみよう!」と私から息子をデートに誘うことにしました。
ママが一緒だと、外に出たがらないお子さんでも「ちょっと一緒に行ってみようかな」という気持ちになります。
お子さんが外に出たがらずに困っているのであれば、ママがまず気軽にお子さんをデートに誘ってみましょう!
ここでデートに誘う時に、母子分離不安っ子の気持ちをポジティブにすることができるママの関わりのポイントを3つをご紹介します。
状況によっては難しいご家庭もあるので、無理にとは言いませんが、可能であれば次の3つのポイントを意識して、母子分離不安っ子をデートに誘ってみてください。
◆ポイント① 2人だけの特別なデートにする。
外に出ることにとにかくポジティブな記憶を残してほしいので、初日は「ママと2人だけ」のデートの時間という特別感を作ってあげるのが1つ目のポイントです。
母子分離不安っ子にとって、ママは特別。
「ママと2人だけ」という特別な環境で、経験したことはどんなことでもポジティブな記憶として残りやすいからです。
きょうだいがいるご家庭は難しいかもしれませんが、もし可能ならパパやきょうだいにも協力してもらい、まずは初回は2人だけの特別なデートにしましょう。
きょうだいにも別の機会に「ママと2人だけのデート」の機会を作ってあげるといいかもしれませんね。
◆ポイント② 気が向きそうなタイミングを逃さない!
ママがしっかり一日のお子さんの様子を見て、気が向きそうだなぁと思ういいタイミングを見つけて、デートに誘うようにしましょう!
夢中でゲームをしている最中などに誘ってしまうと、やりたい行動を止めてしまうことになります。
そこにやりたくない行動に誘われると、いくらママが大好きな母子分離不安っ子に2人きりのデートに誘ったって、ゲームをやりたいという欲求が勝ってしまいます。
そのような場合は、お子さんが行動をし終わった後に声をかけるか
「ママ、2人でデートに行きたいんだけど、そのゲームいつまでやったら、行けそう?」
とお子さんにとって区切りのいいタイミングを聞いて見るのもいいかもしれませんね。
また、特に暑い時や特に寒い時などは、大人だって外に出ることを嫌がります。
急な温度変化を嫌う母子分離不安っ子は、特に天気や気温には気をつけましょう。
◆ポイント③ デート中は肯定的な声かけが基本
デートの目的は「外は楽しい!」と感じてもらうこと。
「外に出ることに対して、いかにポジティブな記憶を残せるか」ということを意識して関わりを深めていきましょう。
4.親子デートをきっかけに、外に遊びに行けるようになった息子
私と息子のデートは決まって近所の散歩でしたが、毎日違う発見がありました。
私は息子が発見をした瞬間(目がキラキラ輝く瞬間)を見逃さず
「すごい!よく見つけたね!」「きれいだね〜」などの肯定的な声かけをするように心がけました。
そして、帰り道には「今日も〇〇くんと一緒にデートできて楽しかったなぁー!」という気持ちを必ず言葉にして伝えるようにしました。
我が家の息子も初めてデートに誘った時は、ママと2人きりというところに、すぐ食いつきました。
近所を散歩しただけ、数分のデートでしたが「ママと2人だけ」で見たり、感じたりしたことは息子にとっては特別な経験だったようで、何度も何度もきょうだいたちに自慢していました。
そして、このママとのデートの経験が大変ポジティブな記憶として残り、次の日からは息子からデートに誘ってくれるようになりました。
私の息子はデート大作戦により、外での経験にポジティブな記憶を積み重ねることができ、徐々に自ら外遊びに行く時間が増えていきました。
今では「行ってきます!」と自ら犬の散歩に行くのが日課になっていますし、きょうだいや友達を誘って、ママ抜きで外遊びができるようになりました!
今では、雨の日以外、ほとんど外で遊んでいるくらいです。
ママとのデート大作戦は、単に運動量を増やすことに効果があるだけでなく、ママと一緒という安心感からたくさんのポジティブな記憶を子どもの脳に残すことができます。
特にお子さんが鬱々しているな…
最近、母子分離不安が強いな…
という時こそ、ママとのデートをオススメします。
これからの季節は、自然物の息吹きが感じることができる絶好のデートシーズンです!
さっそく、今日からお子さんをデートに誘ってみませんか?
執筆者
発達科学コミュニケーション
リサーチャー 月野志保
発達科学コミュニケーション
リサーチャー 月野志保