教室で発表するのが苦手、発表会など大勢の人が集まる場で話すなどもってのほか!そんな『人前で話すのが苦手』なお子さんはいませんか?人前で話すのが苦手なお子さんが自信をもって話せるようになる、とっておきの方法をお伝えします。
1.人前で話すのが苦手な子どもは発言をあきらめる
授業中に指名されて発言をしたり、教科書を音読したり。
学校では人前で話す機会が多くあります。
また、最近では、子どもたちに主体的な学習をさせる「アクティブラーニング」が新学習指導要領に導入されたことから、対話型の授業も増えているようです。
これら学校での経験を積むことで、はじめは苦手でも自然と人前で話すことができるようになれば、それでじゅうぶん。
ですが、不安が強く、人前で話すことが苦手なお子さんは、緊張が強くなることから
「答えはわかっているのに発表できない」
と発言をあきらめてしまうことも。
2.話すことが苦手な原因とは?
人前で話すことが苦手な子は、脳科学的な観点では、脳の伝達を担当する部分(伝達系)に苦手さがあると考えられます。
具体的には
・話す内容が思いつかない、イメージできない
・話したい内容はあるけれど、上手く伝えられない
といったことが挙げられます。
発表が苦手なお子さんは緊張が強くなることから、発表の場から「逃げたい」と思うようになります。
そして「自分には無理だ」とあきらめてしまう。
あきらめ、逃げ続けることでさらに強い苦手意識が刷り込まれ、なおさら人前で話すことが苦手になる。
そんな負のループに陥ってしまうのです。
3.自由研究の発表が嫌!ひどくなった息子の登校しぶり
息子はいろいろなことに対して不安が強く、学校が苦手。
そんな息子が、学校行事の中でも特に苦手なイベントが「他学年との交流会」です。
息子の小学校で月に1度のペースで行われる『他学年との交流会』。
1年生から6年生まで20名ほどの生徒が1グループになり、夏休み明けは、そのグループ内で夏休みの自由研究を発表しあう会が行われます。
息子は
「失敗しないで発表できるかな・・・」
「知らない上級生の前で話すの、緊張する・・・」
と夏休みの間からずっと不安を口にしていました。
そして、1学期から登校しぶりがはじまっていた息子。
この自由研究の発表に対する苦手意識をきっかけに
「交流会の発表が無理だから休む・・・」
と『他学年との交流会』がある日は必ず学校を休むようになってしまいました。
4.事前準備と繰り返しの練習で脳をならす!
人前で話す苦手意識を克服するために最も効果的な方法、それは『事前準備』と『予行練習』です。
話す内容がイメージできない対応としては、話す内容を一緒に考えて、ノートに書き写しておくのがおすすめ!
『事前準備』をしっかりすることで、話す内容をイメージできるようになります。
話したいことを上手く伝えるためには、伝える練習をすること。
『予行練習』は王道ですが、脳は『1度経験したことは、2回目からは効率的にできる』仕組みになっています。
まずは授業の発言の予行予習など、小さな発表の練習で構いません。
「明日の授業の前に一度やってみよう」
「自由研究で大変だったところをお母さんに聞かせてみて」
など背中を押す声かけをしてみましょう。
お子さんが話すことができたら、
「すごくいいよ!」
「明日もその調子でいこう!」
と勇気づけの言葉をかけてあげましょう。
まずは安心できるお母さんの前で『予行練習』。
そして次に小さな発表の本番。
練習→発表の成功体験を積み重ねていくことで、人前で話すことに徐々に自信が持てるようになっていきます。
緊張をやわらげるためにも『練習』が一番!
お子さんが自信をもって話せるようになるまで繰り返し練習をすることで、本番につなげて、ぜひ成功体験を増やしてあげてくださいね。
執筆者:
発達科学コミュニケーション
永瀬 未歩