何度言っても伝わらない発達凸凹っ子の脳に届く伝え方のポイント4つ

母親と子ども
発達凸凹っ子への声かけに悩んでいるママはいませんか?凸凹っ子の持つ、集中すると周囲の音が聞こえなくなってしまう、一度に複数のことを言われるとフリーズしてしまう、そんな特性を理解して、子どもの脳に届く声かけのコツをマスターしましょう!
 
 

1.思うように伝わらない我が子への言葉

 
 
日々子どもと接する中で、思うように伝わらない、伝わらなくてついつい怒ってしまう、誰しもそんな経験があると思います。
 
 
本当はもっと子どもに寄り添った言葉をかけたいのに、なかなかうまくいかないですよね。
 
 
うちの息子は母子分離不安がある発達凸凹っ子で、何かに集中すると周囲の声が届かなくなることがあります。
 
 
そんな息子の特性をきちんと理解できていなかった私は、一向に指示が通らない息子に対して、声かけがどんどんヒートアップしてつい大声で怒鳴ってしまうこともありました。
 
 
しかし、怒鳴ったところで息子が気持ちよく動いてくれるわけではありません。
 
 
そんな我が子に対し、怒り疲れる、ストレスが溜まる、そんな毎日を送っていました。
 
 
そして、夜になり子どもの寝顔を見ては「ごめんね…」「また怒ってしまった」と一人反省会を繰り返していました。
 
 
声かけの基本は、その子に合った伝わりやすい声かけを見つけることからです。
 
 
それには、ただ「言葉」だけを変えるのではなく、まず子どもをどう捉えるのかマインドセットを行い、子どもの発達を理解することが必要です。
 
 
発達凸凹っ子の特性(障害の症状・特徴)を正しく理解し、怒らなくてもちゃんと伝わる声かけをマスターできると、ママも子どももぐんと楽になります。
 
 
そこで次に、ママの言葉が届きづらい発達凸凹っ子が持つ特性についてお話ししますね。
 
 
 
 

2.発達凸凹っ子に声かけが届かない理由

 
 
子どもに声かけが届かないと感じるのは、どんなシチュエーションのときが多いでしょうか。
 
 
・ゲームやYouTube、テレビなど好きなことに集中しているとき
 
・向かい合って話しているけれど、伝え方が曖昧、分かりづらく、子どもが理解できないとき(心ここに在らずのとき)
 
 
このような場合、ママは我が子に声かけが届いていないと感じます。
 
 
発達凸凹っ子の中には、注意の散漫さがある一方で、短時間でものすごい集中力を発揮したり、自分の興味があること・好きなことには時間を忘れて没頭したりといった、「過集中」の状態になりやすい子がいます。
 
 
その状態になると、ママの声はおろか、周囲の他の音にもほとんど気が付かなくなるほど集中するため、ママがいくら声をかけても、大声で怒鳴っても、子どもの耳にはまったく届いていないのです。
 
 
また、声かけの内容についても、子どもに伝わる言い方になっているかどうかということが大切です。
 
 
凸凹っ子は、一度にいくつもの内容を伝えられたり、複数の指示を出されたりすると混乱してしまう場合があります。
 
 
含みのある言い方、察してもらおうとするような曖昧な言い方も伝わりません。
 
 
ママの声かけが子どもに届かないのは、こういった原因が影響していることが多いのです。
 
 
 
 

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3.発達凸凹っ子の脳に届く伝え方のコツ

 
 
それでは、どのように声をかけたら発達凸凹っ子の脳に届くのでしょうか。
 
 
4つのポイントに分けてお伝えします。
 
 

◆①名前を呼ぶ

 
 
名前を呼ばれないと、子どもは自分に話しかけられているのだと認知できないことがあります。
 
 
一対一で話しているのに、「え?僕に言っていたの?」などと、気の抜けた返事が返ってくることはないですか。
 
 
声をかける前に「〇〇くん」と子どもの名前を呼び、こちらに意識が向いたことを確認してから伝えましょう。
 
 
名前を呼びながら子どもの近くまで行き、肩を触れるなどスキンシップをしながら伝えるのも良いですね。
 
 
これだけで、伝わり方ががらりと変わります。
 
 

◆②簡潔に伝える

 
 
一度に複数のことを伝えたり、矢継ぎ早に指示を出すのではなく、一度に1つの指示や内容にして、簡潔に伝えましょう。
 
 
次々に指示を出されてしまうと、子どもの中でどの言葉に注目したら良いのか分からなくなり、脳がフリーズしてしまいます。
 
 
1つのことが終わってから、次の言葉を伝えるようにしてください。
 
 

◆③具体的に伝える

 
 
抽象的な表現、曖昧な表現ではなく、例を用いたり、数字で表したり、何をするべきか、いつまでにするべきか、などを具体的に示しましょう。
 
 
「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」などは、ついつい使ってしまう曖昧な表現です。
 
 
どのような状態が「ちゃんと」になるのか、そのために何をしたら良いのかを、具体的に伝えましょう。
 
 

◆④論理的に伝える

 
 
子どもが指示の意味を理解できない場合は、「なぜそれをするべきなのか」を見通しが持てるように話してあげましょう。
 
 
そのためには、子どもに伝わりやすいように、要点を絞って話す、時間やテーマを決めて話す、箇条書きにするなどの工夫が必要です。
 
 
結論がわからない曖昧な指示は避け、論理的に伝えてあげましょう。
 
 
以上の4つが、発達凸凹っ子の脳に届く伝え方のポイントになります。
 
 
これらのポイントに加え、声をかけるときは、笑顔で、子どもが聞き取りやすいスピードと声量で話しかけるということも忘れないでください。
 
 
そして、声かけの結果子どもが動いてくれたら、すかさず褒めてあげましょう。
 
 
褒められることで、理解と行動が結びついていきます。
 
 
このポイントをマスターした声かけができるようになると、「子どもが話を聞いてくれない!」とママがイライラすることもなくなります。
 
 
子どもにとっても「話を聞くときはママにいつも怒られる」という負荷がなくなるので、少しずつ話を聞くのが上手になり、普段の指示も通りやすくなっていきます。
 
 
子どもの性格や特性に合わせた声かけを見つけて、怒らなくてもちゃんと伝わる言葉を届けていきましょう。
 
 
毎日の声かけ=コミュニケーションがスムーズになると、穏やかで楽しい親子の時間が過ごせるようになりますよ。
 
 
 
 
執筆者:
発達科学コミュニケーション トレーナー
長谷川まこ
 
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