親に嘘をつく子どもの心理と理由。「嘘は泥棒の始まり!」なんて叱っていませんか?

ハグ
小学生になってから、子どもの「嘘」が増えてきたなぁと感じることはありませんか?「嘘は泥棒の始まりだよ!」なんてつい叱った経験があるママも多いのではないでしょうか。学童期の子どもの「嘘」。自分の不利な状況をごまかす「嘘」もありますが、時には親に対してのSOSであることも…。子どもが「嘘」をつく心理と本当の理由に気づき、適切に対応してあげることがとても大切です。
 
 

1.「嘘」ばかりついているけど、大丈夫?

 
 
✔︎宿題をしていないのに、「した」と言う。本当か嘘かわからない…。
 
 
✔︎都合が悪くなったら、すぐ「具合が悪い」って言う。本当か嘘かわからない…。
 
 
✔︎きょうだい喧嘩で「あいつがやった!」とお互いのせいにし合っているけど、本当か嘘かわからない…。
 
 
✔︎学校でトラブルがあったみたい。何かあったのか聞くけど「何もない」と答える。本当か嘘かわからない…。
 
 
小学生になって
 
 
・親に隠していることが増えた
 
 
・親に「嘘」をつくことが増えた
 
 
と感じて、なんだか寂しく感じてしまっているママはいませんか?
 
 
幼少期の時は本当に可愛らしい「嘘」で、成長の証なんだろうなぁと微笑ましく感じることができていたものの…
 
 
どんどん成長するにつれ、子どもが意識的に「嘘」をつくようになり、「嘘」が原因でトラブルに繋がってしまうこともありますよね。
 
 
将来に不安を感じ、「嘘は泥棒の始まりだよ!」なんて、ついつい厳しく叱ってしまった経験もあるのではないでしょうか?
 
 
幼少期までの「嘘」とは違い、小学生などある程度大きくなってからの「嘘」は意識してついている場合がほとんどです。
 
 
「嘘」をつくことを頭ごなしに否定するだけでは、根本的な解決には繋がりません。
 
 
お子さんが何故「嘘」をつかなければならない状況になってしまっているのか、理由をしっかりと知ることで解決策が見えてきます。
 
 
本記事では
 
 
・学童期(小学生)の子どもが親に「嘘」をつく理由
 
 
・「嘘」をついた時の適切な対応
 
 
についてお伝えします。
 
 
嘘?本当?
 
 

2.学童期(小学生)の子どもが親に嘘をつく心理と理由

 
 
子どもが「嘘」をつくときには、必ず何らかの理由があります。
 
 
嘘をつくときの子どもの心理を知っていれば、ご家庭でも冷静に対処できるようになると思います。
 
 
ここでは学童期(小学生)の子どもが「嘘」をつく時の3つの心理パターンをご紹介させていただきます。
 
 

◆①防衛機制

 
 
防衛機制:人間が生まれ持った本能、防衛反応の1つです。
 
 
カメレオンが色を変えて敵から身を守る行動や、親鳥が小鳥を守ろうとして弱ったふりをするというような行動がこれにあたります。
 
 
子どもの「お菓子を食べてない」という嘘は、ママから怒られるということから身を守っていると考えられます。
 
 
要するに外的な刺激から自分の心を守ろうとしている反応なのです。
 
 
宿題をしていない子どもに対して、怖い顔で仁王立ちしたママから「宿題した?」と問い詰められた時
 
 
つい「した」と嘘をついてしまうのは、ママから叱れるに防衛機能が働いているから。
 
 
怒られてばかりのお子さんの「嘘」はこの心理パターンが多いかと思います。
 
 

◆②ママに注目してもらいたい!

 
 
例えば
 
 
お子さんが長男や長女で、ママが下のお子さんのお世話で忙しくしている場合や
 
 
ママが忙しくてお子さんとコミュニケーションがあまりとれていない場合
 
 
「僕だけのママであってほしい!」
 
 
「ママ、僕を見て!」
 
 
注目を集めるために子どもは「嘘」をつくことがあります。
 
 
特に、きょうだい間で起こる葛藤はかなり根深く、多くの子どもが抱えています。
 
 
根底に隠されているものは「孤独感」や「疎外感」です。
 
 
承認欲求や自己肯定感の低さ、不安などもあるかもしれません。
 
 
とにかく構ってもらいたい、気を引きたいという思いが強く「嘘」をついてしまっているのでしょう。
 
 

◆③今自分に起こっていることが理解できずに上手く説明できない

 
 
例えば
 
 
学校で友達に仲間はずれにされたり、いじめられたり、先生に叱られたりした時。
 
 
状況は記憶できていても、うまく説明ができずに結果「嘘」をついてしまうことがあります。
 
 
小学生低学年くらいまでは、まだ脳の発達が未熟であるため、事実は記憶ができていても、それを思考に繋げて、正確に言葉でアウトプットするまでの発達に至っていないお子さんも多いのです。
 
 
特に、発達凸凹があるお子さんは特に思考が変わりやすく、思ったことをすぐ口に出してしまったり、適切な表現を言葉にすることが苦手です。
 
 
また、小学生中学年〜高学年になると、親に伝わると困ることや心配かけたくないという想いや、本人のプライドなどが重なって「嘘」をついてしまうお子さんもいらっしゃるかもしれませんね。
 
 
小学生
 
 

3.「嘘」をつく理由を考えて、対応できるようになろう

 
 
このように、子どもが「嘘」をつくにはちゃんとした理由があります。
 
 
「嘘」だけでなく、子どもの問題行動には必ず何かしらの理由があるのです
 
 
子どもの「嘘」に直面した時、それが明らかに「嘘」だとわかっていても、少し時間をおいて「なぜ嘘をついたのだろう?」と考える習慣を身につけましょう。
 
 

<パターン①防衛の場合>

 
 
決して「嘘は泥棒の始まりだよ!」なんて厳しく叱ってはいけません(笑)!
 
 
「正直に話しても大丈夫だ!」と子どもが感じることのできる親子関係ができていれば、親に対しての「嘘」は自然と減っていきます。
 
 
親子のコミュニケーションを良好にしていくためには、ママが普段から子どものできていないことに注目ばかりせずに、できていることをたくさん見つけてあげる習慣を身につけましょう。
 
 
そして、些細なことでもできていることに注目してあげたり、本当のことが言えた時はしっかり褒めてあげてください。
 
 

<パターン②ママに注目してもらいたい場合>

 
 
お子さんが「孤独感」や「疎外感」を感じている場合は、まずはお子さんとの時間を見直して見てください。
 
 
お子さんを優先にしてあげたり、特別感を感じる言葉かけをしてあげるのもよいでしょう。
 
 
おすすめするのは「スペシャルタイム」の導入です。
 
 
こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にされてくださいね。

きょうだい揃ってママべったりの母子分離不安に…。それぞれに合った母親との過ごし方とは?

 
 
 
また、お子さんとの時間は「量より質」です‼︎
 
 
きょうだいが多いご家庭や、働いているママでなかなか子どもとの時間がとれないご家庭は
 
 
ほんの少しの時間でもいいので、たっぷり愛情を注げる時間を作ってみてください。

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寝る前5分間の親子のポジティブ時間

 
 
 

<パターン③今自分に起こっていることが理解できずに上手く説明できない場合>

 
 
まずは、お子さんの言っていることを、受け止めてあげましょう。
 
 
問い詰めたりせずに、少しずつゆっくり話を聞いてあげてください。
 
 
話を聞く時は、あくまで「私はあなたの味方だよ」という姿勢を崩さないこと。
 
 
その時に真相がわからなくても、日々の会話の中に、本当のことが隠されていることもありますよ。
 
 
後々、お風呂で話をしていたら、友達と喧嘩した理由を教えてくれたなんてことも…
 
 
解決策
 
 

4.「嘘」をついてはいけない理由をどう伝えるか?

 
 
子どもが「嘘」をついた時
 
 
1.理由を考える
 
 
2.理由に合った対応をする
 
 
ここまでは上記でご説明してきましたが…
 
 
小学生高学年〜中学生くらいになると
 
 
脳の司令塔「思考エリア」が発達しはじめているので
 
 
「嘘をつくとどのようなことが起こるのか」について、親子で話し合う機会を持ってもいいかもしれませんね。
 
 
・嘘をつくことで信用を失うこと
 
・嘘をつくことで誰かを傷つけてしまうこと
 
・嘘をつくことで自分も傷つくかもしれない
 
 
親の経験から話せることもあると思います。
 
 
この時も必ず受容の姿勢を忘れずに!一方的な会話にならないように気をつけてください。
 
 
お子さんが「嘘」ばかりついて、心配な時は「理由を考えること」をまず大前提に。
 
 
お子さんが「嘘」をついてしまった理由をしっかり受け止めてから、肯定的な親子のコミュニケーションを心がけるようにするとよいでしょう。
 
 
※幼少期の「嘘」への対応は、学童期の対応とは少し違ってくる部分もあります。こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にされてみてくださいね!

幼い子どもが「嘘」をつくのはなぜ?「嘘」をつく3つの理由と親がとるべき対応

 
 
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