無理して学校に長時間とどまる必要はない!学校が苦手な子どもが無理なく復学するためのポイントとは?

母子登校
登校拒否がはじまり一時は学校に行けなくなってしまったけれど、少しずつ学校にいられる時間がふえてきた。そろそろ朝から下校時間まで学校で過ごせるようになってほしい。そんな風に考える親御さんは多いですよね。ですが、無理なステップアップは逆効果!学校が苦手な子が無理なく復学するためのポイントをお伝えします。
 
 

1.はりきって作成した、息子の復学までのステップアップ計画

 
 
突然ですが、登校拒否をしているお子さんの保護者のみなさん。
 
 
学校が苦手なお子さんが1人で終日学校にいられるようにするために
 
 
「少しでも長く学校にいさせよう!」
 
 
「少しでも多くの授業に参加をさせよう!」
 
 
と思っていませんか?
 
 
私は思っていました!
 
 
わが家の息子は小2の春に登校拒否がはじまりました。
 
 
1人では学校に行けなくなってしまったことから、母子登校を開始。
 
 
登校拒否が本格化した頃は、毎晩ネットで情報収集をしていました。
 
 
情報収集をしていく中で、共通して出てくる対応策が
 
 
・ステップアップして、ご褒美をあげましょう
 
・学校にいる時間を徐々にのばしていきましょう
 
 
というもの。
 
 
「これはさっそく実践しなければ!」と考えました。
 
 
そして、はりきって作成した、息子の復学までのステップアップ計画。
 
 
マンスリーカレンダーに
 
 
・校門をスムーズにくぐる
 
・下駄箱で立ち止まらず、教室に向かう
 
・教室に入る
 
・2時間授業を受ける
 
・4時間授業を受ける
 
・6時間授業を受ける
 
 
など、週単位を目安に目標をたてていきました。
 
 
計画
 
 

2.学校が苦手な子、教室復帰への道は右肩上がりじゃない

 
 
作成した目標を息子にも説明。
 
 
「この目標をクリアしていったら、ごほうびゲットだよ」
 
 
「うん、わかった」
 
 
一度はそう返事をした息子。
 
 
けれど、息子には息子のペースがある。
 
 
そして、『昨日できたことが今日できるとは限らない』のが学校が苦手な子どもです。
 
 
とくに付き添い登校をしていると「1日でも早く1人で登校してほしい」という親のあせりがあります。
 
 
けれど実際には『3歩進んで2歩下がる』どころか『3歩進んで6歩下がる』というようなことも。
 
 
当時の私は
 
 
「頑張らないと」「後戻りはダメだ・・・」
 
 
と付き添い登校をしながら、息子に無理なステップアップを促していました。
 
 
「今週は4時間授業に出られた」
 
 
「よし!明日から1週間は6時間目までいられるように頑張らせよう!」
 
 
そんな風に1人意気込み、息子に次々と次のステップの行動をさせようとしていました。
 
 
ところがそれは、息子にとっては無理な目標。
 
 
「嘘でしょ?1時間目で早退なんて・・・」1度前進しても翌週には後退する、そんな状況を繰り返す時期がありました。
 
 
そして私は息子が「学校にいることができた時間」に一喜一憂する日々
 
 
後退した日はイライラした気持ちを抑えることに必死でした。
 
 
頭を抱える
 
 

3.無理して学校にとどまる必要はない!ポイントはお子さんが成長できるかどうか

 
 
短期的にみると後退しているようにみえていても、肯定的な働きかけを続けていればどこかのタイミングで必ず『前進するとき』がきます。
 
 
そのタイミングはお子さんそれぞれ。
 
 
わが家の息子は、夏休み直前に学校にいられる時間が短くなり、出られる授業が少なくなりました。
 
 
「このまま夏休みに入るなんてどうしよう・・・」
 
 
と不安な気持ちのまま1学期を終えましたが、夏休み中の充電パワーで、2学期から出られるようになった授業、出来るようになったことがぐんと増えました。
 
 
長期間付き添い登校を続けているからこそ言えること。
 
 
それは、登校拒否のある子は『無理に長時間学校にいることに意味はない』ということ。
 
 
無理をして学校にとどまり、体調を崩してしまうくらいなら、家で肯定的な働きかけをして過ごした方がよっぽどいい。
 
 
学校の別室で何もせず、暗い表情で数時間過ごすよりも、家でお子さんが得意なことをしながら自信をつけて、学校に行ける力を蓄えていく
 
 
遠回りなようで、復学への一番の近道となります。
 
 
そして、1日単位、1週間単位にフォーカスすると後退しているように感じる時期もありますが、長期的にみると、大きな前進がみられる時期がきっとあります。
 
 
「今日はもう無理だな」と親御さんが感じた時は、すぱっと諦めて、学校をお休みまたは早退することも大切です。
 
 
お子さんの成長につながる取り組みをしながら、親御さんご自身も束の間、ぜひ休息してくださいね。
 
 
母子登校
 
 
執筆者:永瀬 未歩
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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