否定的な言葉かけが発達障害・グレーゾーンの子どもたちの『脳』に与える影響とは?劣等感を自信に変える声かけのポイント

肯定する
つい否定的な言葉かけをしてしまいがちな発達障害・グレーゾーンの子どもの育児。日常的に「だめ」「してはいけない」「違う」などの否定的な声かけを続けてしまうと、子どもは次第に劣等感を抱き自信をなくしてしまいます。この記事では、そうならないための親の接し方についてご紹介します。
 
 

1.あなたは、今日何回、お子さんに否定的な言葉を使いましたか?

 
 
日常的に子どもに「だめ」「いけない」「違う」「やめて」など否定的な言葉をかけていませんか?
 
 
「それ、触っちゃダメよ!」
 
 
「もうそれ以上食べちゃいけないからね」
 
 
「違う!それじゃない!」
 
 
「もう、ゲームはいい加減にやめて!」
 
 
私たち親は、意外とこれらの言葉を何気なく使っているかもしれませんね。
 
 
この何気なく使っている親の否定的な言葉。
 
 
多くの親御さんたちが否定的な言葉が子育てにおいて、あまりよくないとは思っていても
 
 
『なぜよくないのか?どのような悪影響を子どもに及ぼしてしまうのか?』実は意外と知らないものです。
 
 
本記事では
 
 
✔️否定的な言葉が発達障害・グレーゾーンの子どもたちの『脳』にどのような影響を与えるのか。
 
 
✔️否定的な言葉を使う代わりに、どのような会話を心がけるとよいのか。
 
 
私の息子、自閉スペクトラム症(ASD)傾向のある子どもの事例をあげて、ご紹介します。
 
 
「毎日、否定的な言葉を使ってしまっている…」という親御さんも大丈夫!
 
 
今からでも遅くありません!
 
 
否定的な言葉かけで劣等感を抱いているお子さんの自信を肯定的な関わりで取り戻していきましょう!
 
 
トライ!
 
 

2.否定的な言葉で劣等感を抱き、自信をなくしてしまった発達障害の息子

 
 
私の息子は現在小学3年生。
 
 
入学してすぐに発達障害/自閉スペクトラム症(ASD)と診断されました。
 
 
小さな頃から
 
 
・こだわりがある
 
・癇癪が起こると止まらない
 
・人見知りが激しい
 
・過敏なところがある
 
 
などの育てにくさを感じてきましたが、日常生活の中で困りごとが強く出るまで特性には気付いてあげることができませんでした。
 
 
特性が強くなり始めたのは小学校に入学してから。
 
 
・勉強が苦手
 
・困ったことがあっても誰にも話せない
 
・嫌なことを嫌と言えない
 
 
など、学校生活においてたくさんの困難を抱えるようになりました。
 
 
家庭においても、息子の『できていないこと』がよく目についてしまい、私はよく息子に否定的な言葉かけをしてしまっていました。
 
 
学校でも、家でも…。
 
 
段々と息子は自信をなくしていき、「どうせ僕なんて…」と劣等感を抱くようになっていきました。
 
 
その頃から学校に行くことを拒否し、家庭でも攻撃的な態度をとるなど、どんどん事態は悪化
 
 
息子は周りの大人たちから否定的な言葉ばかりを受け、きっと心が休める場所がなかったのだと思います。
 
 
自信喪失
 
 

3.否定的な言葉が発達障害グレーゾーンの子どもたちの『脳』に与える影響

 
 
どんな人もそうですが、否定的な言葉をかけられると脳は萎縮し、な判断や思考ができなくなります。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは特に、『否定的な言葉』を強く記憶に残しやすいという特性を持っています。
 
 
親にしてみれば、ちょっとした『否定的な言葉』でも…
 
 
子どもにとっては深く記憶に残り、脳を萎縮させてしまっていることも考えられます。
 
 
そして、否定されればされるほど、子どもの自己肯定感は低くなります。
 
 
どんどんやる気をなくし「どうせ自分は何をやってもだめなんだ…」と自分自身を否定し、劣等感を抱くようになってくるのです。
 
 
その結果、自分で考えて行動しなくなり、本来ならできることもできなくなってしまう場合もあります。
 
 
特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちは「否定的な言葉」を周囲から投げられることが多いので、劣等感を抱きやすい状況にあります。
 
 
唯一の安全基地である家庭の中でも
 
 
日常的に親御さんが「ダメ!」「いけない!」などという否定的な言葉をかけてしまっていると
 
 
さらに子どもは自信を失い、不安やストレスを抱えこんでしまう危険性も…
 
 
これらが日常的に続くと頭痛や不眠、不安、不登校、暴言暴力などの二次的な問題が出てくる可能性があるので注意が必要です。
 
 
NG
 
 

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4.否定的な言葉に敏感な発達障害の子どもの劣等感を自信に変える声かけのポイント

 
 
子どもの目に余る言動につい「いけないよ」「だめだよ」「やめて」と言ってしまいがちですよね。
 
 
しかし、否定的な言葉が子どもの脳に悪影響を及ぼし、劣等感を与えてしまうことは前述したとおり。
 
 
特に発達障害・グレーゾーン、特に自閉スペクトラム症(ASD)タイプの子に否定的な言葉かけを続けると、ネガティブな感情が積み重なり、どんどん自信を失っていきます。
 
 
否定的な言葉を続けてきた親御さんも、勇気を出して声かけを肯定的に変換していきましょう!
 
 
日常的な行動において、つい『よくない行動』に目がいってしまいがちですが、視点を変えて『今できていること』に目を向けると肯定的な言葉が出やすくなります。
 
 
例えば
 
 
「ご飯美味しそうに食べるね!」
 
 
「お箸の持ち方、ママより上手だね!」
 
 
「お茶碗さげてくれて、ママ助かる〜」
 
 
「〇〇くんの描いた絵、ママ好きだな〜」
 
 
「今日もママの子どもでいてくれて、ありがとう!大好き!」
 
 
子どもの今できていること、やり始めたこと、当たり前の日常、している行動をどんどん見つけて、肯定しましょう!
 
 
どうしても否定的な言葉を使わなければいけない時は、言い方を少し工夫するだけで伝わり方は大きく違ってきます。
 
 
例えば、走ってはいけない場所なら「走ったらダメ」ではなく
 
 
「歩いていこうね」
 
 
「手をつないでいこうね」
 
 
など、どんな行動をとればいいのか具体的に伝えることがポイントです。
 
 
「ここはどうするんだっけ?」と子どもに問いかけて本人に言わせてもいいですね。
 
 
子どもをよく観察し『できていること』に目を向けてあげることで、子どもの自信に繋がり、結果、自己肯定感を高めることができます。
 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんの子育て。
 
 
困り事も多く、どうしても『できていないこと』に目がいきがちになってしまいます。
 
 
やってはいけないことをしてしまうことも多く、つい否定的な言葉かけをしてしまいがちです。
 
 
ですので、親御さんが意識的に『できていること』に目を向ける習慣を身につけていく必要があります。
 
 
もし、これまで否定的な言葉を言い過ぎたと反省している親御さんがいたら、ぜひ『これでもか‼︎』というくらい、肯定的な声かけをお子さんにしてあげてください。
 
 
大人が「大袈裟だなぁ」「ちょっと恥ずかしいなぁ」と思うくらいが子どもにとっても丁度いいものです。
 
 
肯定の声かけのシャワーをたくさんかけてあげてくださいね。
 
 
肯定する
 
 
執筆者:たなだ りみ
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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