子どもがある程度の年齢になると、「会話が続かないけど大丈夫かな?」「もしかして言葉の発達が遅れているのかも・・・」と心配になりますよね。でも大丈夫!!子どもの言語能力は、ママだからこそ効率よく伸ばせます!今回はそのための対応をお伝えします。
1.子どもの本心を引き出せないのは、言葉が遅れているから?!
子どもとの会話がなかなか続かず、イマイチ子どもの本音が引き出せないと悩んでいるママや、
子どもの言葉の遅れを心配されているママに届けたい!
実は子どもの言語能力を最も引き上げられるのは、ママなんです!
ママのチカラで子どもの「言えない」を「言いたい!」に変える、簡単な対応をご紹介します。
2.何を質問しても一言しか返してくれない・・・息子の気持ちがわからずモヤモヤしていた
私には4歳になる発達障害グレーゾーンの息子がいます。
4歳ともなれば、言葉での意思の疎通がある程度できてくるので、
「子どもの気持ちもはっきりとわかる分、楽になるだろう」と思っていました。
しかし、実際はというと・・・なかなか会話が続きません。
なんとか続けようと質問を繰り返しても、「うん」、「わかんない」、「そうかも」と、一問一答形式で終わってしまうので、
結局息子がどう思っているのかがわからず、色んな場面でモヤモヤしていました。
3.言葉の意味は理解できているのに、なぜ会話ができない?理由は脳の特性にあった!
息子は、こちらが言っていることはある程度理解できているようだったので、
余計に「なぜ言葉にしてくれないのか」が私には理解できず、モヤモヤしていました。
しかしこれは、実は発達障害グレーゾーンの子の脳の特性が関係していたのです。
◆自分の感情に名前を付けるのが苦手
大人でも「この感情ってどう説明したらいいのかな」と悩むことがあると思います。
そういうときは、自分の感情をすごく複雑に感じてしまい、言葉にすることの難しさを感じますよね。
発達障害グレーゾーンの子どもは色々なことを敏感に感じ取っているため、脳は常に情報過多な状態。
「何から伝えたらいいんだろう」
「ママが聞いてるのってどれのこと?」
という具合に、実は返答するにあたって、ものすごく考えているのです。
ただ、まだ発達が未熟なこともあり、集中力がそこまで続かないので、途中で途切れてしまい、
「わからない」という一言に落ち着いてしまうということも少なくありません。
◆わかってもらえないと思っている
発達障害グレーゾーンの子は、普通とは少し違った、ユニークな感性や感覚を持っています。
それはとても素敵なことなのですが、周りにはなかなか理解してもらいづらいという側面もあります。
「なかなか伝わらない」という体験を繰り返していると、「私の言葉は伝わらない」と思い込み、積極的に伝えようとしなくなってしまいます。
そうなると、
「(本当は違うけど)そうかも」
「(よくわからないけどとりあえず)うん」
という具合に、返事をし、コミュニケーションを終わらせようとしてしまいます。
4.子どもの言葉の発達を促す、ママにしかできない対応
では、そのような場合、どのように対応をすると会話が出来るようになるのでしょうか。
ママだからこそできる対応を2つお伝えします。
①子どもの気持ちを細かく代弁する
「赤ちゃんだからまだ話せない」という前提が頭にある時期は無意識にやっていることも多いこの対応、実は年齢に関係なく有効です!
・なんだかモジモジしている
・恥ずかしくて黙っている
・ものすごく考えているけど言葉が出て来ない
・泣いたり怒ったりの感情表現のみしている
子どもがこのような時は、ママが気持ちを代弁してあげましょう。
「ちょっと緊張しちゃったよね」
「本当は〇〇だと思ってたかな?」
感情の名前を教えてあげることで、「こういう時はそうやって言えばいいんだ!」と子どもが学習できるようになります。
②子どもの表面的な言葉ではなく、本心に目を向ける
まだインプットした言葉が少なく、“言葉にする“という経験が浅い子どもは、本心をうまく表現できません。
「イヤだ!」と泣いていても「本当はもっとやりたかったのに」と思っていたり、
「大嫌い!!」と怒っていても、「大好きだから行かないで」と思っている、なんてことはよくあります。
感情が昂っている時ほど、言葉も乱暴になりがちですが、
「そんなこと言わないの!」と頭ごなしに叱ると
「気持ちをわかってもらえない」と失敗体験させてしまうことになるので、要注意!!
常に子どもの本心がどこにあるのかをさぐり、その本心に向けての言葉かけをしてあげましょう。
産まれた時から一緒にいるママだからこそ、子どもの些細な感情の動きをキャッチできるんです!
難しく考えすぎず、ママが既に持っている子どもの情報を武器に、対応してみてくださいね。
5.いろんなことを話してくれるようになった息子
適切な対応を続けていると、こちらから発信しなくても、息子自ら色んな話をしてくれるようになりました。
また、こちらの質問に対しても、きちんと答えられるようになり、
「こんなこと言えるんだ!」と驚くこともあります。
“伝わる人がすぐ側にいる“という安心感はとても心地よく、
「もっと伝えたい!」と成長を加速させます。
ぜひ、伝わることの喜びや気持ちを共有できることの楽しさをたくさん教えてあげてくださいね!
執筆者: 中谷 そら
発達科学コミュニケーション トレーナー