「勉強が嫌い!」は発達障害の子どものSOS⁈ ASDの特性に合ったサポート法

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勉強を嫌がり、暴力的になる発達障害の子どもたち。無理にやらせようとすると、子どもはますます自信を失い、二次障害につながるリスクも。本記事では、子どもが「勉強嫌い」になってしまう背景とその対応法、自信を守るための具体的なサポート方法をお伝えします。
 
 

1.発達障害の子どもの「勉強が嫌い」には注意が必要です!

 
 
「また宿題で怒り出した…」
『勉強』という言葉だけでかんしゃくを起こす…」
 
 
そんなお子さんの様子に、毎日頭を抱えている親御さんも多いのではないでしょうか?
 
 
実はそれ、ただの「わがまま」ではなく、子どもからのSOSのサインかもしれません。
 
 
とくに発達障害の子どもたちは、こだわりが強かったり、不注意が目立つ、感覚過敏があるなど、発達特性によって日常のあらゆる場面で困難を感じやすい傾向があります。
 
 
そのため、学校の宿題や勉強も「みんなと同じようにやる」ことが非常にストレスになってしまうのです。
 
 
以下のような行動が見られたら注意が必要です。
 
✔️宿題をしようとすると、毎回怒って喧嘩になる
 
✔️「勉強」という言葉に強く反応してイライラする
 
✔️暴力的な言動が増えている
 
 
こうした行動の背景には、学びへの苦手意識と、それによって崩れていく自己肯定感があります。
 
 
放っておくと、感情のコントロールがきかなくなったり、学校や家庭でのトラブルにつながる「二次障害」へと発展してしまうこともあります。
 
 
 
 
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2.我が家のASDの息子に起きたこと

 
 
私には現在小学3年生の息子がいます。
 
 
自閉スペクトラム症(ASD)と診断を受け、2年生の時から情緒支援学級に在籍しています。
 
 
知的な遅れはないため、学習のペースは通常学級の子と同じレベルで進んでいました。
 
 
しかし、本人は、「みんなと同じ」を求められる中で、大きなストレスを感じていたようでした。
 
 
それに気づいたのは、ある日突然、息子が家族に対して怒鳴ったり、物にあたったりするようになった時でした。
 
 
「勉強やったの?」「宿題は?」という声かけに、彼は顔をしかめて怒り出します
 
 
最初は「反抗期かな?」と思っていたのですが、違いました。
 
 
「勉強=苦しいこと」 「できない=ダメな自分」と感じるようになっていたのです。
 
 
宿題やらない
 
 

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3.「できない」より「できた!」を増やす家庭での関わり方

 
 
発達障害の子どもたちは、ネガティブな経験を深く記憶に残しやすいという特性があります。
 
 
学校でつまずいた経験が心に強く残り、勉強そのものを嫌いになってしまうことも多いのです。
 
 
そこで重要になるのが「家庭でどう接するか」という点です。
 
 
家でできるサポートには、こんな工夫があります。
 
・一人で取り組めないところは一緒にやる
 
・勉強以外の日常の中でも「できた!」という成功体験を意識的に作る
 
・小さなことでも具体的に褒める
 
 
例えば
 
「机に向かったね」
「名前書けたね」
「この字、きれいに書けたよ」
「あと少しだね、一緒にがんばろう」
 
このような声かけは、子どもにとって“自分はできるんだ”という小さな自信の積み重ねになります。
 
 
無理に「全部終わらせる」ことを目指すのではなく、「今できること」を一つひとつクリアしていくことで、子どもは少しずつ自己肯定感を取り戻していきます。
 
 
スモールステップ
 
 

4.「勉強が嫌い」にならないために、今できること

 
 
子どもが勉強を嫌いになる前に、親が気づいてあげられることはたくさんあります。
 
 
・最近、勉強の話をすると怒ることが多くなっていないか?
 
・学校から帰るとすごく疲れている様子はないか?
 
・家でリラックスできる時間があるか?
 
 
こうした視点で子どもを観察するだけでも、その子が出している小さなSOSに気づけるかもしれません。
 
 
とくにASDグレーゾーンの子どもは、集団生活の中で困りごとを見せにくく、先生にも気づかれないままストレスを溜め込んでいることがあります
 
 
「勉強が嫌い」なのではなく、「苦手なことを無理にやらされるのが怖い」のかもしれません。
 
 
だからこそ、家庭と学校が連携し、子どもに合った課題の量や取り組み方を一緒に考えていくことが重要です。
 
 
「無理をさせない、でも放置しない」このバランスが、子どもを守る鍵になります。
 
 
私も、子どもが勉強に対して苦手意識やストレスを強く感じていると気づいた後は、すぐに学校と相談し、宿題の量や難易度を本人に合わせて調整してもらうようお願いしました。
 
 
その後、自宅でも「宿題を絶対にやらせなきゃ」というプレッシャーを手放し、本人のペースを大事にするようにしました。
 
 
その結果、たった2週間で息子の態度は大きく変わったのです。
 
 
無理なく宿題に取り組めるようになり、少しずつ「できた」「わかった」と言える場面も増えていきました。
 
 
勉強を嫌がる子どもに「なぜやらないの?」と責めるのではなく、「今、どんな気持ちなのか」「何に困っているのか」に目を向けてみましょう。
 
 
親の声かけと、無理のないサポートがあれば、子どもはきっと「もうちょっとやってみよう」と思えるようになります。
 
 
「できた!」その積み重ねが、子どもの自信と未来を支えていくのです。
 
 
宿題
 
 
 
 
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