子どもの癇癪に向き合おうとするほど、手がつけられなくなってしまう状況に、どうしていいかわからず、対応に悩んでいませんか。たった1ヶ月で癇癪がぐっと減り、子どもが切り替えられるようになった、2つの対応をご紹介します。
1.子どもの癇癪への対応がうまくいかず、どうしていいか分からずに悩んでいませんか?
子どもが癇癪を起こすと、なかなか止まらない。
落ち着かせようとしてあれこれ声をかけても、かえって悪化してしまい、次第にママ自身も巻き込まれて、親子でヒートアップしてしまうことはありませんか?
「どうにか落ち着かせたい」と思っているのに、むしろ癇癪がひどくなり、対応に困っているママも多いはず。
実は、一生懸命に言い聞かせたり、子どもに向き合おうとする対応が、かえって癇癪を長引かせることがあるのです。
では、どのように対応すれば、子どもが自分で気持ちを切り替えられるようになるのでしょうか?
私自身が試して、たった1ヶ月で効果を実感できた「癇癪をぐっと減らす方法」をご紹介します!

2.手がつけられないほどの癇癪…必死に向き合っていた私の体験
私の娘は、時間通りに行動するのが苦手です。
出かける時間になっても着替えが進まなかったり、別のことに興味が移ってしまったりすることがよくありました。
そのたびに、私は時計を気にしながら「早くして!」と急かし、時には「もう行かないよ!」ときつい言葉をかけてしまうことも…。
すると、娘は「ヤダ!ヤダ!」と大声で泣き叫び、手がつけられない状態になってしまいました。
何を言っても「ヤダ!」しか返ってこず、しまいには大声で暴れたり、床を叩いたりするほどの癇癪に発展。
そのたびに私は「静かにしなさい」「いい加減にして!」と叱りましたが、状況が改善することはありませんでした。
「もしかして、私の向き合い方が足りないのかも…?」そう思い、さらに一生懸命に関わろうとしましたが、状況は悪化するばかり。
「どう対応すればいいの?」と悩み、イライラが募るばかりでした。

3.癇癪中の子どもの脳の状態と、脳の仕組み
どう対応すればいいのか分からなかった私は、発達科学コミュニケーション(発コミュ)を受講することにしました。
そこで学んだのが「癇癪時の子どもの脳の状態」です。
実は、癇癪を起こしているとき、子どもの脳は興奮状態にあり、まるで暴走しているような状態。
そんなときに「静かにして!」「落ち着いて!」とどんなに必死に声をかけても、脳には届かないのです。
また、「しっかり向き合って対応しなきゃ」とあれこれ声をかけることも、実は逆効果。
子どもにとっては「ママが自分に向き合ってくれている=ご褒美」となり、癇癪が繰り返される原因になってしまうことがあるのです。
さらに、脳には「同じ行動を繰り返すと習慣化する」という仕組みがあります。
つまり、ママが必死に対応しようとすることで、子どもは「癇癪を起こせばママが関わってくれる」と学習し、より癇癪が強化されてしまうのです。

4.「ディスタンシング」と「行動を褒める」対応で癇癪を減らす!
私自身、この悪循環を断ち切りたいと思い、娘への対応を変えることにしました。
そこで取り入れたのが、
①癇癪がひどくなったら距離を取る「ディスタンシング」
②気持ちを切り替えられたら「行動を褒める」
この2つのテクニックです。
①ディスタンシング(距離を取る)
癇癪が始まったら、「今は何を言っても伝わらない」と考え、あえて距離を取ります。
このとき、目を離すのではなく、家事に没頭するのがおすすめ。
掃除や洗い物など、普段の家事をしながら「今は待つ時間」と思うことで、ママ自身のストレスも軽減できます。
最初は効果を感じにくいかもしれませんが、「癇癪という行動を繰り返さない習慣」を作ることが大切。
続けていくと、癇癪の時間が徐々に短くなっていきます。
実際に、私もこの方法を続けた結果、娘は1ヶ月後には30分で切り替えられるようになりました。
②切り替えができた「行動を褒める」
ディスタンシングを取り入れて1ヶ月後、初めて娘が自分から部屋にこもるようになりました。
「暴れてもママは対応してくれない」と学び始めたのかもしれません。
そして、30分ほどして部屋から出てきた娘が「ごめんなさい」と言ったのです。
このとき、「気持ちの切り替えは大人でも難しいのに、あなたはできたね!」と伝えました。
それまでの私なら「やっと落ち着いたのだから、謝るのは当たり前」と思っていたかもしれません。
しかし、その気持ちは脇に置いて、「正しい行動」をしっかり褒めることがポイント。
この繰り返しが成功体験となり、娘は次第に気持ちの切り替えがスムーズになっていきました。

5.「行動を褒める」ことで、癇癪を起こさない習慣へ
この対応を続けた結果、1ヶ月後には、暴れて泣き叫ぶような癇癪はほとんど起こらなくなりました。
「ディスタンシング」と「行動を褒める」を組み合わせることで、子どもが気持ちを切り替えられる力を育てることができます。
癇癪への対応に悩んでいるママは、ぜひ試してみてください!

執筆者: 野口 れいこ
発達科学コミュニケーション アンバサダー