大勢の人がいるとついテンションが上がってしまい、発達障害・グレーゾーンの子どもの暴言が止まらない!そんな状況にお困りのママはいませんか?我が家の暴言言いたい放題だった息子が、たった1回の褒めで丁寧な言葉使いに激変したテクニックをお伝えしますね。
1.発達障害・グレーゾーンの子どもの暴言に悩んでいませんか?
大勢の人が集まる場面(親戚の集まりや久々の友達との再会)になると、我が子がいつもより調子に乗ってしまい、暴言が止まらない、なんてことはありませんか?
「バーカ!」
「あっち行け!」
「クソババア!」
などの暴言を子どもが吐くと、周りが笑って面白がったり、「止めなさい!」と注意をしたりするので、それを注目してもらえたと勘違いしてますますエスカレート・・・
「あの人、どんな子育てしてるんだろ・・・」
と思われてしまいそうで、心配になってしまいますよね。
そんな困っているママに、お子さんの暴言を減らすために是非使って欲しいテクニックをご紹介しますね。
2.発達障害の子ども、親戚の前で家族に暴言の嵐・・・
夏休み、久しぶりに集まったいとこたち。
小学校2年生の息子は嬉しくてテンションが上がっていました。
たまたま前日に夫が短く散髪したばかりだったため、
「ハゲ!!!ツルッパゲ!」
とパパに向かって言ったところ、いとこ全員が大笑い!!!
それに味を占めてしまい、調子に乗ってどんどんと暴言がエスカレートしていきました・・・
(ママに向かって)「やーい、おデブー」
(兄に向かって)「おい、ケチ!」
お行儀のいいいとこたちは徐々に冷静になっていき
「そんなこと言ったらダメだよ!」
と注意してくれるようになりましたが、一度エスカレートしてしまった息子の暴言は止まることを知りません。
息子の態度がエスカレートするにつれ、家族もだんだんイライラが大きくなっていき、その場は気まずい雰囲気になっていきました。
幸い、家族以外に暴言を吐くことはなかったため(絶対に許してもらえるだろう、という甘えがある相手にしか暴言を吐かないのです)、親戚一同に息子をお願いして家族は1晩離れて過ごすことにしました。
息子と家族がクールダウン出来れば良いと思い距離を置くことにしましたが、息子を置いていくことに心配や罪悪感でいっぱいでした。
3.暴言への注目で「ご褒美をもらえた!」と脳が認識してしまった
以前は普段の生活の中でも常に癇癪、暴言、暴力が酷かった息子でしたが、私がふたばスクールのいたがきひまりさんから発達科学コミュニケーションを学び、教えてもらった声かけを実践することによって、癇癪、暴言、暴力はかなり少なくなっていました。
それなのに今回、なぜ暴言が出たのでしょうか?
暴言が出るのには大きく3つの理由があります。
①言葉が足らず、言い方がわからないから
②自信がない自分を大きく見せるため
③かまって欲しいから
息子は発達障害の自閉スペクトラム症(ASD)との診断を受けており、コミュニケーションが苦手で言葉足らずなのと、かまって欲しい気持ちが大きく、以前は常に暴言を吐いていましたが、今回は②と③が理由だな、と感じていました。
たまたま暴言でいとこたちが笑ったということもありますが、息子より年下のいとこもいて、自分への注目が以前より少なくなっていたことも原因だと思われます。
人間の脳は、自分がした言動に対して反応があると
「効果があった!」つまり「ご褒美がもらえた!」と認識し、
いい言動でも悪い言動でもそれを繰り返してしまうようになるのです。
今回、息子の脳は「暴言がみんなに笑ってもらえた!」と認識してしまったため、どんどんとそれを止めることができなくなっていたのでした。
4.暴言は相手にせずスルーし、いい言動を褒めていった
1晩家族と離れてお泊りをした息子は、翌朝になるといつも通りに落ち着いていました。
きっと甘えられる家族と離れたことによって、普段の
「外ではちゃんとしなきゃ」
という気持ちが出て来たのでしょう。
一緒に泊まっていたいとこたちは習い事のチームスポーツのおかげで、ここ数年でとても言葉遣いが丁寧になっていました。
「おばあちゃん、これ使ってもいいですか?」
「〇〇ちゃん、お水のボトル取ってもらえますか?」
など、小学生ながら誰に対してもとても丁寧な言葉を使っていて、聞いている周りも感心するほどでした。
するとその影響で、前日暴言だらけだった息子が私に
「ママ、お水入れて下さい」
と言ったのです!!!
普段は「ママー!お水!!!」だったのに!
とても驚いた私は
「〇〇ちゃんたちみたいに丁寧に言えてかっこいいね!」
「すごい、急にお兄さんの話し方になっててビックリした!」
「そんな風にお願いされたらすぐやってあげたくなるね!」
と素直に嬉しさを言葉にしてたくさん息子を褒めました。
反面、ちょっとでもまた調子に乗って家族に暴言を吐いても、そこはスルーをして相手にしないことを徹底していきました。
5.丁寧な言葉使いが続くようになった!
その後、お盆が終わって自宅に帰ってからも、お願いをする時の息子の丁寧な言葉使いは続いています。
時々「ママー!お茶ー!」と言ってしまっても
「あ、お茶入れて下さい」
と自分で丁寧な言い方にきちんと直すようになりました。
悪い言動はスルーしていい言動をとにかく見逃さず、聞き逃さず褒める!
是非皆さんもやってみて下さいね。
執筆者: しまたに あすみ
発達科学コミュニケーション リサーチャー