トイレに行ってくれない!できないことを指摘するとかんしゃくを起こしていた息子がみんなのためにがんばるようになった。Hくんの話です。
1 息子にチック症状が出始めました!
私の息子は、お友達が大好きでお友だちの言っていることが全て正しいと感じすぎてしまう子でした。
「~しちゃいけないって○○(友達)が言ってた」
「お母さんの言うことは聞いちゃいけないって○○が言ってた」
「公園に行かないと〇〇に怒られる!(〇〇は結局いない)」
など友達の言動に振り回されることが多々ありました。
そんな息子がコロナウィルスの感染が始まると、コロナ他ウイルス、細菌、寄生虫、ダニ、虫などへの恐怖心が大きくなり、感染するということに異常な恐怖心をもつようになりました。
外出を極端に嫌がり、出かける予定も直前で「行きたくない」と大暴れをする。
けれども、いざ出てみるとリフレッシュできたねー。とニコニコ。
そんな息子に、私は、振り回されていました。
そして、何よりも困っていたのがお漏らしです。
幼稚園では漏らさないのに、家では、ほとんど自力で行けない。
漏らしていることに気がついていないふりをする…
パンツを交換しようと提案すると激昂…
こまめに「トイレに行こう。」と声をかけると怒る…
あまりに心配で病院の受診を勧めると激昂して
「お母さんがちゃんとトイレに行けって言ってくれないからだよ!」と人のせいにする…
このままでは、いけないと感じ、息子のお漏らしを直すために私が対策に乗り出しました。
すると、息子にチック症状が出始めました。
2 息子のいちばんの味方は自分だ!と胸をはりたい。
さらに、年長になると急に癇癪が出始め、最初はよくわからず応戦してしまい、怒鳴り合う毎日に疲弊していました。
癇癪と共に自分でできることもしなくなり、お出かけを怖がる、後追いのような現象が急激に増え、毎日の生活に大きなストレスを感じていました。
幼稚園では優等生だから、周りから見ると問題があるように見えず、相談しても理解されないことで、私は孤独を感じました。
とにかく、藁にもすがる思いでネットで見つけた個別相談会に申し込みました。
まず、本当に相談して良かったです。
個別相談会を受けただけで息子の問題が解決するわけではありませんが、なんとかなるかもしれないという希望が見えることは大きな救いでした。
そして、私の子育てを否定するでもなく、今から変わっていけばいい!と言ってもらえることで下がり続けていた自己肯定感が少しだけ上を向けた気がします。
子どものできないこと、してくれないことなどマイナス面が気になりすぎて全く褒められない。
たまに褒めても全然嬉しそうじゃない。
息子に「前みたいに笑ってよ」と泣かれたけれども、全然笑えない。一緒に遊びたくない。一緒にいたくないと感じてしまう…
私が子どもの不安定の原因になっているのではないかと思っていました。
だけれども、私は、もっと子どもに笑顔で接したい。
いいところをたっくさん見つけたい。
息子のいちばんの味方は自分だ!と胸をはりたいと強く感じました。
そして、指摘すると癇癪を起こして手がつけられない
相手の立場になって考えることができない。
嫌なことを自分がされても平気だと強がる。
そんな息子の今の状態では、これから、小学生になった時に困るのではないかと発達科学コミュニケーション(発コミュ)の受講を決意しました。
3 素直にトイレに行ったときは、びっくりして、思考停止しました。
まずは、息子のお漏らしを減らすために、否定的な注目を減らし、良い行動に注目するようにし、
漏らしてしまうことに対して、「漏れちゃった」と素直に言えたことを褒め、
トイレに誘ったら行けたことを褒め、パンツを自分で履き替えられたことを褒めることで自分でトイレに行けるようになり、漏らすことが激減しました。
はじめて、かんしゃくを起こさずにトイレに行けたときは、「え?行くの?何も言わずに?」とびっくりして、私の思考が停止しました。
興奮を抑えて素知らぬ顔で褒めるのに苦労しました^^
もしかしたら、ニヤニヤが抑えきれずに変な顔になっていたかもしれないです。
それだけではなく、30分程度の留守番ならできるようになったり、かんしゃくを起こす数も激減したり、不機嫌な時間も短くなりました。
お風呂や歯磨き、就寝などもきちんと段取りを踏めば嫌がりながらも癇癪を起こさずに行動できるようになりました。
自分が不安だと思っていること、困っていることを素直に私に伝えてくれるようになったので、困りごとも幼稚園の先生と共有できるようになりました。
また、私が対応を学んだことにより、困った行動が起きたときに、なぜその行動が起きているのかを客観的に考えるようになりました。
否定的な注目を減らし、良い行動に注目するようになったことで、子どものできていることに気づけるようになったので子どもをかわいい、愛おしいと思えるようになりました。
私は、自分の子育てに自信がなく、いつも周りはどうしているのか、周りの子ができているのになぜ自分の子はできないのかと比較ばかりしていました。
けれども、私の接し方が変わっただけで子どもが変化したのを目の当たりにして、自分の中に他者と比較しない子育ての軸ができたと感じています。
息子自身の成長を喜ぶことがほんとうの意味でできるようになったと感じています。
私自身、自分に対しても夫や息子に対しても否定的な注目をやめ、肯定的に捉え声掛けをしていくことで、生きるのが楽になりました。
発コミュが自分自身も救ってくれたと思います。
一番の困りごとであった、トイレ問題はもちろん解決することができました。
それだけではなく、苦手な幼稚園の発表会の練習があって、ぐずっても、
「〇〇君本番来れるといいなー」と息子が言うのに、「周りのお友達も○○(息子の名前)が来てくれるといいなーって思ってるよ」と話したら、「そっかー。おれいないと他の子どこに立つか分からなくなっちゃうもんねー」と言って、バスに乗って登園して行きました。
まさかの起床後20分で笑
何よりも驚いたのは、ちょっとバス待たせちゃったけど、間に合うように頑張るんです。「急げー」って言われても全然、怒らないんです。
その姿を見て、なんか、全然変わったなぁと感じました。
5 嫌いだと言いながらもやり切った息子を誇りに思います。
そして、先日行われた発表会では、周りから見て、ものすごく緊張しているのがわかるくらい、顔が強張っていたのですが、自分から参加できました^^
顔がこわばっちゃうくらい恐ろしい行事に自分で行けるようになったんだなぁと感じ、感動しました。
練習の時から、たくさんの不満は持っていたけれども、嫌いだと言いながらもやり切った息子を誇りに思います。
これからは、なんでも知りたがる好奇心旺盛なところを伸ばし、興味があればどこにでも飛び込んでいける行動力をのばしたい。
他人と関わることにまだまだ不安を感じているので、自分の気持を素直に表現する力や、他人の意見に耳を傾け受け入れる柔軟性を伸ばしたい。
と思っているので、行動すると楽しいことがたくさんあるんだ!良いことがたくさんあるんだ!という成功体験を積ませるためにいろんなところへ旅行したいです。
そして、その中で起こるハプニングに対応できる力も育てたいと思っています。
息子はもっとママのお手伝いを頑張りたいなんて言ってくれてますけどね^^
HくんママのEさんにインタビューして記事にしました。
この記事でのポイント!
否定的な注目を減らし、良い行動に注目する。
否定的な注目とは、できていないところに注目すること!
なので、できていないことは、スルーをすることです。
出来ていないところが気になっても、
素知らぬふりでスルーをし、できたことを褒めましょう^^
執筆者:神山彰子
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