小学生低学年必見!ギフテッド男子が9歳の壁を乗り越えるために必要な準備

ギフテッド男子には、小学生生活で越えなければいけない壁があります。この壁に、ぶつかり不登校になった息子の経験と9歳の壁を乗り越えるのに必要な準備についてをお伝えします。
 
 

1 ギフテッド男子にとって「9歳の壁」「10歳の壁」「小4の壁」って何?

 
 
頭がよくって、困りごとなんてないように見えるギフテッド男子には、実は越えなきゃいけない壁がたくさんあるって知ってますか?
 
 
ギフテッド(2E)って、何?と思った方は、こちらをお読みください。
 
 
まず一つ目は、「8歳の壁」。8歳の時点で、ギフテッドの脳は、一般的な子よりも未熟です。その未熟さから起きる問題については、こちらをお読みください。
 
 
そして、次に訪れるのが、今回のテーマは、「9歳の壁」です。
 
 
9歳の壁または、10歳の壁・小4の壁って聞いたことありますか?通信教育のチラシなどで目にしている方も多いのではないでしょうか?
 
 
実はこの言葉、子どもが9歳頃になると、越えることが難しい壁があるとして作られた言葉なんです。
 
 
一般的に9歳になると
 
 
① バランス感覚などの運動面や細かい動きもできるようになり、できることが増える
 
② 自分と他者の違いに気付くようになってくる
 
③ 具体的思考から抽象的思考を理解するようになる
 
 
という成長が見られますが、この3つの成長が発達障害の子にとって、とっても大きな壁となるのです。
 
 
 
 
では、この3つの成長がギフテッドのIQが高いことにどのような影響を与えるのでしょうか?
 
 

◆①運動面の発達

 
 
もともと不器用傾向にある子にとって、他の子はできるのに自分はできないということが多くなります。
 
 
ギフテッドの子の中には、不器用傾向であるだけでなく、不器用になっている原因が視覚認知・空間認知の弱さにあることがあります。
 
 
縄跳びをするにも、目で見ること・縄の位置を把握するのが第一段階になります。この段階で、認知が難しい子は、なかなか縄を飛ぶことができません。
 
 
つまり、本人がどんなにがんばっても、どうにもできない部分の認知の未熟さから運動が苦手なのです。
 
 
自分ががんばってもできないことを周りがどんどんできるようになってくるので、自信を失ってしまいます。
 
 

◆②他者との違いが見える

 
 
9歳頃になると、周りの子から、不器用でできないことがあるギフテッドの子は、できないダメな子に見えてしまう場合があります。
 
 

◆③ 具体的思考から抽象的思考を理解できるようになる

 
 
勉強において抽象的になってきて、授業内容が高度になります。高度になったからと言って、ギフテッドの子の知能の高さには、追いつきません。
 
 
逆にテストの問題が抽象的な問題になり、より詳しいことを知っているギフテッドの子は、テストで✕になることが、増えます。
 
 
なぜなら、「そこまで習っていません」という理由で×になるからです。
 
 
これは、周囲の子にとって「この子はテストでいい点が取れない子」。ギフテッドの子は、「僕は、評価してもらえない!」という気持ちが大きくなってしまうのです。
 
 
9歳の壁については、こちらでも詳しく解説していますので、ぜひチェックしてくださいね!
 
 
 
 
 

2.ギフテッドの子にとって、「9歳」とは小学生生活の分岐点

 
 
 では、ギフテッドの子にとっての「9歳」とは、どういう年なのでしょうか?
 
 
9歳になると抽象的思考が育つので、思考のレベルが上がります。今までは考え方が独特なただの物知り博士だった子が、知識を吸収するだけでなく自分で思考し始めます。
 
 
が、実は、そこが問題ではなく、ギフテッドの子の「9歳の壁」は、友だちが他者との違いに気付きだすことに問題があります。
 
 
今までは、何か変わっているけど、面白いことをしているギフテッド男子は、いい意味で放っておいてもらえました。何か変なことをしているけど、周りの子には、関係がなかったのですね。
 
 
しかし、周囲のことを理解しだした子からは、あの子は間違えている!あれは、正しい方法ではない!と指摘されることが増えるんです。
 
 
ギフテッド男子が自分のやりやすいように変えたルールは、理解してもらえず、外れたことをしていることを攻撃され始めます。
 
 
攻撃されると、できていたこともできなくなり、より失敗をすることも増え、その失敗を先生だけでなく、お友だちからも指摘されるので、ギフテッド男子は、みんなは敵だ!とみんなといることにストレスを感じ始めます。
 
 
 
 

3. 我が子が学校にいけなくなった理由

 
 
私の息子も同じような状況でした。『9歳の壁』にぶち当たり、みんなは敵だ!と思うようになってしまったのです。
 
 
息子は、字が書けないことをきっかけに発達検査を受け、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム(ASD)であると診断され、2年生の頃から特別支援学級と普通学級を行き来する学校生活になりました。
 
 
しかし、3年生になると、学校での不適応行動(ノートを書かないことや授業中、話を聞いていないように見える)と登下校でのお友だちとのトラブルが多くなり出しました。
 
 
そのうち、さらに、授業中に立ち歩いてみたり、自分のものが机やロッカーにしまえなくなりました。ますます、周りからの指摘が多くなります。
 
 
すると、特別支援学級から、普通学級に移動できなくなり、徐々にお友だちとも距離を置きだしました。大好きだったはずのお友だちへも近寄ろうとしなくなりました。
 
 
問題を起こしながらも、学校は行かなきゃいけないと思っていた息子は、学校に通い続けましたが、4年生の3学期には、ついに不登校に。
 
 
学校に行かなきゃいけないとわかっているのに、行けない自分へのイライラを家族にぶつけるようになりました。
 
 
『9歳の壁』にぶち当たってみんなは敵だ!と思うようになってしまったのです。では、この『9歳の壁』を乗り越えるためには、どうしたらよいのでしょうか。
 
 
 
 

4.準備しておくべき○○なマインドとは?

 
 
ギフテッド男子に訪れる『9歳の壁』を乗り越えるためには、ずばり、自分には、こんないいところがある!と自分を信じられるマインドを手に入れることがポイントです!
 
 
 
ギフテッド(2E)男子は、説明することが苦手です。
 
 
なぜなら、話す言葉が難し過ぎるから!
難しい言葉で話してもお友だちには、伝わりません。
 
 
だけど、体験したことを話すことは、できるんです。
 
 
なぜかと言うと、行動を説明することになるからです。
○○現象とかではなく、こういう風にしたら、こんな風になったんだよ^^
 
 
という誰でも、理解しやすい会話になるからです。
 
 
もし、今、不登校で困っている子も、ぜひ、習い事や好きなことを体験していくことで社会とつながり続けてくださいね。
 
 
学校にいけていないから…なんて、気にしないでお子さんが楽しくできることを見つけ、お友だちに楽しく語れる体験をしてくださいね。
 
 
そうすることで『9歳の壁』を乗り越えることができます。
 
 
執筆者:神山彰子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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