楽しみにしていた授業参観。泣く息子を見て落ち込んだ私
小学1年生になった息子に、初めての授業参観の日がやってきました。
「学校ではどんなふうに過ごしているんだろう」
私は、息子の学校での姿を見られることを楽しみにしていました。
その日の授業は国語。
自己紹介と、自分の好きなものをみんなの前で発表することになっていました。
教室に入ると、息子は私を見て一瞬笑いましたが、どこか緊張した表情をしていました。
授業が始まり、事前に作っていた発表用のプリントが配られました。
ところが、その授業を休んでいた息子のプリントだけがなかったのです。
私は教室の後ろから、
「先生、気づいて……!」
と願っていました。
だけど先生は気づかないまま、授業は進んでいきます。
人前で発表することが苦手な息子は、「僕のがありません」と先生に伝えることもできず、
固まっていました。
発表の順番が近づくにつれて、何度も目をこする息子。
「泣いている……」
私はそこで初めて気づきました。
息子の番になると、先生に手を引かれて前へ行き、代わりに先生が紹介してくれました。
泣きながら席に戻った息子は、机を蹴ったり、わざと鉛筆を落としたりしていました。
私はその姿に衝撃を受け、涙が出ました。
保育園では
「優しい子ですね」
「思いやりがありますね」
と言われてきた息子。
その息子が、私の目の前で泣きながら机を蹴っていました。
周りの子たちが発表している中、息子だけが泣いている。
「どうしてうちの子だけ、みんなができることができないんだろう」

悲しさが込み上げると同時に、その場にいることさえ辛くなりました。
楽しみにしていた初めての授業参観。
それなのに私は、息子が学校で頑張っている姿ではなく、
荒れている姿を見ることになったのです。
授業後の懇談会では、子どもたちは体育館で過ごす予定でした。
ところが先生から、
「体育館に行けそうにないので、お母さんお願いできますか?」
と呼ばれました。
息子には、入学してから行き渋りもありました。
「この先、学校生活は大丈夫なんだろうか」
授業参観で見た息子の姿が頭から離れず、これからの学校生活がとても心配になりました。
私は息子のそばにいながら、どうしたらいいのか分かりませんでした。
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授業参観で泣いたのは「分からない」が不安を大きくしていたから
初めての授業参観で、泣いて固まり、机を蹴っていた息子。
私はその姿を見て、「どうしてみんなと同じようにできないんだろう」と思っていました。
息子には、
「周りをよく見ている」
「空気を敏感に感じ取る」
「失敗を強く恐れる」
という特徴がありました。
そんな息子にとって、たくさんの保護者がいる授業参観は、
いつも以上に緊張する場面だったのだと思います。
「何をするんだろう」
「みんなの前で発表するのかな」
「うまくできなかったらどうしよう」
さらにその日は、自分だけ発表用のプリントがありませんでした。
「プリントがない」
だけど、どうしたらいいのか分からず、先生に伝えることもできませんでした。

何をするのか分からない不安に、困っても助けを求められない状況が重なっていたのです。
不安が大きくなると、自分から助けを求めたり、次の行動に移ったりすることも難しくなります。
息子は、みんなと同じようにできなかったのではなく
どうしたらいいのか分からず、困っていたのかもしれません。
泣いたり机を蹴ったりする姿の奥には、言葉にできない不安があったのだと
私は少しずつ気づいていきました。
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次の授業参観は笑顔で参加!安心をつくる2つの関わり方
私はこれまで、息子に対して、
「できるでしょ。なんでできないの?」
「家ではあんなによく喋るのに、なんで学校では言えないの?」
と思っていました。
だけど、初めての授業参観を振り返り、息子自身が困っていたことに気づきました。
「もっと早く、息子が困っていることに気づいてあげたかった」
それまで私は、息子ができるかどうかばかりを見ていたのです。
だからこそ、次は息子が安心して参加できるようにしたいと思いました。
3学期の授業参観は、親子でリースを作る図工でした。
私は事前に先生へ相談しました。
「当日はどんな流れで進みますか?」
「発表する場面はありますか?」
「もしつらくなったら、途中で帰っても大丈夫ですか?」
先生から聞いたことを息子に伝えると
「そっかぁ」
と、少し安心した表情を見せました。
それでも息子は、何度か同じ不安を口にしました。
以前の私は、
「先生がこう言っていたから大丈夫!」
と、答えを伝えて安心させようとしていました。
だけど、予定が分かっても不安は残ることがあります。
そこで私は
「そっかぁ」
「そんなところがドキドキするんだね」
と、息子の気持ちを受け止めるようにしました。
息子に必要だったのは、予定を知ることだけでなく
不安を分かってもらえる安心感だったのかもしれません。

不安がすべてなくなったわけではありませんが、以前のように荒れることはありませんでした。
さらに、当日を楽しみにできるように、リースの飾りも一緒に買いに行きました。
何をするのかが分かる安心と、不安な気持ちを受け止めてもらえる安心。
そこに当日への楽しみも加わり、息子が一歩を踏み出す支えになったのだと思います。
「できる?」から「安心できている?」に変わった私
そして迎えた3学期の授業参観。
息子は嫌がらずに学校へ行き、参観中には笑顔も見せ、最後まで参加することができました。
「学校でこんな笑顔を出せるんだ!」
初めての授業参観では、泣いて机を蹴っていた息子。
目の前にいる息子は、あのときとは別人かと思うほど、表情が違っていました。
私は、息子が笑顔で参加している姿が何より嬉しかったのです。
あの頃の私は、息子がみんなと同じようにできるかどうかばかりを気にしていました。
ところが今回は違いました。
息子の行動の奥にある気持ちを考え、
安心して参加できているかに目を向けられるようになったのです。
初めての授業参観では、この先の学校生活が不安だった私。
だけど今は
「この子が安心して一歩を踏み出すために、私に何ができるだろう」
と考えられるようになりました。

授業参観でわが子の姿を見て落ち込んでいるママも
まずは子どもが何に困っているのかに目を向けてみてください。
子どもの行動の理由が見えてくると、ママの関わり方も変わっていきます。
その小さな変化が、子どもの「やってみよう」という一歩につながっていくのだと思います。
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授業参観で落ち込むママのよくあるQ&A
A.できなかったことより、子どもが何に困っていたのかに目を向けてみましょう。
泣いたり固まったりする姿の奥には、言葉にできない不安が隠れていることがあります。
A.先生に当日の流れを確認し、子どもが見通しを持てるようにしましょう。
授業内容や発表の有無など、事前に「分からない」を減らすことが安心につながります。
A.安心させようと急がず、まずは不安な気持ちを受け止めましょう。
何をするのか分かっていても、不安が残ることはあります。気持ちに寄り添うことも大切です。
<執筆者>発達科学コミュニケーションアンバサダー
秋葉えり




