子どもの行動を前にすると、私たちはつい「どうすればいいか」を考え始めます。
けれど、考えれば考えるほど迷ってしまう夜もあります。
この記事では、行動の正解を探す代わりに、一度立ち止まるための視点について書いています。
夜23時、親の心がざわつく時間
部屋の電気は消えているのに、画面の光だけがぼんやり漏れている。
「そろそろ寝たほうがいいんじゃないかな」
そう思いながらも、声をかけるべきか、今日は何も言わないほうがいいのか、毎晩、同じところで立ち止まっていました。
健康のことが心配。
明日の学校も気になる。
このままでいいはずがない、と頭では分かっている。
それでも、声をかけた途端に荒れてしまうこともある。
この時間が来るたび、私の中には「正しさ」と「関係」を天秤にかける癖が、強く残っていました。
問題は、ゲームそのものではなかった
最初は、「ゲームのやりすぎが問題なんだ」と思っていました。
けれど振り返ってみると本当に苦しかったのは、ゲームをやめない子どもそのものよりも、毎晩、どう関わるかを一人で決め続けていたことだったように思います。
止めるべきなのか。
見守るべきなのか。
今日はどちらが正解なのか。
間違えたら取り返しがつかない気がして、判断を先延ばしにすることも、強く出ることもできず、ただ疲れていく「どうすればいいか分からない」というより、どこに立てばいいか分からなくなっていたそんな感覚でした。
行動を見る前に、状態を見るという視点
このとき私に必要だったのは、新しい声かけや、制限の仕方ではありませんでした。
必要だったのは、行動の正解を探すことではなく、今、子どもがどんな状態にいるのかを見る視点だったのだと思います。
イライラしているのか。
ぼんやりしているのか。
少し落ち着いているのか。
その状態によって、親が立つ位置は変わります。
「整えるべき時」もあれば、「何もしない方がいい時」もある。
行動をどうにかする前に、まず自分がどこに立つかを決める。
それだけで、判断に追われる感覚は少し和らぎました。
答えを急がないという力
子育ての場面では、どうしても「早く正解を出さなきゃ」という気持ちが強くなります。
けれど、分からないままで立ち止まることにも、実は意味があります。
すぐに結論を出さず、心理学では、このような力を「ネガティブ・ケイパビリティ」と呼ぶことがあります。
難しいことをする必要はありません。
目の前の行動を今すぐ何とかしようとする前に、一度、自分が落ち着く。
そのための視点として、この考え方を持っておくと、親自身の呼吸が整いやすくなります。
判断が静まると、夜は少し変わる
この記事では、具体的な関わり方は書いていません。
なぜなら、判断に疲れている夜に、さらに「やること」を増やしたくなかったからです。
もし今、毎晩同じ場所で立ち尽くしているなら、それは失敗しているからではありません。
ただ、一人で判断を抱え続けてきただけです。今は、何かを変えなくてもいい。
無理に答えを出さなくてもいい。
まずは、子どもの行動ではなく状態を見る、そして自分の立ち位置を決める。
それだけで、判断は思っているより落ち着いてできるようになります。
具体的には、子どもの脳の状態によって親が立つ位置を決められるようになると、迷いは一気に減っていきます。
その判断軸については、また、あらためてご紹介しますね。
子どもの行動を前に、「どう関わればいいのか分からない」そんな夜が続くと、正解を探すこと自体に疲れてしまうことがあります。
答えを出せない時間や、決めきれない気持ちの中にいるときに、「それでも大丈夫だ」と立ち止まるための考え方をまとめた小冊子があります。
子どもを動かすためではなく、まずは、親自身が力を抜くために。
やり方を増やすより、判断を急がない視点を持っておくことで、関わりは少しずつ変わっていきます。
一度、頭の中を整理したいと感じたときに、手に取ってもらえたらと思います。


