反抗期の子に「死ね」と言われ心が壊れそうないお母さんへ。暴言の裏にあるSOSに気づき、親子の関係を壊さず、あなたの心を守る4つのステップがあります。「私にできること」と「私にはできないこと」を分けて考えていく境界線をご紹介しますね。
「死ね」と言われた日、心が粉々になったあなたへ
「頼むから早く死んでくれ」
その言葉が胸に突き刺さった日、母としての自分が一気に崩れ落ちた気がしました。
これまで必死に我が子のためにすべてを注いできたあなた。
やっと授かった大切な命だからこそ、「間違えたくない」「ちゃんと育てたい」と必死に頑張ってきたあなた。
けれども今、返ってくるのは暴言。
「もうどうしたらいいのかわからない」そんな気持ちで毎日が息苦しくなっていませんか。
正しさでは、届かない叫びがある
「そんな言葉、言っちゃダメ」
「高校のランクだけが人生じゃないよ」
つい、正しいことを伝えたくなる気持ち、わかります。
けれどもそれは、子どもが本当に求めている言葉ではありません。
暴言は、“心の奥底の叫び”がうまく出せずにあふれた形。
「しんどい」「怖い」「助けて」
そんな本音が、荒々しい言葉にすり替わって出てきているだけなんです。
「これは私の問題じゃない」と気づいた日
私もかつて、「無能」「消えろ」「お前なんか母親じゃない」と言われてきました。
正論で返したくなったし、何度も言い返したこともあります。だけど、関係は悪化するばかりで、心は削れていく一方でした。
ある日ふと、自分に問いかけました。
「これは誰の問題?」と。
そう気づいた瞬間、自分の中に“境界線”が生まれました。
「私はこの子の全部を背負わなくていい」
「私は私を生きていい」
その日から、ほんの少しずつですが楽になっていったのです。
怒りは“心のコップ”があふれたサイン
怒りは、実は“本当の感情”ではありません。
心理学では「二次感情」と呼ばれています。
本当は、悲しみ、寂しさ、不安・・・
そんな繊細な一次感情が心の中に溜まっている。
だけどそれを言葉にできないから、怒りという強い感情にすり替えて吐き出すのです。
たとえるなら、子どもの心は「コップ」のようなもの。
学校でのストレス、親の期待、自分へのプレッシャー…
目に見えない“水”が少しずつ溜まっていって、最後にちょっとした一言で、ドバーッとあふれ出してしまう。
それが、「死ね」「うざい」という耳触りの悪い言葉になって出てくるのです。
この考え方について
詳しくはこちらの記事も参考にしてください↓
怒りは二次感情!一次感情を癒すのが癇癪・暴力・二次障害を解決する秘訣
▶︎ https://desc-lab.com/miyatakanako/4376/
親子の関係を壊さず、あなたの心を守る4つのステップ
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保留:すぐ反応しない。「ふーん」「そう思ったんだね」と一呼吸おく
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受容:「それくらい悔しいよね」と否定しない
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共感:「お母さんも、うまくいかないとつらい時あるよ」と自分を少し出してみる
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境界:「でも、これは私のせいじゃない」そう思い直すことで自分を守る
本来なら「受容」のあとに「理解」して「共感」へ進むのが順番かもしれません。
だけど、どうしても理解できないほど苦しいときもありますよね。
そんな時に、「子どものために」が、いつしか「自分を犠牲にすること」になっていませんか?
あなたの心がすり減ってしまったら、子どもを支えることなんてできません。
だからまず、自分の“境界線”を引いていい。
「私にできること」と「私にはできないこと」を分けていい。
心を守ることは、逃げることじゃありません。
“寄り添う力”を取り戻すための、最初の一歩です。
正さなくていい。気の利いた言葉もいらない。