発達障害・グレーゾーンのお子さんがいると新学期を迎える時期、学校で問題を起こさないか?ついつい心配になりませんか?今この時期に知ってほしい、お子さんを落ち着かせるための「三か条」をお伝えします!
1.発達障害のお子さんの新学期準備~大切なことは2つ!~
もうすぐ新学期が始まりますが、発達障害やグレーゾーンのお子さんを持つママたちは、この時期ドキドキしているのではないでしょうか?
特に、感情コントロールが苦手な注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプ男子の場合、友達トラブルを起こしやすいので心配が大きいと思います。
新学期の準備というと、学校の用意や宿題、朝の準備など、やらなければいけないことだらけです。
今トラブルを起こしているお子さんや、学校では大丈夫だけど家で大変!というママに考えてほしいことがあります。
お子さんの新学期、または、これからの1年を過ごすにあたって大事な2つのことです。
1つ目は、今の困りごとを解決すること
2つ目は、必要なサポートをしてあげること
特に、2つ目は今後のお子さんの学校生活、もっと言えば人生において必要なことです。
これは、お子さんの学校生活だけでなく自立のためにも大事なことになります。
必要なサポートと聞くと「専門家に、我が子にはどんなサポートが必要なのか聞かなくては!」と思うかもしれません。
でも、実は専門家ではなくて、まずはママがやってあげるべきことがあるんです!
なぜなら、正確なサポートのためにはお子さん本来の力を知ることが必要です。
でも、お子さんの状態が落ち着いていなければ、それを把握することが難しいから。
落ち着いていない時は、お子さんの調子によってできたりできなかったりします。
お子さん自身のチカラがわかりにくい状態になってしまうんです。
うちの子も荒れていた頃は、「これ、できてたよね?」ということが急にできなくなったりしました。
それなのに、できないと思ってサポートを入れると逆に「できるのに!」と怒ったり…どうすればいいかわかりませんでした。
でも、今は状態が落ち着いているので、どんなことができなくてサポートが必要なのか?
私が理解することで、先生にお伝えできて、学校でも頑張ることができています。
まずは、どんなサポートが必要なのか?
それを知るためにも、お子さんの状態を落ち着かせるようにしていくのが大事なんですね!
2.ADHDグレーゾーンだからこそ、家でのサポートが必要な理由
ところで、少し前に下の息子が学校でクラスメートの子に石をぶつけられるという事件が起きました。
顔に当たってしまったので先生方も心配されて大事になりましたが…。
当ててしまった子は、うちの子を狙ったわけではなかったようです。
石を拾って持っていたところ、少し大きめの石だったので他のお友達に「危ないからダメだよ!」と注意をされて、腹を立てて石を投げた。
そこに、偶然うちの子がいたようです。
この話を先生から聞いた瞬間に、私は長男のことを思い出しました。
長男はADHDグレーゾーンです。きっと石を投げたお子さんも、うちの長男のように感情コントロールが難しいんだろうな…と思ったからです。
だから、「うちの子になんてことを!」という気持ちには一切なれず、そのお子さんとママのことが心配になりました。
そのあと、そのお子さんのお母さんからご連絡をいただきましたが、とても切なかったです。
なぜなら、それは2年前の私の姿だったから。
やっちゃいけないことなんて何百回も言い聞かせているけど、またやらかしてくる。そして、相手の方にお詫びをする。その後、また叱る。
これを何度繰り返したことか。
そのお母さんもやっぱり、私と同じ思いをされていました。
次の日、また学校から電話があり、先生は「石を持たないこと、人に危害を加えないことなど、もうしないとしっかり約束させました。」とおっしゃいました。
もちろん、怪我をさせられた子どもの親に対してクレームが出ないような対策でもあるでしょう。
ですが、それを聞いてとても悲しくて残念だったんです。
だって、そんなこと約束したって、きつく叱ったって、その子はやっちゃいけなかったことくらいわかっているからです。
わかってるんだけど、コントロールが難しいだけ。その子だって苦しんでる。
これをわかってあげられる大人が、学校にはいないんです。
だから、感情コントロールが苦手で怒りっぽいお子さんには、お家でしっかり肯定してあげてほしい!
まずはお家で、お子さんにあった関わりをママが知って実践する。
そして、その成功パターンをママが把握していれば、先生にも
・お家で成功した褒め方
・どんな時に怒りっぽくなってしまうのか
・叱ってもできないこと
・叱ることでのリスク
などをお伝えですることができます!
そのためにも、まずはお家でお子さんの状態を落ち着かせること。
そして、先生へのお願い事項を明確にしてほしいと思います。
3.新学期前にやるべき「三か条」はこれ!
では、子どもを落ち着かせるために大事な「三か条」をお伝えしますね!
これは私が今まで、ADHDタイプのお子さんを持つママの話をたくさん聞いてきて、本当に大事だと思うことばかりです。
その三か条とは
その1
「お子さんを知ること」
その2
「お子さんに必要な言葉をかけること」
その3
「お子さんにいらない刺激を入れないこと」
それぞれ、なぜ大切なのか説明しますね!
まず、1つ目の「お子さんを知ること」ですが、ADHDタイプのお子さんは、
・できる、できないのムラがあったり
・説明が苦手だったり
・空気が読めない
など色々な理由で誤解をされることが多く、理解してもらえる経験が他のお子さんと比べると少なくなりがちです。
しかも発達障害の特性が軽度の場合、特に周りから理解してもらうのが難しかったりします。
そして、理解されない苦しさから心が荒れてしまって、もともとの素直な性格がよくない感情にのまれて、いい行動がとれなくなることがあります。
ADHDグレーゾーンの長男も、一番荒れていた時期はまるで別人のようでした。
だから、まずはママやパパがお子さんの理解者になることが大事なんです。
お子さんの現状を知り、よくない感情にのまれている心をわかってあげる。
そうすると、お子さんは次第に落ち着くことができます。
わかってくれる人がいるか、いないか。それだけでお子さんの人生は変わります。
2つ目は「お子さんに必要な言葉をかけること」
これは、感情コントロールの苦手なお子さんの行動を落ち着かせるためには不可欠です。
では、どんな言葉をかけるのかというと、簡単に言えば「肯定する声かけ」です。
ただ、一般的にも「肯定して」とか「褒めて」というのはよく聞くと思いますが、ただ褒めるだけではあまり変化がないお子さんも多いです。
それはどうしてかというと、ただ本などに書いてある通りの言葉を使うだけでは、お子さんに合う褒めになっていないからです。
私も、長男はADHDグレーゾーンだったので自分でどうにかできると思ってあれこれ試しましたが、ほとんど効果がなかったと思います。
お子さんにとって必要な言葉はお子さんそれぞれで違います。
だからこそ、必要な言葉を知って、声をかけてあげることが大切なんです。
その子に合った声かけができると、お子さんは劇的に落ち着きますよ!
3つ目は「お子さんにいらない刺激を入れないこと」
お子さんの状態が落ち着いてないと、できないこと、やらないことが増えてしまいます。
それで、ついついママが指示をたくさん出してしまうかもしれません。
でも、あまり不必要な指示を出してしまうと、お子さんの状態はどんどん悪化していってしまいます。
それで、いらない刺激を抜くこと、いらない指示は入れないようにすることで、お子さんは落ち着きやすくなります。
お子さんの心を落ち着かせるための「三か条」いかがでしたか?
もしかしたら、やってみても上手くいかないと感じることもあるかもしれません。
具体的な方法はお子さんによってそれぞれ違うので、個別のアドバイスが知りたい!という時はお気軽に個別相談にお越しくださいね。
それぞれのお子さんに合った方法を、しっかりお伝えしていきますよ!
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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)