さっき言ったのに…何回も教えたのに…覚えられないADHDグレーゾーンの子どもに焦っていませんか?覚えられない背景にある脳の負荷を知って、親子をラクにする「まぁいっか」の子育てを紹介します。
1.覚えられない子への対応を指摘されることで生まれていた私の感情
子どもに、「さっき教えたばっかりなのに、覚えていないの⁈」と感じることはありませんか?
とくに注意欠如・多動症(ADHD)グレーゾーンの子どもは、聞いたことを頭の中に置いて、切り替えながら答えるのが苦手なことが多いので、覚えられないように見えることがあります。
この記事では、何回言っても覚えられない子どもに焦ったときに、脳の発達を理解した上で「今はまぁいっか」を見極める子育てを紹介します。
わが家のADHDグレーゾーンの息子もちょっと前に言ったことを覚えていないことがよくありました。
普段の生活の中で、べつに忘れてもいいようなことだったら気になることはなかったと思います。
ところが息子の場合、「この年齢なら、このくらいは覚えておいた方が良くない…?」と思うようなことも覚えていないように見えました。
難しいことを求めているつもりはない。ただ、年齢相応のことはできていてほしい。
そんな気持ちから、何度教えても覚えられない息子に段々と不安が募っていました。
そんな気持ちから、何度教えても覚えられない息子に段々と不安が募っていました。

とくに、家族や親しい周りの人から「ちゃんと教えた方がいい」「このままだとこの子が困るよ」と言われると、「私がどうにかしなきゃ!」と追い詰められていきました。
その裏には、子どもに対しては
・できない子だと思われるのが嫌
・本当はできるはずだという期待
・できない子だと思われるのが嫌
・本当はできるはずだという期待
自分に対しては
・躾をしてない親だと思われたら恥ずかしい
・ちゃんとやっていると認めてほしい
という気持ちがあったと思います。
・躾をしてない親だと思われたら恥ずかしい
・ちゃんとやっていると認めてほしい
という気持ちがあったと思います。
振り返ると、一緒に過ごす時間が長い家族や親しい人からの言葉だからこそ、「できない自分・子ども」と思われることや、子育てを否定されているように感じて、なにか言われる度に気になったり抵抗を覚えていたのではないかと思います。
2.今言ったばかりなのに…何回教えても覚えられない!
私が今でも忘れられない出来事があります。
今はもう高校生の息子が、保育園年中くらいの頃の話です。
夫から「信号の赤、青、黄色が分からないと、命に関わるからちゃんと色を教えて、覚えさせた方がいい」と言われたことがありました。
夫は「教えた方がいい」と口で言うだけで、実際教えるわけではありません。
それなのに、後からできていないところだけを見て文句を言ったり、息子に「だめなやつだ」などと言うので、そんな対応をされるのが嫌で色を教えることにしました。
このときは、すぐに覚えて夫にもいい報告ができるだろうと単純に考えていました。

「これは赤」「これは緑」「これは黄色」
ひとつずつ順番に聞くと、答えられる。
ひとつずつ順番に聞くと、答えられる。
ところが、「じゃあこれは?」とひとつ前に戻ると答えられませんでした。
さっきは言えていたのに、戻ると言えない。何回やっても同じように止まってしまう。
段々「どうしてこんな簡単なことができないの?」という気持ちが大きくなり、ついには泣きながら教えました。
こんな簡単なことができない息子も、教えられない自分も情けなく感じてしまったんです。
息子も泣きながら答えていました。結局その日、ひとつ戻った色を言えるようにはなりませんでした。
この出来事から、それまではさほど気にしていなかった息子の様子が、同じくらいの年頃の子とは違いがあることに気付きました。
「この子、このままで大丈夫かな」
「今言ったばかりのことも覚えてないなんて、なにか問題があるのかな」
そんな気持ちが膨れ上がり、どこか心の中に不安な気持ちを抱えたまま過ごすようになったのです。
「今言ったばかりのことも覚えてないなんて、なにか問題があるのかな」
そんな気持ちが膨れ上がり、どこか心の中に不安な気持ちを抱えたまま過ごすようになったのです。
それから発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学び、脳科学の視点で見られるようになったとき、「こんな簡単なこと」と思っていたのが私の間違いだったことがわかりました。
3.覚えられないように見えるADHDグレーゾーンの子の脳で起きていること
実は、息子は色を認識していなかったわけではありません。
その証拠に、絵を描くときには合わせてちゃんと色を変えていたし、ひとつだけ聞くと答えられていました。
つまり、息子は、「色が分からない」のではなく、「聞かれた情報を処理する」負荷が脳にかかってフリーズしている状態だったのです。
ADHDグレーゾーンの子どもの脳の中では、こんな風にいくつかの情報を同時に処理するとき、ワーキングメモリーというはたらきが悲鳴をあげていることがあります。
ワーキングメモリーは、人によって処理できる量に差があるのですが、ADHDグレーゾーンの特性を持っていると、このワーキングメモリーの処理量が少ないことが多いと言われています。
ADHDの子どもを対象にした研究でも、ADHD特性とワーキングメモリーの関連が指摘されていて、ワーキングメモリーが弱く出やすい、一度に多くの情報を扱うと「抜け」が起きやすいなどが報告されているそうです。

たとえば、私がやった色を教える場面では
✔「これは赤」だと聞く
↓
✔目の前の色を見る
↓
✔見た色を言葉で覚えておく
↓
✔前に戻って目の前の色を見る
↓
✔前に聞いた色を思い出す
↓
✔それを言葉にして答える
といういくつもの工程があります。
✔「これは赤」だと聞く
↓
✔目の前の色を見る
↓
✔見た色を言葉で覚えておく
↓
✔前に戻って目の前の色を見る
↓
✔前に聞いた色を思い出す
↓
✔それを言葉にして答える
といういくつもの工程があります。
簡単に見えるやりとりでも、覚えておかないといけない情報はいくつもあったのです。
私が息子にしていた「何回も聞く」「戻って確認する」「できるまで教える」という対応は、実は覚える情報を複雑にして繰り返していたので、息子には合っていない方法でした。
泣きながら教えたところで、身についたわけではありません。むしろ、親子で「できない」を確認し続ける時間になってしまっていました。
4.何回言っても覚えられない子どもを伸ばす「まぁいっか」の使い方
発コミュのメソッドを学んだ私が今思うのは、発達に凸凹のあるADHDグレーゾーンの子どもと関わるとき、大事にしたい心構えは「まぁいっか!」と思える子育ての軸を持つことです。
ここでいう「まぁいっか」は、諦めることではありません。子どもの脳の発達を見て、今やることと今は手放すことを分けるための判断軸です。
覚えられない子どもに焦ったとき、なんとかしなきゃ!と子どもに対応する前に、まず「これって今この子にとって本当にやった方がいいこと?」という視点で見てみてください。
年齢的にできてほしい。
周りの子ができているからうちの子もできていないと。
家族から言われたからやらせなくては。
子どもができてないと恥ずかしい。
周りの子ができているからうちの子もできていないと。
家族から言われたからやらせなくては。
子どもができてないと恥ずかしい。
こうした理由が出てくるときは、子どもの発達に必要な課題というより、親の不安が強くなっているだけで、子ども本人は困っていないかもしれません。
つまり、子どもに本当に必要なことではないかもしれない、ということなのです。

そこで使ってほしいのが「まぁいっか。」です。
今、子どもの脳の発達に必要かという視点で見て考えた上で、「今は必要じゃないから、まぁいっか!」と思う、ということなんです。
息子に色を教えたときの話で言うなら、「色の名前を言えないから、この子はダメな子」ではなく
「絵では色を使い分けているから、見分ける力は育っている」
「聞かれたことを言葉で答えられないだけ」
「信号は色より、止まる・見る・一緒に渡るを先に教えれば大丈夫」
「聞かれたことを言葉で答えられないだけ」
「信号は色より、止まる・見る・一緒に渡るを先に教えれば大丈夫」
だったら「色は教えた通りに言えなくても、まぁいっか!」になります。
そんなふうに考えられると、親の関わり方は変わり始めます。
子どもをできない子として見るのではなく、今育っている力と、今は難しいことがわかるようになれば、誰になにを言われても対応の軸があるので迷わなくなります。
心が軽くなって余裕も生まれるので、イライラすることもなくなります。
「うちの子、何回教えても覚えられない…」と感じたら、まずは今日1つだけ問い直してみてください。
「これは本当に、今やらなければいけないこと?」
この問いが、お母さんの焦りをゆるめ、子どもを伸ばせる関わり方を選ぶきっかけになりますよ!
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執筆者:しまざきあいか
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)

私は「まぁいっか!」と思えることが増えたことで、かなり精神面が楽になりました。毎日2時間かけてやらせていた宿題も、今下の子には必要なところだけ提案できるのでサッと終わり、それでも成績もちゃんと取れています。息子にも当時そうしてあげたかった…!今からでも間に合います!まずは無料メール講座から始めてみてくださいね。





