まさか学校でのストレス解消が目的だったはずのゲームが却ってストレスなってしまうなんて
吃音のある低学年のわが子がゲームに夢中になる納得の理由
「できた!」という達成感を味わうことができるように作られているゲームが、吃音のある低学年の息子をやればやるほど嬉しい気持ちにさせてくれていました。
遊びの時間が多かった園生活と比べ、小学校生活では決められたルールを守りながら遊ばなくてはいけなかったり、先生やお友達と話し合いをしながら何かを決めて発表するような機会が格段に増えていきます。
それに加え日直や係など、みんなの前に出て話す役割も増え、今までよりも頑張らないといけないことが多くなっています。

家に帰っても宿題、習い事などやらなければいけないことがたくさんあり、いつも何かに忙しく、気持ちがなかなか落ち着かなかったりします。
吃音のある子にとって、今すぐに達成感を味わうことのできるゲームは、学校生活での大変さや、うまくいかなかった嫌な事などを忘れさせてくれる癒しの時間になっています。
ですが、夢中になればなるほどゲームを終えられず、ママがガミガミ注意することで吃音の波が強くなってしまうという逆効果になることがあります。
脳の発達からみたゲームがやめられないもう一つの大切なポイント
ここで一つ大切なことがあります。
低学年は、感情のコントロールや「切り替え」を脳で学んでいる途中の時期です。
楽しいことをやめる、次の行動に移るという経験は、まだとても難しい段階にあります。
特に吃音のある低学年の子は、
・言葉を考える
・周りを気にする
・自分の気持ちを抑える
という処理を同時に行っているため、脳が疲れやすい状態です。

だからこそ、 「やめなさい」「もう終わり」と外から止められるよりも、 自分で決めて、自分で切り替えられた経験が、 吃音にも行動にも大きなプラスになります。
ストレスを無くそうと我慢に我慢を重ねた末に爆発した私が何よりもわが子にストレスを与えていた事実
わが家には吃音のある小学1年生の息子がいます。
息子が「お友達も持っているゲームをやりたい」と言い始めた時、一緒に相談をしてゲームの時間を1日20分までと決めました。
ゲームをやりはじめて数日は決められた時間内でゲームを終えることができていたものの、だんだんとその楽しさにのめり込んでいくようになりました。
終わりの時間を伝えてもゲームを終えることができなくなっていったのは、もっとやりたい気持ちがどんどん大きくなっていったからです。
ゲームがお友達との大切なコミュニケーションになっている様子だったので、ゲームを楽しんで欲しいと思う一方で、約束を守ってもらえないイライラから、何度も「ゲーム禁止」という言葉を言いそうになっていました。
「いつになったら終われるの?」と我慢が爆発して私が怒ったのは、終了時間5分前にタイマーを鳴らしても、何度も何度も「終わりだよ」と伝えてもゲームを終えることができなかったからです。

吃音のある子にとってストレスが良くないと頭で分かっていた私がそれでも怒ったり注意したりしないといけないほど、ゲームにはわが子を楽しませる魅力がありました。
怒る以外の方法で、お互いに納得できるゲームの終わり方を探していた私が出会ったのが発達科学コミュニケーションです。
子どもが自分で決めると子どもの行動がスムーズになると学び、早速我が家のゲーム時間にも取り入れてみることにしました。
わが子が時間を守ってゲームを楽しみ話す力まで身についた秘密の方法はコレ
子供が自分で決めるとはいえ、我が家の1日のゲーム時間は20分と決まっています。
この20分のゲーム時間の中で自分が決めた、だから守るという経験を取り入れる方法を考えることにしました。
そこで、帰宅後20分と決まっていたゲーム時間を、2分割にし、登校前と帰宅後の2回ゲームがやれるようにしました。
ゲームができる1日の時間は変わらないのですが、回数を増やすことで満足感が味わえるようになります。
さらに、登校前に20分のうちの何分やり、帰宅後に残りの何分やるのかは、その日のゲームの進み具合に合わせて、わが子が決められるようにしました。
そうしたことで、これまで区切りの悪いタイミングで時間だから終わらなければいけなかった悔しい思いをしなくてもよくなりました。
注意ばかりしてなんとかゲームを終わらせようとしていた時とゲームの時間は変わらないのに満足感は爆増しました。
人は自分で決めたいという自己決定欲求を持っています。
その自己決定欲求が満たされたことで、自分でゲームを終えることができるようになりました。
ゲームを気持ちよく終われるために取り組んだことがもう一つあります。
それは、私がゲームの内容に関心を持つようにしたことです。
「なんのゲームしているの?」「前に見せてくれたところよりだいぶ進んだね」と肯定の声かけをし、息子がゲームをしている時には、やらせてもらったりしながら一緒に楽しむようにしました。
これまでゲームと言えば、「いつ終わるの?」という注意の声かけばかりになっていましたが、僕が楽しいと思っていることを、ママも楽しいと思っているんだと感じてくれるようになりました。
息子はゲームのことで注意されたり怒られることがなくなったことで安心してゲームを楽しめるようになりました。
あれだけゲームに対して嫌だと思ってしまっていた私が、心から息子とゲームを楽しむことができるようになると怒ることも注意することもなくなり、笑いながらリラックスできる時間が増えていきました。
ふと気がついた時には息子の吃音の状況も良くなっていました。
吃音のあるわが子は、ゲームの説明をしたい一心で話したいという気持ちがますます強くなり、どもっていても、いなくても吃音の状況に関係なく話したいというモチベーションを持ってくれるようになりました。

お子さんが今ハマっているゲームについて話題にしてみませんか?
きっと吃音を気にせずに目をキラキラ輝かせて話してくれますよ。
(発達科学コミュニケーショントレーナー)


