不登校中学生がウキウキワクワクの高校進学目前にトラブル発生!100-0思考グレーっ子を動かしたお母さんのアイデア

中学生で不登校を経験し、通信制高校へ進学する子どもたちが増えています。入試のハードルは低かったのに、思いもよらぬうっかりミスで入学願書が書けなくなった発達障害・グレーゾーンの子が、気持ちを新たに入学のチャンスを掴んだ方法をお届けします。

1.選べないと思っていた不登校中学生の進学先、選べるんです!

中学生で不登校になると、親はこの先どうなる?高校には行ってもらわないと…でも行ける高校はあるのだろうかと不安になりますよね?

私もそう思っていた一人でした。

しかし調べてみると、不登校を経験した子どもたちの進学先として、通信制高校など様々な選択肢が増えてきていることがわかりました。

入学後、様々な魅力あるコースが用意されていたり、最初のハードルである入試も、一般的な高校とは違っていたりします。

・内申点が少なくても大丈夫
・成績不問
・筆記試験がなく面接での意思確認だけ

などなど、合格しやすくさらなる失敗体験を積む心配が少ないのです。

ところが、入試のハードルは低いからと安心しきっていたら、思いがけないうっかりミスで発達障害・グレーゾーンの子は一気にやる気を失ってしまうことがあります。

ウキウキだった気持ちがどん底まで落ちてしまい、入学願書が書けなくなってしまうことがあるのです。

そんな子が気持ちを持ちなおして、入学のチャンスを掴んだ方法を、我が家の経験をもとにお伝えします。

我が家には、中学3年生から不登校になった発達障害・グレーゾーン男子がいます。

自閉症スペクトラム(ASD)傾向で、100-0思考。嫌と言ったら嫌!またトラブルには弱いところがあります。

過去に中学校の定期テストでカタカナが違う字に判定され、正答だったのに×をもらったり、ひらがなを直されたりする経験を積み重ねた結果…

字を書くことにコンプレックスを持つようになりました。

その後の定期テストでも、嫌な記憶がよみがえり、テスト中に思い出してしまい、どうせ書いても無駄だと思ってしまった息子は、白紙で提出したこともあります。

そんなわけで、進学先は、何校か説明会に参加し、レポートは手書きでもパソコンでも短くてもオッケー、板書はスマホで写真を撮ってオッケーなど、配慮のある学校の中から、コースの内容に興味ある学校を第一志望校に選びました。

この第一志望の学校は、複数回ある説明会や体験入学に参加することで、入試科目のうち、作文が免除となります。

これで息子にとっては入試当日の負担がぐんと少なくなります。
その上、専願なら、よっぽどのことがない限り合格できます。

息子はこの学校がとても気に入り、この学校しか考えられない!とワクワクしながら説明会や体験入学に頑張って参加しました。


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2.しまった!ウキウキからどん底まで落ちた入学願書の見落とし

出願準備の時期になり、入学願書を見ると作文の欄がありました。

思い返せば説明会では“入試当日の”作文免除と言われていました。
文字を書くことにトラウマがある息子は、作文は大の苦手。 “免除”と聞いて、とても喜んでいました。

願書をパラっと見て、
なんで作文の欄があるのかな?書かなくてもいいんだよね?
と、私も息子もテンションが上がっていたこともあり、確認せずそのままにしてしまいました

願書の作文も書かなくて良いものと思い込んでいたのです。

入学願書は記入しなければいけない箇所がいくつもある書類が何枚もあります。
内容は住所や名前ですが、これも息子にとっては大変な仕事です。

まず間違わないように鉛筆で薄く下書きした上にボールペンでなぞり書きをします。普通に書く二倍の量を書かないといけません。

これは、出願日前に余裕を持って取り組んだかいあって、何とか乗り越えすべて書きあげることができました

いよいよ出願日目前になり、写真貼ったね、印鑑も押したね、と不備がないか確認していた時です。

願書記載例に『○○説明会に参加した生徒は“入試当日の”作文免除』とは書いてあるのですが、何度説明を読んでも、『“願書の”作文免除』という文字は見つかりません。

願書の作文は書かなければいけないとわかりました

息子は「書かない!」「もういい!」とふて寝してしまいました。

このことは、よっぽどのショックだったのです。

あと作文だけなんだからササっと書いちゃえばおしまいじゃないの?
と思いますが、100-0思考の息子、嫌なものは嫌。

「高校にも行かない!」とどん底に落ちてしまったのです。

こんな状態からどうやって、入学願書を書き上げるまでに至ったのか、発達科学コミュニケ―ションで学んだスキルを駆使したアイデアをお伝えします。

3.殻に閉じこもったどん底の息子を救った3つの選択肢

まず、ふて寝をしている息子に「これだけ書けば合格なんだから、起きて書きなさい!」なんて声をかけては、さらに硬い殻に閉じこもってしまいます。

私は動揺する自分の心をひとり落ち着かせながら、頭の中で作戦を立てます。

様子を見て、寝たフリなのが確認できたのでなるべく冷静な声で

「作文のせいであの高校に行きたくなくなったの?」

「お母さんはあの高校、先生たちも一人一人のことを考えてくれるし、とてもいい高校だと思うよ」

「何回も行った高校の体験入学でワクワクするって言っていたでしょう。あと短めの作文を書けば合格だよ。良く考えよう。」

そしてしばらくそっとしておいたのち3択の質問をしました。

1.高校に行かず中卒で働く
2.明日からまた新しい高校探しをする
3.今から5分くらいで作文を書いて、一番行きたい高校に行く

文字を書くのが苦手な息子に、ゼロから作文をたったの5分で書かせるのは普通だったら無理難題なのですが、そこでもお母さんサポート発動です。

私が作文の見本を書いて、写して良しとしました。

用紙は400字詰め一枚でしたが、文字数も、ぎりぎり攻められる量を見極めます。
多すぎればまたやる気をなくしてしまいます。

これまで書いた入学願書の文字数を参考にし200字弱でまとめました。

短くたって心を込めて書けば大丈夫!と安心させ、書くことにトラウマがあっても息子が頑張れそうなところまでを提案しました。


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4.的を射たサポートが、不登校・発達障害・グレーゾーンの子の原動力に

その後30分ほど眠っていましたが、ムクっと起き上がったと思ったら一言
「書く!」

私はホッとして涙が出るほど嬉しかったのですが、息子に刺激を与えないように、喜ぶのは書きあがってから、と気持ちをぐっと冷静に戻し、クールに対応

息子は5分もかからずに作文を書き上げました。

その数日後、願書受付日に、私は直接手渡すために学校に願書を持参しました。

書くのが苦手な子には、配慮のある学校でしたので、大変な思いをして頑張って作文を書き上げた息子の様子を担当の先生にお伝えしました(もちろん私が見本を書いたことは内緒です)。

「頑張ったんですね。形式的なものですから大丈夫ですよ。」と言っていただき、本当に肩の荷が下りた瞬間でした。

息子は無事に入試を終え、合格通知を頂き、また通学定期の書類などの書き物をクリアしました。

今では、
「あの時(入試当日)いた子たち、みんな合格したと思うな。」
「卒業までにあんな資格もこんな資格も取れるんだよね?」

息子の方からウキウキ発言が自然と出てくるようになっています。

不登校でも、発達障害・グレーゾーンでも、子どもたちは的を射たサポートがあれば、たとえどん底であったとしても着実にできることが増えていきます。

そんなサポートを、学校の先生でも、専門家の先生でもなく、お家でお母さんができたら最高ではないですか?

ぜひ、進級進学を機にウキウキワクワクが出てきたお子さんの気持ちを上手にサポートして、明るい新学期を親子で迎えましょう!

執筆者:岡千恵
(発達科学コミュニケ―ションリサーチャー)

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