不登校でも大学受験できるの?その心配を吹き飛ばせます!最短ルートで叶える親のサポートとは?

子どもが不登校になって大分元気になってくると、進路が気になりますよね。本人が大学まで行きたい!と言い出したら嬉しいような不安なような…学校では教えてくれない不登校の子どもの大学受験の仕方を、元不登校さんに教えていただくことができました。ポイントは〇〇を探すこと!

1.不登校だけど大学受験できるの?

子どもが不登校になると勉強嫌いになることも多く、不登校を受け入れたお母さんは「勉強ができなくてもこの子の得意を伸ばしてあげよう」と思いますよね。

実は、そのようにお母さんが不登校を受け入れると、子どもが生き生きとしてきて次第に「勉強しようかな」と勉強しだすこともあります。

我が家でも、丸々2年ほど勉強アレルギーだった中学2年生の不登校の息子ですが、勉強させることをやめて発達科学コミュニケーションでお家で発達を伸ばしてあげる関わりをしていたところ…

ある日突然勉強に目覚め始めました。

好きな科目なら長い時間勉強できるようにもなり、「勉強って楽しいんだ!」と自信もつき、ついには「大学に行ってもっと勉強したい!」と言うようになったのです。

不登校当初は「死にたい…」とまで言っていた息子のミラクル発言に喜んだものの、不安もあります。

学校に行っている子に比べたら全然少ない勉強量
集中力はあまり続かない(家では短時間勉強を数回やるスタイル)
教科における好き嫌いが激しい
塾も通信教材も合わなかった

やたらとプライドが高いのにプレッシャーにも弱いメンタル

もちろん良いところもたくさんあるのですが、将来の進学を考えると心配の方が大きいのです。

大学に行きたいという息子に、ただ不登校でも行ける通信制高校を探せばいいの?それだけで大丈夫なの?

と疑問がたくさん。

ということで、元不登校で大学進学し、現在は不登校支援をお仕事としてされている方にお話を聞かせてもらえることになり行ってきました!

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2.大学受験、何が必要?

今回、お話を伺ったのは、早野智則さんです。早野さんは、高校を中退した後に定時制高校に入学したものの中退、その後大学受験を志し、高卒認定資格試験に合格。みごと早稲田大学に合格したそうです。

現在は不登校支援専門の家庭教師、心理カウンセラーなどのお仕事をされています。

早野さんに、我が家の息子のように勉強が遅れている子どもが大学受験を目指す上で必要なことを教えてもらいたいと思います。

ーー早野さん、よろしくおねがいします。まず、不登校の子どもが大学受験を目指すとき、何から始めたらよいでしょうか?

「まずは、不登校の経験のある先輩を探すことですね。僕自身、定時制高校も中退した後うだうだしていたときに、近所の1コ上か2コ上で不登校だった人が、理科大だったか慶応だったか忘れちゃったのですが大学に合格したって聞いたんですね。それで、じゃあ俺も目指してみようかなと思いました。お手本になる人がいるって大きいですね。

しかも、その人が元々ものすごく頭のいい人という感じではなかったので、自分にもできるんじゃないかなと思えたのがよかったと思います。」

ーーなるほど、経験した先輩がいるとわかりやすいですね!

独学となると自己を律して挑むのは難しいですよね。僕は今でも悩みます、自営業だから。不登校の子は人に教わったり、管理されたりが嫌いな子が多いですが、自己管理も苦手なのですよ。だから宅浪でうまくいった人をあまり知らないです。

自分を客観的に見て何が必要か指導してくれる人がいるといいですね。コーチなしにオリンピックでメダルとれる人は絶対いないじゃないですか。それと一緒です。」

ーー

やはり、良い先生がつくと目標も達成することができますよね。しかし、不登校の子どもに相性の合う先生を探すのは難しそうだなとも感じます。

たくさんの塾や家庭教師の中から、単に「不登校の経験がある人」を探すだけでいいのだろうか?

そもそも、不登校経験がある先生ってそんなに多くはないんじゃない?という心配も出てきました。更に早野さんに聞いてみたいと思います。

3.コーチを選ぶポイントは?

ーーコーチを選ぶときのポイントはありますか?

「不登校で大学に行ったことある人は、一般の塾の講師などでもいます。不登校の子が大学へ行ったという事例を持っているところでもいいと思います。

不登校の子は、繊細な面があるので、受験前に1ヶ月くらい熱が出て寝込んでしまうとかいう事態に陥ることがあります。困るのだけど、『あーそうだよねー、そんなことあるよねー』と、落ち着いて子どもを理解できる人がいいですよ。

不登校の子はプライドが高くて、受験のときに滑り止めも受けないって言う場合も多いのですが、そういう気持ちもわかって、その上でかけひきできる人。

模試の成績が悪くてめちゃくちゃ荒れているときに、「あー、そういうことありますよねー。」とわかっている人だと、親御さんもお子さんも安心できますよね。

海外旅行に例えると、海外に行って、ここの路地に行くと強盗に合いますよというような情報を知っている人が必要なんです。

不登校の子は精神的には不安定な船ですが、ガイドしてくれる人がいれば目的地にたどりつけます。いないと、途中で駄目だなとやめてしまう。」

ーーそうですよね。不登校の子や発達が凸凹した子には色々なトラブルが起きそうです。最初からトラブルの予測が立てられる先生がいてくれたらすごくいいですね!でも、なかなか子どもも気に入る先生を探すのは、大変だなと実体験としてあるのですが…

塾や家庭教師をコロコロ変える、それでもいいんですよ。

腕のいい人、悪い人います。色々ためしてください。すごい先生だけどこんなときは良くない。この人全然だめだけど、こんなときはすごいいいとか、使い分けてもいいと思います。家庭教師は100万人くらいいますから、合う人はいますよ、どんなお子さんでも。

おかしな例だけど、キャバクラみたいに試してみてほしいです。一人目でジャストミートとかないんじゃないですか?探すのに苦労してもいい。夫婦にしても、一人目の彼氏で結婚とかないじゃないですか。」

ーーとてもわかりやすい例えですね!我が家も塾と家庭教師さんと2人の方にお世話になったことがありましたが、辞めてしまいました。早野さんのお話を聞いて、やめてしまったことは子どもの将来のための通過点にしか過ぎないのだなと思いました。焦らず落ち込まずに探せばよかったんですね。

「本音は、一人目でばっちり合う先生になりたいものですけどね(笑)」

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4.大学受験を目指すならお母さんがやるべきことは勉強させることではありません!

早野さんはとてもわかりやすい例えを交えながら、不登校の子どもにはコーチが必要ということを教えてくれました。こんな先生なら子どもも楽しく学べそうだなと感じました。

子どもが大学に行きたい!と言ったから、じゃあまずは勉強させなくちゃと思ってしまいがちだと思いますが、その前にやるべきことはその道の経験者を探すことですね。

我が家もそうですが、子どもが塾に通ってみたり、家庭教師に来てもらったりしたけど長続きしなかったという場合、「すぐにまた嫌がるようになっちゃうから」と、しばらくは再び探すのは尻込みしてしまうこともあるかもしれません。

なので、お母さんもハードルを少しさげてみましょう!

まずは、お子さんが家族以外の人と接することが苦ではないのか見極めましょう。まだまだ、疲れやすかったり他人を拒否したりする状態であれば、お家で子どもを安心させてあげることから始めるとよいと思います。

そして、外出できる状態になってきたり、人と話す勇気が持てるようになったりしてきたら、「先生についてもらって教えてもらおうか?」と提案してみましょう。

ただし、いきなり「子どもに勉強をやらせる人を探す」のではありません。

子どもに学ぶことの楽しさを教えてくれる人を探す」
子どもの特性を理解してくれて、伴走してくれそうな人を探す」
子どもの好奇心スイッチが入りそうなおもしろい話をしてくれる人を探す」

という視点で我が子の先生探しを始めてみませんか?

不登校の子どもは気持ち的にも体調的にも調子の良い・悪いの波があると思うので、スモールステップで階段を上がっていくことが必要ですよ!

すぐに見つけなきゃと焦る必要もないと思います。近くで見つからなくても今はオンラインで繋がれる塾やフリースクール、家庭教師さんもいますよね。

まずは、お母さんが「この人との勉強ならおもしろうそう!」と感じる先生を探してみましょう!

不登校の子どもに自分のキャリアを作る選択肢を広げてあげたいですね!

不登校の勉強の遅れが気になったら…こちらのインタビュー後編もお読み下さい!

今回お話をうかがったのは

早野智則さん
心理カウンセラー、不登校アドバイザー、プロ家庭教師
FCファナッチ代表
不登校で城北埼玉高校を中退、さらに通信制の大宮中央高校をも中退
その後高卒認定資格試験に合格し、早稲田大学法学部に奇跡的に(ご本人談)合格

執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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