ADHDタイプの子の登校しぶりは「飽きっぽい」特性を知って「やる気」に変えよう!

発達障害ADHDキッズの「飽きっぽい」「つまらないとすぐに言う」こんな様子をみると、私たち大人は「やる気がない!」と誤解してしまいがち。

ですが、実はこの「飽きた!」発言の裏側には、さまざまな課題が潜んでいます。

我が家の息子は、ADHD強めプラス自閉症スペクトラムと学習障害がミックスのグレーゾーンキッズです。

中2のちょうどこの時期から不登校になりました。

当時息子は「学校にいく意味がわからない」「つまらない」「飽きた」そう語っていました。

ですが今になれば「つまらない」の裏側には、さまざまな背景があることがわかります。

この記事では、そんな我が家の体験談と、発達科学コミュニケーションの視点で

「学校がつまらない」「面倒くさい」「飽きた」発言の裏側にあるつまずきの正体を紐解き、学校嫌いから卒業させる夏休みサポートのヒントをお伝えします!

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ADHDキッズは「つまらない!」と表現しているけれど、実は本当の問題は別のところにあることがほとんどです。

ADHDタイプの子の「飽きっぽい」「つまらない」は「ついていけなくて面白くない」という意味合いのこともあるし、「本当に興味を持てない」という意味合いのこともあります。

たとえば、授業を聞いているのにわからないから面白くない。
集中力が続かないから聞いているのが苦痛になる。
授業で「主人公の気持ちは?」などと聞かれても理解ができない。
係のシゴトなどに興味を示すことができない、など。

こんな発言、お子さんから聞いたことありませんか?

ADHDタイプの子の「つまらない」「飽きた」の裏側には、発達の特性が影響していることが多いです。

もう少し紐解いて考えてみましょう。

例えば

●不注意という特性

先生から大勢に向けて発せられる言葉や話をうまくキャッチするのが苦手。

決められた授業時間のあいだ継続して集中力を保つのが苦手。

こんなふうに、子どもにとっては集中を保つのが辛いことがあります。

●抽象的なことへの理解が苦手

学年が上がってきて抽象的な勉強が増える一方で、人の気持ちを推察することが苦手だから理解が追いつかない。

だから授業で、「主人公の気持ちを推察しなさい」といわれてわからなくなったり、

お友達や、先生との間でのコミュニケーションでトラブルになりやすかったりします。

●興味のあることしか頑張れない

興味のあることには飛びつくのに、それ以外は全く反応しない、
これもADHDキッズあるあるです。

脳は得意なことから伸ばす!が鉄則なのですが、学校では「みんな一緒に」「みんながやる通りに」を求められるので、つまらなくなってしまう。

●ボキャブラリ・コミュ力の未熟さ

発達障害グレーゾーンの子たちはボキャブラリが少なかったり、自分の気持ちや出来事を整理して伝えるのが苦手だったりするので、そもそも的確に伝えることができていない場面も多いです。

いかがですか?お子さんが「飽きた!」と言っても、一方的に「やる気がない」と勘違いせずに、「どうしてその発言が出ているのか?」を分析して、上手にサポートしていきたいですね!


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ADHDキッズは、私たち大人が考えるよりも「大変な環境」の中で、毎日頑張っているのです。

授業1つをとって考えてみても、授業を聞こうとすると何倍ものパワーを使います。だから人一倍疲れやすい

なのですが、ADHDキッズはパワフルで活発なお子さんも多いので、
疲れていることに気づかれずにくいのです。

「元気に学校に行っている」=「困っていない」ではないんですね。

そんな状況を繰り返しながら、ある時を境についていくことができなくなくなって、止むを得ず「諦めてしまう」。そしてそれを注意されたり叱られたりしてしまい、「あーあ、学校つまらない!」となりやすいのです。


そのままでは、学校嫌いは加速していく一方ですし、子どもの自己肯定感も下がる一方です。
登校しぶりが不登校に変わり、長引くリスクも高まります。

では、そんなお子さんに、この夏どんなサポートをしてあげると良いでしょうか?

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夏休みは、お子さんの一番の理解者であるお母さんとの会話を通じて、子どもに「学習」をさせてあげることをおすすめします!

学習といっても、宿題や塾でお勉強をさせることとは違います。

やりたいのは、子どもに気づかれることなく脳を育てる親子の会話を増やすことです。

お母さんの声かけがお子さんにスムーズに届くスタイルに変われば、お子さんの「聞く」チカラ育ちやすくなります。

わかりやすい言葉を、何回も繰り返し聞くことで「集中する」「理解する」チカラも育ちます。

親子の会話を通じて、お子さんがさまざまな「感情」に触れることで、自分の気持ちや相手の気持ちを理解するステップにもなっていきます。

こんなふうに、いままで集団の中では上手に使う機会を持てなかった部分を、1対1のやりとりの中で、しっかり体験させてあげることで、子どもたちの脳のネットワークが育っていきます。

そうなると、学校や集団のなかでも、上手に対応できるようになっていきますよ!


親子の会話で子どもの脳を育てる具体的なやり方を、こちらの記事でも紹介しています!ぜひチェックしてみてください。

 

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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