憧れのYouTuberから広がった世界!ママの当たり前を変えて発達凸凹中学生の人生が変化した方法とは

発達凸凹っ子の子育てを頑張っているお母さん、問題が発生する前に先回りして子どもに制限ばかりしていませんか?制限ばかりしていた子どもを許すことで、思わぬ良い変化が起こることがあるんです!中学生でもまだまだお母さんの力が必要です。その方法とは?

1.子どもの心配事を先回りすることで安心していませんか?

お子さんを心配するあまり、子どもの行動を制限ばかりしてしまうこと、ありますよね。

「あれダメこれダメ」で、ガチガチに息子を守っていた私が、当たり前を変えて制限を外すことで起こった良い変化とは…?お伝えします。

我が家の発達凸凹、ASD(自閉症スペクトラム)傾向の息子は、100-0思考全開です。

中学3年生の新しいクラスになったとき、自己紹介で失敗してしまい、ひどく落ち込み、そこから完全不登校になってしまいました。

発達科学コミュニケ―ション(発コミュ)の基礎講座は受講済みだったので、親子のコミュニケ―ションは良好で、私からの声かけを素直に聞く耳は出来上がっている状態でした。

私は発コミュで学んだ対応で、気持ちを聞き出すことができ、納得して不登校を完全に認めることができました。

もし、発コミュに出会っていなかったら、引きずってでも学校に連れて行っていたかもしれません。

発コミュを知る前の育児は、しっかりしつけなければと思って毎日必死でした。

「学校には行かなきゃダメ」
「お友達とは仲良くしなきゃダメ」
「周りの人に迷惑をかけてはダメ」
「宿題が終わってからじゃないとゲームしてはダメ」

問題が起きるのが不安で、あれダメこれダメで息子の行動を制限し、コントロールしようとしていたのです。

ただ、いくら不登校を認めたと言っても、不安は消えません。
私は息子と話し合い、最低限のルールを決めました。

『家にいる間は何をしてもいいけれど、
夜は寝ること、
朝は起きること、
ゲーム・YouTubeは6:30~21:00まで』

「何をしてもいい」と言ったものの、このルールを決めたのは、こだわりの強い息子がゲームにのめり込んで昼夜逆転してしまうかも…という不安があったからです。

心配していた通り、パソコンの前から動かない息子。不登校の期間が続くうちに、私は「何とかして他のこともしてほしい」と思うようになりました。

不登校初期は本当にパソコンの前に座りっぱなしで、ゲーム・YouTubeがさぞかし楽しいんだろうと思っていたのですが…

『最初の内は楽しかったけど、二カ月もするとだんだんと作業のようになって楽しいものではなくなった』息子談。

調子が良さそうなときを見計らって
お昼ご飯を買いに行こう、特売だからお米買うの手伝って、などと誘えば動いてくれる。そんな状態でした。

そのうちゲーム関連のYouTube以外にアニマル動画・お料理動画なども見始めて、徐々に、買い物以外にも、料理を作ったり、高校の入学体験会に参加したり…と行動量が増えてきて、ホッとしたのもつかの間。

お正月を過ぎたある日…
「お母さん相談があります。YouTuberとのボイスチャットを許してほしい」
と言い出しました。

私はこれを許すべきか。究極の選択を迫られることになったのです。


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2.自分と向き合う気力を失う発達凸凹の子どもたち

発達凸凹の子どもたちは、小さい頃から怒られ過ぎて、自分をダメな人間だと決めつけてしまいがちです。

今日も叱られた
いつも自分のやりたいことを認めてもらえない
僕は何をしてもダメなんだな

そんな気持ちが積み重なっていきます。

思春期に入ると、周りの友達を客観的に見つめることができるようになっていきます。

そうすると、自分と周りの子どもの違いに気が付き、ますます自信がなくなっていきます

自信がないまま思春期に突入すると、友達関係や勉強の難しさなど、自分の前に立ちはだかった壁に対して立ち向かう気が起きなくなってしまうのです。

気持ちがポキっと折れてしまい、上がってこられなくなります。

葛藤をしながら「自分」と向き合い「自分」を確認することが、思春期の発達の過程で重要なステップです。ところが気持ちが折れてしまうと、自分と向き合う気力も失ってしまいますよね。

ここで、小さい頃から積み重なってきた、自分はダメなんだという思い込みを取り除いてあげる為に必要なことは、何より「自分自身に自信を持たせる」ということです。

実際どうやったら発達凸凹の子どもに自信を持たせることができるのでしょうか?
『もうダメだ』のどん底からどのようにしたら復活できるのか?我が家を例にお話します。

3.どうしてもボイスチャットだけは許せなかった私の当たり前

これまでは
『リアルで知らない子とは、ボイスチャットは許さない』
という、私の中で譲れない制限がありました。

知らない人とボイスチャットをして問題を起こすのではないか?という不安があったからです。

そんな私がどのように心を入れ替えたのかお伝えしますね。

◆子どもの世界をよーく知る

頭ごなしに「それは絶対ダメという約束でしょう!」とは言いません。
まずはぐっと気持ちを落ち着けて、子どもの話を聞きました

いつもゲーム実況動画を見ている憧れのYouTuberと一緒にゲームができることになり、一カ月限定だからどうしてもやりたい、と言います。

もし許したら、ボイスチャットしながらのゲームが楽しくなりすぎて、のめり込んで現実社会に戻れなくなって、高校進学はおろか、引きこもり状態になってしまわないだろうか?

次々と不安が押し寄せてきました。

せっかく行動量が増えてきて、良い調子になってきている息子が、問題を起こしてまた逆戻りしてしまっては大変だ、と私の脳はストップをかけたがっていたのだと思います。

パソコンやゲームの知識が弱い私は、出そうになる拒絶反応を押さえながら、ボイスチャットを許すと息子はどうなるか、ネット検索をしたり、じっくりと考えました。

◆ゲームの中に子どもを伸ばす要素を探す!

本人がこれだけ強くやりたいと主張している夢中なゲーム!これを逆に活かす方向に持っていく!

自己紹介での失敗で、人と話すことが怖くなっていた息子にとっては、これはコミュニケ―ションの練習になるのではないか?

そして4月からの高校進学に向けて、初対面の人と話す良い練習の機会にもなるだろう、という考えに行きつきました。

息子はヘッドホンを持っていなかったので、会話の内容が筒抜けだから、良くないことに巻き込まれそうになっても止められます。

私と息子、お互い納得のもと、ゲーム時間は守る、暴言や問題発言・個人情報を言わないこと、という条件付きでYouTuberとのボイスチャットを許すことにしました。


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4.制限を許したことで起こった息子のさらなる変化とは?

見知らぬYouTuberとそのメンバーとのボイスチャットのやりとりを許すことで起きた変化とは…?

・ボイスチャットは口が見えないし、良く聞かないといけないから人の話をよく聞けるようになった
・ユーモアのセンスが磨かれた
・複数の人との会話の間合いを見計らって発言できるようになった

不登校の引き金である自己紹介の失敗から、人と話すのが怖くなっていた息子が、高校に入ってからのコミュニケ―ションに何よりも役立ったと言います。

家族以外の共通の趣味を持つ他人との出会いで、パソコン上ででも分かり合える仲間ができたこと。
「すごいね!」と褒めてもらったり、「ここはこうするといいですよ」と自分のゲーム知識を教えたり…徐々に自信までついてくるという良い結果となりました。

発達凸凹の息子を心配するあまり、制限やルールで守ろうとしていた私も、制限を外すことで起きた変化に驚いています。

なにより、あれダメこれダメで育ってきた息子。
「頼んだらお母さんが許してくれた」という一つの大きな成功体験をしたことは、自信につながっています。そして毎日イキイキしていますよ!

思春期ど真ん中ですが息子は、今でも「これを買おうと思うんだけど、どう思う?」など、よく相談してきてくれます。

子どもの年齢に応じて、制限を外したり、緩めたりすることで、思わぬ良い結果を生み出すことがあるのですね!

『あれダメこれダメ』ではなく、『これぐらいならいいか!』と子育てを見直してみると、思いがけず、自信を手渡すことができて、思春期の子どもと楽しいコミュニケーションができるようになりますよ!

執筆者:岡千恵
(発達科学コミュニケ―ションリサーチャー)

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