味覚や食感に敏感な子が、食事の時間を楽しく過ごせるコツをお伝えします!

野菜が全く食べられない、給食を嫌がる、など、味覚に敏感なお子さんをお持ちだと、栄養が足りなくて成長できないのではないか、と心配になっていませんか?そんな心配を手放して、お子さん自身も食事の時間が楽しくなるコツをお伝えします。

1. 栄養不足が心配で、無理やり食べさせようとしていませんか? 

おうちでも食べられるものが少なくお菓子ばかり食べてしまったり、給食を嫌がって登校しぶりをしたり、外に出かけても入れるお店が少ないお子さん、いらっしゃいませんか?

ちょっとした臭いや食感に敏感に反応して食べないと、ワガママを言っているだけなんじゃないか、何度も食べさせて慣れさせればいいんじゃないかと、無理やり食べさせようとしたり、「それ食べ終わるまで、遊んじゃいけません」と脅してみたりしていませんか?また、学校でも、SDG’sの学習の一環として、「食べ残し0」を指導したりしているかも知れません。

でも、それ、単なる「好き嫌い」ではなく、味覚過敏かもしれません。

味覚過敏は、「感覚過敏(五感が過敏で日常生活に困難さを抱えている状態)」の一つで、普通の「好き嫌い」とは違い、口の中の感覚がとても敏感であるため、ほんの少しの苦味や甘味などを感じてしまい、特定の食べ物を口に入れることさえできないこともあります。

食べ物によっては、食感や舌触りにも敏感で、パサパサ・ぶよぶよしたものなどが苦手だったり、逆に、嗅覚・味覚が鈍麻なために、特定の味や、臭い、刺激の強いものを好む場合もあります。

例えば同じ“カレー”でも、おうちのカレーはOKだけど、給食のカレーは食べられない、とか、この店のハンバーグはOKだけど、違う店のハンバーグは食べられない、ということもあります。

親戚の集まりや、友だちの家族とご飯を食べるときなど、食べられるものがなくて、“しつけが悪い”と思われてしまったり学校のお泊まり学習や修学旅行などの食事が心配、ということもあるかも知れません。


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2. 小さい頃から食べものや臭いにとても敏感な子でした

うちの息子も感覚過敏があり、小さい頃から食べものに対してとても敏感な子でした。
お魚が苦手、野菜が苦手、というだけでなく、保育園の時は、キャラ弁を作ったら、一口も手をつけずに帰ってきたこともあります。

見た目で何かよくわからない怪しい

という判断になったようです。
臭いにも敏感なので、香りの強い野菜や調味料が近くにあると“臭い!”と言って遠ざけたりします。

また、野菜全般が食べられないことに加えて、一般的に子どもが好きな、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボール、つくねなどのひき肉料理は全般ダメ。ご飯も、白飯と中華チャーハンはOKだけど、ピラフやドリアはダメ。卵料理では、生卵と目玉焼きはOKだけど、スクランブルエッグ、卵焼き、オムレツはダメ、などのこだわりがあり、旅行に出かけても、お子様プレートは食べられるものがあまりありませんでした

一度は、せっかくの旅行先で全く食べられるものがなく、結局コンビニで塩むすびと冷うどんを買って食べさせたこともありました。

あまりに食べられないものが多く、成長に必要な栄養が不足してしまうのではないかと心配になり、サプリメントをたくさん購入して飲ませようとしたりしましたが、それも受け付けませんでした。


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3. 味覚過敏があっても楽しく食べて成長できる!

味覚過敏をもつお子さんへの対応で、無理に食べさせようとして子どもが食事自体を嫌いになってしまったら大変です。

味覚過敏である自分を自己否定せずに、食事を楽しみながらゆっくりと味覚を成長させるコツを我が家の例でお伝えしますね。

◆ 味覚過敏の特性は、無理に直そうとしない

味覚や食感に敏感なお子さんに対して、何とか克服させないと!と意気込んでしまったり、栄養のバランスを気にして、無理に様々な食材を食べさせようとしたりすることもあるかもしれません。工夫に工夫を重ねて、手をかえ、品を変え、食べてもらおうと努力してこられたかも知れません。

どうしても食べられない、という本人の気持ちの寄り添いまずは楽しく、安心して食べたい、と思うようにしてあげることが大事です。

息子は野菜がほとんど食べられませんが、野菜を食べる代わりにフルーツや、野菜ジュースでも良しとして1食1食の栄養は気にしないようにしています。

◆ 食べたいものを、自分で決める!

時間がある時は、息子に食べたいものを聞いています。一緒に、近所のスーパーまで買い物に出かけることもあり、好きな食材を選んでもらったりもしています。

献立を考えるのは難しいこともあるので、一緒に味付けや他の食材との組み合わせを考えます

「今日、何食べたい?」
「こんにゃくのおでん!」
「他に入れるものは?」
「うずらの卵と、油揚げに餅が入ってる…」
「あ、餅巾着ね。あと、ちくわぶと、なるとは?」
「うん、それもいいね!」

典型的な「おでん」にしては種類が少ないですが、好きなものだけ、のおでんが、息子にとっては何よりの食卓になりました。

なかなか毎日、望み通りにしてあげることは難しいですが、時間がある時、1品だけでも、自分で考えたもの、選んだものが食卓にあると安心できますよね。

◆ 家族がおいしそうに食べる!

家では食べないのに、学校の給食だと食べる、ということがありませんか?

周りの友だちみんなが食べているから、なんとなく食べられた、ということもありますよね。
うちでも、家族が美味しそうに食べながら、「これおいしいね。」などと会話をしていると、息子も興味を持つことがあります。

息子は、辛いものは全くダメだったのですが、娘が韓国料理系の辛いものが大好きで、辛いラーメンを頻繁に食べていたら、息子も、「おれも食べる。作って!」というようになりました。
今では、料理は苦手にも関わらず、卵を2個入れてマイルドな味にして、自分で作るようになりました。

成長とともに少し味覚が変わったり、体調や環境を整えることで敏感さが落ち着いてくることもあります。
まずは食事の時間を安心できるようサポートして、食べることの楽しさを伝えてあげたいですね。

執筆者:菊池 のりか
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)

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