発達障害ADHDの凸凹キッズが学校を嫌がる様子が出てきたら子育てのスタンスを変えるべきときです。叱られる体験を重ねると「学校ってつまらない…」という気持ちを蓄積し不登校。ADHDさんの自己肯定感を回復する親子の対話方法をお伝えします!
1.進級・進学に向けて不安定になる子ども達。どんな子でも不登校になる可能性があります!
もうすぐ3月。
新学期に向けて、登校しぶりをする子のお母さんは、来年度はクラス替え大丈夫かな?新しい学校になじめるかな?と心配になる季節です。
お子さんも、新たな年度を想像して3学期中から不安定になる子も出てきます。
新しい環境になじむことが苦手なのは、不安の強い子や繊細な子というイメージがあるかもしれません。
ですが、実は、学校との相性が悪いのは不安が強いタイプのお子さんばかりではありません。
いつも元気でハツラツとしているタイプのお子さんでも、対応を間違えると登校しぶりや不登校につながってしまいます。
そこで、今回は、ADHDタイプの“学校生活からはみ出しちゃう”問題を紐解いていきましょう。
やんちゃタイプなお子さんが学校が嫌いになる理由と対策がわかりますよ!
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2.好奇心旺盛のADHDタイプの子が学校嫌いになる理由
ADHDタイプのお子さんは本来は「学校好き!」というタイプが多い、ハズ、なのです。
クラスが変わる
担任が変わる
楽しそうな行事がある
など、
「変化」にワクワクするタイプだからです。
人前で話すことに抵抗感があまりないお子さんも多く、誰とも仲良くできるし、明るくてムードメーカー的なポジションになる子も。
興味や関心が次々と変わってしまう特性もありますが、新しいアイデアを生み出したりチャレンジしたり、行動できる「パワー」にもなるので実は魅力的でもあるんですよね!
なのですが「集団」を重んじる学校生活ではそれが裏目にでやすい!
ADHDタイプのお子さんは、
毎日変わらないリズムで
同じペースで
同じことを繰り返す
こんな“刺激”のない環境にはどうしても飽きてしまいやすい。
好奇心スイッチがONのときは頑張れるのですが環境に慣れて、楽しいことがだんだんなくなって飽きてしまうと…
「集中力がない」
「話を聞いていない」
と注意されることも増えますし、
勉強、宿題など学校生活の「要」とも言える授業の態度が悪いと言われてしまうことも。
人との距離感を誤りやすく空気を読まないことが多いので友達とのトラブルも増えやすい。
掃除や係の仕事があっても楽しいことに目がいってしまい周囲からは、遊んでいる、サボっていると思われてしまう。
どうしても、行動面で、ちゃんとやっていない印象を与えてしまいやすいのです。
だから「怒られる」場面が増えてしまいます。
この「怒られる経験」がずっと積み重なっていくと脳は成長しにくいのです。
「怒られてばっかり」
「学校たのしくない」
こんなネガティブな反応が出やすくなります。
それが出やすくなるのが慣れもでてくる1学期の終わりくらいから。
それでも夏休みを上手につかって子どもをケアしてあげられると、パワーチャージをして2学期から復活しやすくなるのですが…
そう簡単に行かないのが夏休みというシーズン。
1学期の遅れをなんとか取り戻さないとと焦ってしまうママも多いのではないでしょうか?
だから、できないことを克服させるような関わり方になってしまい、子どもからしたら夏休みも、つまらないことを、ずーっとやらされ続けているという感覚なので脳の活動が停滞してしまいます。
そんな関わり方は“二次障害”のリスクも高まり”学校なんて行きたくない”を2学期、3学期、までひきづってしまうことも…
よかれと思って子どもを躾けていた育児が、学校嫌いを加速させてしまっていた、ということなんです。
「私、1学期から間違った対応してしまっていたかも…」と自己嫌悪しているお母さん。
大丈夫です!それでは、ADHDタイプの登校しぶりさんに対策してほしいおウチサポートを次で説明しますね!
3.親子の会話で自己肯定感の回復と荒れた行動を落ち着かせることができます!
新学期を控えた3学期が終わって、春休みはどうすればいいか?作戦は2つ!です。
①「 怒る」を減らし「楽しむ」を増やす!
② NGな行動は 怒らずに理解させる!
ADHDタイプのお子さんは必要以上に怒られて脳がいつもネガティブになっている状態。
そこへあれしろ!これしろ!と指示や注意ばかりをしても脳が元気に動ける状態になっていないのでその指示は残念ながら通りません。
その代わり、好奇心があるのがADHDタイプの良さでもあるのでそのチカラを活用して、楽しいこと、面白いことをたくさんやらせてあげましょう。
自分のやりたいことを、やらせてもらえた!認めてもらえた!
その体験はお子さんの自己肯定感の回復にもつながり行動が前向きになっていきます!
それでも時々、NGな行動をやらかしてしまうこともあると思います。
ですがそれを叱る必要はありません。
ただガミガミ言っても、子どもからしたら「お母さん、またはじまった」という感じで、どうやってその場をやり過ごすかに全力を注いでいる状態。
それでは、お子さんが、いつまで経っても「NG」の行動を覚えられません。
だから、怒らなくてOK!
親子の会話を重ねながらお子さんが自分でやった行動と、その時の気持ちを、お母さんが言葉にしたりお子さんに問いかけたりして、
「そう思ったんだね。だからそれをやったんだね」
と、まず受け止めてあげましょう。すると、子どもは「お母さんは怒らないで聞いてくれる。話してもいいかも。」と、NG行動をやってしまったときの自分の気持ちを伝えてくれるようになります。
そこから、どうしたらよかったかな?という会話のステップに上がるようにしましょう。
「じゃあ、それをやって、弟は喜んでいた?」
「泣いていたよね。それはこういう気持ちっていうことだよ」
「次はどうしたらいいかな」
といった形で段階をふみながら、
喋らせる、理解させる!
これが、実は子どもが自分のNG行動から学ぶコツです。
こうやって自分のことを理解することができて、初めて集団での自分の行動を軌道修正しやすくなります。
我が家のADHDタイプの大学生の息子も中学1年生のとき、不登校になりましたが、それまで私は息子の失敗を「きちんと正さなきゃ」と叱る子育てをしていました。
ですが、脳科学を学んでからは、子どもの脳が伸びる子どもの育て方にシフトすることができるようになったんです。
息子が中学2年のとき、学校で「友達にカバンを女子トイレに投げ込まれてムカついて、友達を蹴ると問題になるから、目の前にあった掲示板を蹴飛ばした」という事件を起こし先生から電話がかかってきたときも、一切叱ることなく親子の会話で息子の行動を軌道修正することができました!
どうしても学校で怒られることが多いADHDキッズですがおウチでの親子の会話で脳を育てるコミュニケーションをしっかり使ってあげると実は、学校でのトラブルも落ち着いていきやすくなります^^
学校のことなのにお家がカギになるって面白いと思いませんか?
ポジティブで好奇心が強いのがADHDタイプの子のいいところです。
この進級、進学のタイミングで来年は頑張ろう!と決意しているお子さんは実は人知れず多いのです。
だから、今、学校を休みがちでも勉強の遅れがあるとしてもそれを無理やりやらせるのではなく、自己肯定感を回復すること、行動を落ち着かせること、この2つにフォーカスして新学期への背中を押す春休みにしていきましょう!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
苦労が絶えない凸凹キッズの子育て術を脳が育つ角度で紹介しています!
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