1.なぜ、不登校の子どもが「何をしたらいい?」と聞いてくるの?
不登校になって家で過ごしているお子さんで「何をしたらいい?」と質問してくるご家庭はありませんか?
質問はするけれど、いざこちらが提案すると「それは嫌」と拒否をする。お母さんも困ってしまいますよね。
お家で過ごす時間を通じて、落ち着きを取り戻しエネルギーチャージできたお子さんは、そろそろ動き出そうかなと考え出すステージに入ります。
その動き出す兆候を見逃したくないですよね。
お子さんによっては、自分でやりたいことを見つけて、ゲームやプログラミングや工作など、学校にしばられない学びで、意欲的に活動できる子もいます。
お母さんが「これ、面白そうだから行ってみない?」と言えば、「いいね!行ってみる!」といって、アクティブに過ごせる子もいます。
一方で、こちらから提案しても「それはいや」と言い、「暇だー‼」「やることがない〜」「何をしたらいいの?」と、お母さんに絡んでくるお子さんもいますよね。
なぜ「何をしたらいい?」と聞いてくるのか。その理由を知っていますか?
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2.動きたくても動けない?そんな子どもの今の状態とは。
お子さんが甘えてきて「なにしたらいいー?」と聞いてくる。これは、お子さんとしては、動き出したいけれどどうしていいかわからない、という状態です。
加えて、まだ自信が育っていないので、自分で「決めたり」「挑戦したり」するところまではできないのです。
不安の強さも抱える凸凹キッズは「じゃあやってごらん」といわれても、一人でやるとなると不安や心配が先立って、なかなか行動に結びつきません。
動きたいけど動けないのです。
せっかくお子さんが「動こう」としているのですから、その変化のチャンスを見逃さないサポートをしたいですよね!
では、具体的にどう接したらいいのか、その方法を3ステップでお伝えします!
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3.動き出す兆候をチャンスに変えるサポート3ステップ!
◆STEP1:心理的な安心・安全をつくる
不安が強く自信を失った状態の子は「決める」「選択する」ことが苦手です。ですから、お子さんの「自信の回復」を最初に丁寧にやります。
肯定するといっても「ほめる」ばかりではありません。もちろん「ほめる」のは有効ですが、自信を失って否定的になっているときは「ほめ」の言葉を素直に受け止めることができません。
そんな時はお子さんのありのままの姿を認める声かけをしてください。
例えば、「自分で起きてこられたね」とか、「お風呂に入ったんだね」とかその時のありのままを伝えてあげるのです。そうすると、「お母さんが自分に注目してくれていること」や「できたこと」を自覚することができます。
また、「何しているの?」や「へえ、そんなの見てるんだ。」などお子さんのしていることに興味を示すのも「ほめ」の一つの手段です。
そうやってお子さんが話に乗ってきたら、「それで、それで?」など話題を深堀りしてあげるのも効果的です。大好きなお母さんが自分の話を真剣に聞いてくれているということはお子さんの自信になります。
学校がツラいと思っている子には、学校に関わらないことからでいいので、しっかり肯定をしてあげましょう。
◆STEP2:一緒に探す・誘う・やる
一緒にできることを探す、「短時間」でもいいから一緒にやる。そんな時間を作ってあげることも大切です。ポイントは「一人」じゃなくて「一緒に」です。
お母さんもお忙しいはずですので、短時間でもいいです。
「15分なら時間があるから◯◯しようか」という声かけで、おやつを買いに行く、ゲームをする、ドラマや映画を一緒にみる、マンガを買いに行く、料理を一緒にやる、掃除を楽しそうにやる、なんでもいいので、一緒にやってみてあげてください。
一緒にできたら「楽しかったね!」「あなたと一緒にできて嬉しかったよ!」などのプラスの声かけを必ずしてあげるところまでがワンセットです!
誘っても「それは嫌」と断られるなら、何をやるかを一緒に探す時間を作ってあげましょう。
探しても、お子さんの「それやる」にたどり着かないこともあります。ですが、一緒に探す、これはどう?と「誘う」こと自体に意味があります。
「一人で考えなさい」と突き放されるとお子さんはの自己肯定感は上がりにくいです。
不安が強い子は「お母さんに見放された」と受け取る子もいます。また、考えられなかった自分に対してさらに自信を失う子もいます。
一方、誘うというのは、「あなたのこと考えているよ」「何かいいものが見つかるといいね」という肯定的な関わり方です。この時間がお子さんの「安心」をつくる時間になります。
お子さんが「それは嫌」と言っても、一喜一憂せずに、「そっかー、じゃあ次探そう」と言ってあげればOKです。
決めた時間の中で見つからなければ、今日はここまでね!と明るく言って終了しましょう。
◆STEP3:選択肢を増やす会話
お母さんが日常で体験したり感じたりした、ポジティブな情報を、言葉にして伝えてあげてください。
お子さんに少しでも広い視野を持たせてあげる、お子さんの選択肢を増やす、役割があるからです。
こんな人に会った
こんな広告をみた
こんな新しいお菓子が出ていた
こんな面白い話をしている人がいたよ
など些細なことでもいいので、雑談として伝えてあげましょう。
家にいるのもいいけど、他にもいろんな世界があるな、楽しそうなことがあるな、それ知らなかったな、とお子さんに気づかせてあげられるのは、一番身近にいるお母さんなのです。
不登校中、お家で過ごす時間が長くなると、お母さんもお子さんも行き詰まってくることがあるかもしれません。
ですがお子さんの行動には、お子さんのコンディションを知ったり、変化を知ったりするヒントが満載です。
「何をしたらいい?」にはお子さんからのメッセージが含まれています。
それを見逃さずに、成長のチャンスにしてあげたいですね!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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